2011年7月30日土曜日

日本国民を苦しめる諸悪の根源は「官僚政治」 公務員制度改革なしには、日本の発展はあり得ない。 原発賠償機構に迷走の恐れ

木村建一@hosinoojisan



日本国民を苦しめる諸悪の根源は「官僚政治」

公務員制度改革なしには、日本の発展はあり得ない

原発賠償機構に迷走の恐れ



 新潟・福島・会津・地方で、豪雨災害が拡大しそうである。

 被災地域の皆さんに、お見舞い申し上げたい。



 さて、昨日も、東電救済問題を取り上げたが、本日もその関連記事を記録しておく。



原発賠償機構に迷走の恐れ

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110727/221697/?P=2
2011年7月28日(木) 日経ビジネス
原発事故の損害賠償を巡る枠組み作りに懸念が再び広がる。賠償額が4兆円を超えれば、支援の枠組みは大幅な見直しも。「支援機構設立後に東京電力破綻も」との見方まで浮上した。
 東京電力福島第1原子力発電所の事故による被災者への損害賠償を進める「原子力損害賠償支援機構」の枠組み作りに再び懸念が広がっている。
 枠組み作りを巡っては、東電の資産査定などを行い、同社にリストラや経営改革を促す経営・財務調査委員会(委員長・下河辺和彦弁護士)が6月に発足。並行して政府と原発を持つ電力会社9社が機構を設立し、東電への「資金援助」を行う法案も今国会で審議されている。
調査委員会の役割は限定的
 ところが、調査委員会は権限が曖昧で「本格的な改革を進められるのか」との見方がくすぶる。一方で、機構は電力会社からの資金徴収額や、銀行からの借入額、東電への支援方法といった機能のほとんどを政省令で決定できるなど、法案は官の力が絶大になる設計となっていた。

 それでいて主務官庁は決まっておらず、今後の財務、経済産業、文部科学各省の綱引きと、国会審議の成り行き次第で機能や設計がさらに変わる公算もある。2011年9月中間決算で数兆円単位の損害賠償引当金が計上されれば、東電は即座に債務超過に陥る可能性もあることから、資金援助を行う機構自体は設立せざるを得ないと見られるが、先行きは予断を許さない。
 「経営・財務調査委員会は、東電の資産をどこまで売却できて、リストラで賠償費用を一部は捻出するという形を見せることで、機構による支援に対する国民の納得性を高めるためのもの。役割はそこにある」
 民主党のある有力議員はこう打ち明ける。経営・財務調査委員会は設立時に、東電の資産査定の予備調査のほか、同社の経営問題解明、料金・競争のあり方など電気事業の問題解明を目標としたが、実際は資産査定とリストラを促すだけで、それ以上の役割を求めるものではない、というわけだ。
 一方、機構には当面、政府から交付国債2兆円の供与と、民間からの借り入れなどの保証枠2兆円の計4兆円の資金“手当”が行われることとなった。しかし、懸念はそれでも広がる。
 まず、9月中間決算でどこまで損害賠償額に対する引当金を計上するか。その額が、2011年3月期で約1兆6025億円まで減った純資産を超えれば、資本注入を行わないと債務超過になる。債券市場には「機構が設立されれば、東電財務に問題はない」(モルガン・スタンレーMUFG証券の債券ストラテジスト、大橋英敏氏)など、一定額までは不安視しないとの声もある。
電気料金引き上げに強い抵抗も
 だが、問題は賠償額が4兆円を超え、現在7基中4基が定期点検などで運転停止しており、来春までに全基停止の可能性もある柏崎刈羽原発の再開が進まず、電気料金の引き上げも与野党の反対でできなくなる場合。東電は利益を出すのが極めて難しくなり、被害者への賠償や機構に対する返済となる負担金支払いにも影響が出かねない。
 ここにきて、もし電気料金を引き上げるなら「東電はやはり破綻させるべきとの声が大きくなりかねない」(ある民主党議員)という見方も広がり始めた。国の支援拡大となれば、機構設立後でも与野党から再見直しの声が高まる可能性もある。そこへ官庁間の綱引きも加われば、東電処理と支援の方法はまたまた変わりかねない。迷走はまだ続く。

 原発賠償機構、どうも、現状では、電気料金値上げどころか、消費税の増税まで狙ったものと見てよかろう。
 公務員の制度改革なしには、日本の経済発展には結びつかないようである。
 経済界は、例えば経産省、厚労省、農水産省等の政府機構と密接に結びついていることから、この政府機構を牛耳る官僚政治を改革することなしには、既存の権益擁護勢力(18世紀後半のギルド制度と同じようになっている)の抵抗で、経済発展に結び付かないのである。
 以下に、この問題を論じた、時の人となっている古賀氏と高橋氏の対談の記事を記録しておきたい。
【特別対談】古賀茂明vs高橋洋一(後篇)
かくて民主党政権は官僚の手に落ちた
このままでは安易な増税路線に突き進む

【第31回】 2011年7月29日 ダイヤモンドオンライン
http://diamond.jp/articles/-/13376
・・・省略・・・
公務員の給与は
実は民間よりもずっと高い
司会 時間も迫ってきました。最後に、公務員制度改革が後退し、いわゆる「官僚内閣制」が続くと、この国の将来はどうなるかについて、ご意見をお伺いしたい。とくに、震災の復興のため、さらには社会保障制度の維持のためという大義のもとで、増税が既定路線になりつつありますが……。
高橋 増税という点では、公務員の給与の問題が大きい。いろんな調査をしても公務員の給与は、民間に比べて高い。政府としては公務員の給与を2割カットしても、せいぜい数兆円の支出削減にしかならないから、増税させてくださいということになるのだろうが、これは無理。民主党は「2割カットを、やる、やる」と言っているが、ようやらんでしょうね。今度出す法案では、1割カットくらいはやるかもしれないけれど。
古賀 幹部で1割ですね。しかも3年間です。
高橋 そうそう、時限付き。それから国家公務員の給料がどれくらい民間より高いかというと、多分2割ぐらいは高いのではないか。実は人事院の調査自体が民間の給与の高いところだけを比較対象に採っているから、そこと比べるというのはおかしな話なのですね。普通の平均的な民間企業とくらべたら、公務員の給与は全然高い
 今の民主党だと公務員の組合に気兼ねして、労働基本権を未来永劫あげる代わりに、給与カットは時限適用ということになりかねない。労働基本権の付与というのは恒久的な話です。一方、給与カットのほうは3年間。与える権利は恒久的で、給与カットは時限付きというのでは、両者をバーターだと考えても、バーターの条件にもならない。
増税を主張する政治家は
既得権益者との戦いを避けている
古賀 結局、いまの公務員制度は、各省ごとの互助会とか協同組合みたいなものになってるわけです、天下り含めて。官僚の老後の生活を保障するためには、天下り先の団体を温存しなくてはいけなくて、そのための予算を付けなくてはいけないし、規制も残さなくてはいけない。そうすると、結局、いろいろな改革できない。政府や政治家は「財政再建、財政再建」と言っているのだけれども、改革ができないと、財務省を筆頭に増税による財政再建に向かってしまう。
 しかし、経済規模自体が名目値でどんどん小さくなるなかで、財政再建なんてできるはずがない。それをやるためには、マクロの政策でデフレ脱却を目指さなくてはいけない。さらに少子高齢化に対応するためには、成長率も高めていかなければならない。そのためには生産性が上がらなくてはいけない。そして本当の成長分野がどんどん伸びないといけない
 成長分野へ自由にお金も人も流れこんでくるようにしなくてはいけない。例えば、この前の自民党の成長戦略などを見ても、これからは農業が伸びます、医療が伸びます、再生可能エネルギーも伸びますなどと言っているわけだけれども、農業では株式会社は活躍できません、医療でも株式会社は活躍できません。電力は地域独占で新規参入は事実上できませんというように、成長分野では企業が自由に活動できないようになっている。自由主義、資本主義の日本なのに、奇妙なことです。
 それを変えるには、農協や医師会、電事連(電気事業連合会)と戦わなくてはいけない。本当に成長率上げようとしたら、マクロの政策と同時にミクロでは、既得権グループと戦わないといけない。そして、そこは官僚・公務員の仕組み、天下りの仕組みと一体となっていて、既得権ががっちり構築されている。
 増税は不人気な政策なので、それを主張できる政治家が責任感のある立派な政治家だと、与謝野(馨経済財政当大臣)さんなどは真剣に言う。しかし、消費税を上げるというのは、いわば一番弱い庶民を相手に戦っているわけですよ。そんなことしないで、マクロの政策では日銀と戦う、ミクロの政策では医師会とか、農協といった今まで自民党は歯が立たなかった既得権グループと戦うことのほうが、よほど難しい。それができないから、庶民と戦うなんて最低ですよね。
 だから私が言っているのは、あれもこれもという「ばらまきの成長戦略」ではなくて、「戦う成長戦略」です。戦う成長戦略をやれる政治家が、本当の責任政治家、責任政党であると思いますね
 ただ、政治だけではできないので、官僚をうまく使ってそれを実現しなくてはいけないのだけれども、官僚がそういう方向で動く仕組みになっているかと言えば、そのための公務員制度改革が全然できていない。そうすると成長率を高めることによって、財政を健全化するという路線を採れずに、日本経済はじり貧でずるずると後退する。
 結局、財政再建ができずに、本当に財政が破たんしてしまうか、あるいは日本の国民はすごく従順なので「大増税お願いします。破たんするよりましです」と言って、消費税が20%や30%になり、日本の経済が奈落の底に落ちて行くという、とんでもない間違いを起こす可能性がある。
高橋 一つだけ付け加えると、要するに、普通、財政再建のセオリーでは、デフレを脱却し名目成長率を高め、その上で埋蔵金活用や政府が保有している資産の売却、政府系企業の民営化をやるほうが先なのです。増税を主張する人たちは、実はそれから逃げている。デフレ脱却、埋蔵金や資産売却なり民営化は、日銀を含む官僚機構の一番強い部分とぶつかるから
 政治家でいえば、中川(秀直・自民党衆議議員)さんや塩崎(恭久・自民党衆議院議員)さんは、実は埋蔵金や資産売却、民営化などに対してすごく熱心。だから、熱心な人というのは、実は公務員制度改革にも熱心なのです。熱心ではない人は、実は増税に熱心、というところがありますね。
 財政再建のセオリーからも外れているので、結局、小刻みなつまらない増税という話になってしまう。増税は財政再建のツールの一つではあるが、優先順位としては一番劣後するツールなのです。埋蔵金、資産売却や民営化とか、デフレ脱却して名目成長率を高めるほうが、実ははるかに財政再建には効果がある。
 だから、公務員制度改革ができない人には、「増税なき財政再建路線」は採れないから「増税路線」になる。増税に頼る路線は、正解でないばかりか、日本経済が破滅的な道を行くことになります。だから、公務員制度改革やる人が、実は今一番迂遠なようだけれども、正当な解を出しているということです。(完)


小沢VS.仙谷 最終戦争

【政治・経済】

http://gendai.net/articles/view/syakai/131719
2011年7月26日 掲載 日刊ゲンダイ
菅降ろしで傍観決め込む小沢だが、「仙谷クラスでは日本が潰れる」とハラを決めた
<“3K”候補をリリーフにして来年9月の代表戦は自ら出馬>
朝日新聞や読売新聞が「ポスト菅選びで主導権を握るのは小沢グループ」と書き始めた。民主党内最大の頭数はもちろん、陸山会裁判の行方が小沢有利になったことを無視できなくなったのだ。そうはいっても、記事の内容は従来通り、小沢牽制が狙いで、官房副長官の仙谷と結託してのことである。しかし、事態は逆の方向へ進んでいる。
「小沢氏が来年9月の代表選に意欲的なのは、自分の裁判が早く決着しそうなことだけではありません。震災の復旧復興ばかりか、菅降ろしにも手間取る現在の執行部に心底絶望したからです。この調子でポスト菅レースを傍観していると、再び仙谷あたりがシャシャリ出て、シロウト首相が選ばれかねない。それでは日本が潰れると思って、勝負をかける決断をしたのです」(民主党議員)
3法案成立を条件に菅を引きずり降ろしても、仙谷ダミーの新首相では、来年度予算も組めず、ねじれ国会対策ですぐまた行き詰まる。仙谷や枝野、岡田クラスでは、野党懐柔が無理なことはこの1年で証明された。「自民党との期限付き連立や公明党抱き込みをできるのは自分しかいない」と小沢は考えている。
「自分を排除しないのなら、野田財務相あたりを担いでもいいと考えた時期もあった。一種の党内融和策です。しかし、今は違うでしょう。小沢グループとして自前候補を立て、来年9月の代表選までやらせ、裁判が片付いていれば、その後に自ら代表選に手を挙げる。少なくとも、菅首相が退陣すると同時に党内の主導権を握る気でいるのは間違いありません」(政治ジャーナリスト)
<来週から動き始める両陣営>
政治評論家の浅川博忠氏はこう見る。
「小沢さんがワンポイント起用で考えているのは、鹿野農相、海江田経産相、川端前文科相の“3K”。ある程度ベテランでないと、野党との話し合いもできないし、一気の世代交代は避けたい。しかし、3Kはいずれも華がない。そこで無所属の舛添元厚労相を入閣させる可能性が大です。とにかくポスト菅で仙谷さんに主導権を握られると、せっかく有利になった裁判の行方がどうなるか分からないから、小沢さんは必死ですよ。一方、仙谷さんは、これまでの菅支持グループがばらけてしまって、求心力を失っている。野田財務相を擁立する線が濃厚ですが、ダメなら自分が立つつもりでしょう」
居座り首相の強みは、「ポスト菅」がいないこと。その口実を消すために、来週から小沢、仙谷グループは動き始める。最終戦争は始まったのだ。

 保安院のヤラセが問題になっているが、政府の○○審議会等も、それに輪をかけたものと言えよう。

・・・・本日は、これまで・・・・

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