2011年9月15日木曜日

なぜ円高で大騒ぎするのか。 そこに財界の時代遅れの発想:※ 財界とマスメディアが、日本をダメにする :※沖縄基地問題に変化? グアム移転、戦闘部隊を大幅増…沖縄駐留米軍

木村建一@hosinoojisan



なぜ円高で大騒ぎするのか。
そこに財界の時代遅れの発想


財界とマスメディアが、日本をダメにする

沖縄基地問題に変化?

グアム移転、戦闘部隊を大幅増…沖縄駐留米軍



 臨時国会が行われているが、残念ながら国民の願いとは程遠いものになってるようである。

 なぜこのような状況になっているのか?

 昨今の状況を検討すると、財界とマスメディアを中心とした規制勢力の悪あがきが、日本をダメにしているようである。

 グローバルに見渡すと、EU諸国もアメリカも、深刻な経済不況下にあり、新自由主義経済の破たんはもとより、資本主義経済の破たん状況を呈していると言ってよいだろう。

 この面から検討すれば、グローバル戦略をやめ、各国が、内需拡大の経済政策に転換しない限り、資本主義経済体制は維持できないと思われる。

 関係記事を下記に記録しておきたい。

 新しい問題として、アメリカ政府が、イラク撤退、アフガン撤退に基ずく兵力の展開で、グアムに集中することを検討しているようである。

 この戦略変更は、沖縄基地返還にも大きな希望を与えるものとなろう。

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グアム移転、戦闘部隊を大幅増…沖縄駐留米軍

(2011年9月15日03時12分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110914-OYT1T01178.htm
 沖縄に駐留する米海兵隊8000人のグアム移転計画について、米政府が司令部を中心とする移転内容を見直し、戦闘部隊を大幅に増やす方針を日本側に非公式に伝えていたことが14日、複数の日米両政府関係者の話でわかった。
 米議会の強い圧力を受け、国防予算の削減を実現するためだが、2006年に日米両政府が合意した再編ロードマップ(行程表)の見直しにつながるものとして注目される。
 この方針が実現すれば、司令部移転に比べ、演習による騒音や危険、事件・事故の減少といった沖縄側が求めていた負担軽減につながることが期待されるが、戦闘部隊が沖縄から減る分、抑止力が弱まるとの懸念も出ている。
 06年の行程表では、沖縄駐留海兵隊のうち、司令部を中心に8000人をグアムに移転し、抑止力を担う戦闘部隊約1万人は沖縄に残るとしていた。今回の見直しでは、8000人のかなりの部分が戦闘部隊に変更されるとみられている。
(2011年9月15日03時12分 読売新聞)


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出口治明の提言:日本の優先順位
【第21回】 2011年9月13日 DIAMOND ONLINE
出口治明 [ライフネット生命保険㈱代表取締役社長]
http://diamond.jp/articles/-/14001?page=4

なぜ円高で大騒ぎするのか。
そこに財界の時代遅れの発想が見え隠れする



 主要紙の社説などを見ると、まるで判を押したように「急激な円高を是正し、景気の回復を図らねばならない」といった論調が並んでいる。むろん、経団連を始めとする財界主流も同じ見解だ。安住財務相はG7後(9日夜)の記者会見で、大幅な円高について「日本の景気に冷水を浴びせかねない。動向を注視し、投機的な動きには断固たる措置を取る」と述べた(9月10日付、日本経済新聞夕刊)。  このように現状では、メディアも財界も政界もこぞって円高是正を叫んでいるように見える。これは本当に正しいのだろうか。「全員が同じことを叫ぶ時は、まず疑ってみよ」という言葉もある。円高問題を整理してみよう。
自国通貨の価値が上がる
円高は長期的には好ましい
 白地に絵を描くつもりで原点に戻って考えてみれば、円高が長期的には好ましいことは明らかである。自国通貨が高くなる(価値が上がる)ことを、嫌がる人はどこにもいない。財布に入っている1万円札の価値が金貨1枚に相当するとしよう。これが円高になって金貨2枚に交換できるとしたら、一体、誰が嫌がるだろうか。
 では、なぜ、世間は円高を忌避するのだろう。それは、20世紀後半の高度成長期と同じように、輸出製造業の目で為替を見ているからだ。わが国の比較優位性のある産業であり生産性の高い輸出製造業が円高で打撃を受ければ、景気の回復に後れが生じると言う、ある意味、単純な認識論がその根底にある。
 確かに、現在のわが国経済の局面では、短視眼的に考えると、円安の方が景気回復には(若干の)プラスであるようにも思えるが、事はそう単純ではないのではないか。
 QE2(FRBによる量的金融緩和第2弾)の影響もあって世界的に一次産品の価格が急騰している。そうであれば、円高がもたらす交易条件有利化の側面を軽視するわけにはいかない。ましてやわが国では東日本大震災で原子力発電に対する不安感が急速に高まり、ここ数年の間は火力発電にかなりの部分を頼らざるを得ない状況にある。言うまでもなく、電力は輸出製造業を含めた産業のコメであって、電気料金のコストは、輸出産業の競争力を左右する大きな要素である。
 加えて、現在の円高は購買力平価で見れば、まだまだ円安であるとの指摘もある。かつての最高値である95年の79円台の円高は、購買力平価で換算すると60円台に相当するという試算もあるようだ。
 このように考えれば、現在の水準の円高(9月12日正午現在77.52円)が、わが国経済(例えば向こう1~2年間の実質GDP)に与える具体的な影響について、プラス面とマイナス面をまずは冷静に数字で検証・比較する必要がある。
空洞化にもプラス面がある
 円高是正論は、輸出製造業の空洞化が生じてもいいのかという一種の強迫論にもその論拠を置いているようだ。輸出製造業を簡単に定義してみよう。「競争力のある機械設備+コストの安い労働力」がそれである。大まかに言って、わが国の勤労者の所得が4万ドル、中国のそれが4000ドルという格差がある中で、企業活動がグローバルに広がっていくことは歴史の必然である。かつての英国や米国もその道を歩んできた。空洞化が心配だと言って、わが国輸出製造業のグローバル化にブレーキをかけることは、成長可能性に天井を設けることとほぼ同義ではないか。
 また、空洞化は雇用の流動化をもたらし、20世紀後半の高度成長期とは異なった21世紀型の産業構造へと転換する、またとないチャンスともなり得る。加えて、円高をもっと積極的に活用し、海外の企業の買収を含めて、もっと国内に呼び込むという発想が取れないものだろうか。必然的に出ていかざるを得ない企業を情に訴えて引き留めるよりも、新しい企業を世界中から連れてくる戦略の方が遥かに理に適っている。
 仮に空洞化で雇用問題が高まれば、政府もそれこそ必死になって、海外の企業を呼び込むべく、税制や証券市場や参入規制等、諸外国との制度間競争を見据えて企業が活動しやすくなるよう、わが国の構造改革に本腰をいれるのではないか。このように考えてみると、空洞化論は20世紀後半の高度成長時代の一つの残滓であって、現状維持を望む以外の何ものでもないのではないか。
為替介入は、税金でFXを行うこと。
円高を是正する有効な方法はあるのか
 百歩譲って、円高の是正が必要だとしよう。次の問題は円高を是正する有効な方法があるのかどうかということだ。円高是正論者の大半は、「円高はデフレと対になっており、日銀がさらに金融緩和をすればいい」と考えているようだが、8月30日の当コラムで示したように、日銀はこの15年間欧州や米国の中央銀行に比べ一貫してバランスシートを過大に膨らませてきた。そして、これだけ緩和してもデフレ・円高を抑えることは出来なかったのである。日銀がさらに金融を緩和すれば円高やデフレが終息すると主張したいのであれば、どのような回路・プロセスでもって終息できるのかという根拠を具体的に示すべきであろう(寡聞にして、説得力あるそうした主張は聞いたことがない)。
 また、円高是正論者は、為替介入をも望んでいるようだ。先月(8月4日)行われた為替介入は史上最大規模であったと伝えられているが、それでも4.5兆円程度に過ぎなかった。世界の為替市場では1日平均4~5兆ドルの取引が行われているのである。わずか1~2%の介入で果たして効果があるのだろうか。投機筋の小鬼を叩いたり、政治的なパフォーマンスを示したりする効果はあるかも知れないが(そして、そういった効果を決して否定するものではないが)、円高を反転させる効果まであるとは、とうてい思えない
 何よりも、為替介入と言えば、何か高度な経済政策のように聞こえるが、その実態は、税金でFXを行うことでしかない。FXはゼロサムゲームであり、投機そのものである。このような財政状況のもとで、貴重な税金をFXに投じて果たしていいものだろうか。政府・財務省は為替介入を行うのであれば、その「費用対効果」の分析結果を国会や市民に対してきちんと説明して然るべきであろう。
 ちなみに、G7では日本を除いて為替介入を行っている国はどこにもない。なお、9月9日に閉幕したG7の合意事項では、為替について「市場で決定される為替レートを支持。為替の過度の変動や無秩序な動きに関して緊密に協議し、適切に協力」と、一般論でまとめられたことは周知の通りである。
いまだにお上に頼ろうとする
財界首脳の発想を憂うべき
 急激な為替や株価の変動が、企業の決算に大きな影響を与えることは言うまでもない。そうした急激な変化がおこらないことに越したことはない。しかし、マーケットは所詮そういうものであって、「ブラック・スワン」を排除することは誰にもできないのだ。我々は80年代の為替の自由化以来、そうしたマーケットの習性を十分学んできたはずではなかったのか。
 また、世界的に見れば、この失われた15年の間、わが国の企業ほど、政府・日銀の手厚い支援(財政出動・金融緩和)を受けて来た例はない。それにもかかわらず、この程度の円高でいわば「お上に泣きつく」わが国財界首脳の発想・精神構造の在り方には強い違和感を覚える。
 たとえば、上場企業はこの6月末で62兆円ほどのキャッシュを保有している。円高を活用してこのキャッシュでなぜ、海外の企業や資源を自ら購入しようとはしないのだろうか。為替市場に与える影響は同じではあるが、FX(ゼロサムゲーム)より実物資産を買う方が国益に資することは明らかではないか。少なくとも、「我々も自らのキャッシュをはたいて海外企業等を買いに向かいますから税金でもバックアップしてください」と陳情するのがまだしも筋ではないか。
 もちろん、メディアや政界も同じではあるが、こうした財界首脳のお上頼みの発想は「1940年体制」下の高度成長時代とまったく変わっていないように見受けられる。付加価値を新しく生み出すのは民間しかない。
 米ソの冷戦が終結し、中国やインドの市場経済への参入に伴って、世界はまったく新しいグローバル競争の時代へとパラダイムが転換した。ゲームのルールは大きく変わったのである。このような新しい世界、すなわち金融・経済環境の著しい変化のなかで、わが国企業の競争力が低下し、株価が低迷を続けている真の原因が、財界首脳・経済界リーダーの古色蒼然としたこうした精神構造の在り方なければ幸いである。
(文中、意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)

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ヒマワリ除染「ほとんど効果なし」…農水省実験

(2011年9月14日21時04分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110914-OYT1T00965.htm
 福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて土壌汚染の除去実験を行っていた農林水産省は14日、放射性セシウムを吸収するとされていたヒマワリには「ほとんど効果がない」との実験結果を発表した。
 表土を削り取る手法には効果があったものの、大量に発生する汚染土をどう処分するか、課題が残る形だ。
 実験は今年5月から福島県飯舘村などの農地計約70アールで、〈1〉表土を削り取る〈2〉水でかくはんし、流す〈3〉表土と地中の土壌を入れ替える〈4〉ヒマワリなど植物に吸収させる――の4種で実施した。
 このうち、最も効果が薄かったのが〈4〉で、5月に種をまき、8月に開花したヒマワリの場合、土壌1平方メートル当たり約107万ベクレル含まれていた放射性セシウムのうち、吸収できたのは約2000分の1の520ベクレルにとどまった。
 一方、表土の削り取りでは、地表から深さ約4センチまで除去した場合、同セシウムの地表の濃度は25%に低下。牧草などが生えている場合は表土3センチを削ると濃度が3%にまで低下した。表土と地中の土を入れ替えた場合は、全体量は減らせないものの、地表の同セシウム濃度は低減できた。

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さあ増税、新聞だけ特別扱い?
大新聞が「野田歓迎」の理由

ぶち抜き大特集
「遺恨と怨念」愚かなる民主党政権の最終章

2011年09月14日(水)週刊現代 ゲンダイネット
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/18892
永田町ディープスロート
週刊現代
〔PHOTO〕gettyimages
お祝いムード一色
「今の政治が必要としているのは、対立より協調、攻撃より融和だ。ここに野田氏選出の積極的な意味がある。(中略)短兵急ではなく、じっくりとこれらを解決していく政治を野田氏には期待したい」(毎日新聞)
「野田氏の代表就任と新たな政権発足を、『何も決められない政治』から脱却するための好機としなければならない」
「野田氏はまた、震災復興の財源について『将来世代に先送りせず、今を生きる世代で連帯して負担を分かち合う』と唱え、他候補が否定した臨時増税を明確に主張した。これも現実的な判断だ」(以上、読売新聞)
「(野田氏選出の)最大の勝因は『野田氏らしさ』ではないか。それは候補者の中でただひとり、復興増税に賛成し、税と社会保障の一体改革でも、政府の消費増税の方針の堅持を明確に唱えたことだ」(朝日新聞)
 野田氏が民主党新代表に選出された翌日。新聞各紙は、「野田新総理誕生」をこんな好意的な論調で歓迎した。これは一体なぜなのか。新政権誕生直後ぐらいは、ちょっとぐらい褒めてあげたい、という気持ちなら分からないではない。しかし、大手新聞が野田氏に好評価を与えるのには、単なる「お祝いムード」とは別の理由があるようだ。
 まず単純に、「野田氏はマスコミ受けがいい」ということが考えられる。
「菅内閣のときから、野田さんは報道関係者の間で評判がよかった。その理由は受け答えのよさにあります。たとえば同じ閣僚でも、金融担当大臣を務めた自見庄三郎氏は記者会見のときに常に官僚を横に従えて、記者から複雑な質問が飛ぶと、自分で答えるのではなく、官僚を呼んで資料を確認してから答えていた。一方財務大臣だった野田氏はほとんどメモも見ずに自分の言葉で答えようとしていた。その姿勢が記者にも受けていたのです」(全国紙・財務省担当記者)
 報道陣のぶら下がり取材に対してぶっきらぼうな返答しかできず、記者の間で評判の悪かった菅直人前総理にたいして、野田氏は新代表選出直後から積極的にぶら下がりに応じるなど、「サービス精神」を見せている。この姿勢が好意的な報道につながっているのではないか、とこの記者は分析する。
 また、小沢一郎元代表と一定の距離を置いていることも、各紙が「野田支持」を打ち出す理由のひとつだろう。東日本大震災復興構想会議委員を務める、元朝日新聞アメリカ総局長の高成田享氏が指摘する。
「これまでほとんどの新聞が小沢氏と距離を置き続けてきましたから、仮に小沢系の海江田万里氏が選ばれていたら、新聞は『小沢傀儡』と厳しい論調になったでしょう。小沢系ではない野田氏が選ばれ、安堵感が広がったのではないか」
 確かに、8月30日の記事の中には「もし投票権さえない人物に操られる政権が誕生したら。もし野党との約束事をほごにしかねないリーダーにしてしまったら」(毎日新聞)など、「小沢傀儡政権が誕生しなくてよかった」という新聞社の本音が垣間見える。
 しかし、新聞各紙が野田新総理を歓迎する最大の理由は、実は別のところにあるのだ
新聞には軽減税率の適用
「財務省と野田新総理がべったりなのはご承知の通りですが、実はいま、大手新聞各社には財務省と野田総理を敵に回したくない事情があるのです」
 こう指摘するのは、元財務省キャリアの高橋洋一氏だ。
「財務省は現在、消費税を含めた税制改正の論議を行っていますが、日本新聞協会は7月12日に来年度の税制改正に対する要望書を提出し、『もしも消費税が上がっても、われわれは民主主義と文化の発展に大きな役割を果たしているので、新聞にかかる消費税だけは、軽減税率の適用をお願いします』と懇願しているのです」
 軽減税率とは、たとえば消費税が上がった場合でも、食料品などの生活必需品には上昇分は上乗せしない、といった税制上の特別措置。部数の減少に悩む新聞社は「これ以上新聞価格が上がって購読数が減るのはたまらないので、なんとか配慮いただけないか」と、財務省に頭を下げているのである。全国紙の経営幹部がこう説明する。
「現在、読売・朝日・毎日各紙の1ヵ月の購読料金は4000円以下ですが、消費税が上がれば4000円を超えてしまいますので、軽減税率の適用は絶対命題になっている。今年1月には、新聞に軽減措置が適用されているドイツ・イギリスに、新聞11社からなるプロジェクトチームが視察に向かい、軽減税率の研究を行うほど、この課題に熱心に取り組んでいます」
 さらに高橋氏が続ける。
「読売新聞は昨年、財務省の事務次官であった丹呉泰健氏を社外監査役として迎えましたが、このウラには軽減税率を実現するため、財務省とのパイプを作りたいという狙いがあると見るべきです。一方財務省側は、軽減税率をエサに、新聞報道を『親財務省』『増税やむなし路線』に誘導しようと考えている。大手紙は世論調査などを使って『増税は必要だ』と主張しますが、その裏側には軽減税率を接着剤とした、財務省と新聞業界の蜜月があることに留意しなければなりません」
 紙面では散々「財政再建のためには増税が必要で、責任あるメディアとして、そのことを訴えていかなければならない」とエラそうなことを言っておきながら、裏では「でも新聞には課税しないでね」と優遇してもらおうと画策する。これがジャーナリズムのやることだろうか。
 財務省に首根っこをつかまれている新聞には、野田氏の掲げる増税路線を否定することなどできないのである。むしろ新総理に好意的な記事を書いて、なんとか軽減措置にあずかろうという魂胆が透けて見えるのだ。
新政権は官僚主導になるでしょうが、これまで新聞は『官僚主導から政治主導へ』と謳ってきたのに、野田新総理が誕生すると『霞が関も歓迎している』などと好意的に書いている。官僚への批判精神があまりにも薄れすぎているのではないか、と危惧しています」(前出・高成田氏)
 自分たちの利益のために、野田新総理誕生を好意的なムードで迎える新聞社には、「公正な報道」など期待できそうもない。
「週刊現代」2011年9月17日号より

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鉢呂前経産相を追い込んだ大マスコミ報道の不可解

【政治・経済】 2011年9月14日 掲載 日刊ゲンダイ

http://gendai.net/articles/view/syakai/132632
「脱原発」が推進勢力を敵に回したのか

 鉢呂前経産相の辞任騒動が、新たな展開をもたらしている。マスコミ報道のあり方に疑問を投げかける声が識者や読者から上がっているのだ。
 実際、今回の「死の町」「放射能」発言の一連の報道の流れには不可解な点が多い。
 まずは9日の閣議後会見での「死の町」発言。これは、その日のうちに報じられ、物議を醸した。
 この発言が問題視されると、今度は「放射能をつけてやる」という趣旨のオフレコ発言が出てきたのだが、この発言があったのは会見前日の8日夜のこと。鉢呂は辞任会見で「非公式の記者懇談(オフレコ)」と言っていた。たとえオフレコでも、重大な問題発言だと思えば、すぐに報じればいいのに、2日後の10日になって一斉に出てきたのだ。
「放射能をつけちゃうぞ」(朝日)
「ほら、放射能」(読売)
「放射能をつけたぞ」(毎日)
「放射能をうつしてやる」(産経)
「放射能をつけてやろうか」(日経)

 大マスコミは「メモ合わせ」で発言内容を確認し合うのが慣例だが、なぜか各社の表現はバラバラだ。
「鉢呂氏自身も『記憶が定かでない』と言っていますが、オフレコで真偽も定かでない発言が、どうして一斉に表に出てきたのか。私は、鉢呂氏の『脱原発』と『反TPP』がトラの尾を踏んだように思えてなりません
『死の町』発言にしても、第一報では前後の脈絡を無視して、発言の一部分だけが恣意的に切り取られた。辞任会見には私も出席しましたが、記者は鬼のクビを取ったかのように鉢呂氏を責め立て、非常に嫌な感じがしました。
 大マスコミには、自分たちが世論をつくっているという思い上がりがある。こんな状況がまかり通れば、政治家が事なかれ主義に陥り、本当に深刻な事態に直面しても、国民に対してメッセージを発することもできなくなりますよ」(ジャーナリスト・田中龍作氏)
 結局、「脱原発」を口にした鉢呂の辞任で喜んでいるのは、経産省や東電など「原子力ムラ」の住人たちである。後任の枝野経産相は原発推進派。就任会見で厳しい質問はなく、報道陣も枝野には妙にやさしかったのが印象的だ。

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ソユーズ11月打ち上げ、ISS無人化は回避へ

(2011年9月14日22時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110914-OYT1T00990.htm
 宇宙航空研究開発機構は14日、延期されている露宇宙船ソユーズの打ち上げが11月12日の予定となり、国際宇宙ステーション(ISS)が無人になる事態は避けられる見通しになったと、宇宙開発委員会に報告した。
 ISSに滞在中の古川聡さん(47)らは、ソユーズで到着する後任の滞在者に引き継いで11月中に帰還する。
 8月にロシアの無人宇宙船の打ち上げが失敗し、同型ロケットを使うソユーズ宇宙船も打ち上げが凍結された。ISSには古川さんら6人が滞在中で、うち3人はあす16日に地球へ帰還する。ロシアは、残る3人の帰還までにソユーズの飛行を再開するため、失敗原因の究明を急いでいた。ISSの滞在者は今後しばらく3人に減るが、日本の実験への影響は少なく、予定の9割近くをこなせる見通しという。

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Astronomy Picture of the Day


2011 September 14 See Explanation.  Clicking on the picture will download
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球状星団M52とバブル星雲(赤い部分の中心)The Bubble and M52
Image Credit &
Copyright:
Lóránd Fényes
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・・・・・本日は、これまで・・・・・

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