2010年11月7日日曜日

自衛官のアフガン派遣は、脱法行為であり、憲法違反に通じるのでは?

自衛官のアフガン派遣は、脱法行為であり、憲法違反に通じるのでは?

アフガン人を日本に招致して「教育」すれば済む問題

読売新聞WEB(20101161103)が、自衛官のアフガン派遣を伝えている。
まず、全文を紹介しておこう。
「自衛官アフガン派遣へ、米の要請で、医官ら10名」というタイトルで、
「政府は5日、自衛隊の医官と看護官ら約10人を年内にもアフガニスタンに派遣する検討を始めた。
 米国の要請に応えたアフガン復興の人的支援策の一環として、現地の医療機関で教育訓練の講師として活動させる方針だ。自衛官のアフガン派遣は、駐在武官を除けば初めてとなる
 今回の派遣は急ぐ必要があるため、法改正や新法制定は行わず、防衛省設置法で自衛官の任務と定める「教育訓練」として実施する方向だ。憲法違反とされる「武力行使との一体化」という批判を避けるため、アフガンに展開している国際治安支援部隊(ISAF)とは別個に活動する。」
というものである。
併せて、自衛隊法や自衛隊設置法の関連条文も紹介しておこう。

自衛隊法
第3条(自衛隊の任務)
「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。
 自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。
 我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
 国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動」

防衛省設置法
第3条 2項
    「防衛省は、前項に規定する任務のほか、条約に基づく外国軍隊の駐留及び日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定(以下「相互防衛援助協定」という。)の規定に基づくアメリカ合衆国政府の責務の本邦における遂行に伴う事務で他の行政機関の所掌に属しないものを適切に行うことを任務とする。」
第4条 32項 
「防衛大学校、防衛医科大学校その他政令で定める文教研修施設において教育訓練及び研究を行うこと。

これらの条文を見ると、今回の政府の方針で、「教育訓練」を上げているが、これは、あくまでも、国内を想定したものであり、「戦闘地域」のアフガンで、たとえ、「医官」であっても、問題があると言えよう
どうしても、人道支援を行うという事であれば、アフガン人を国内に招聘して行うべきであろう

これまで、アメリカは、日本を参戦させるため、一貫して、CH-47の派遣を強く求めてきたが、憲法の関係からこれまで、日本政府は断ってきた。

ところが、仙石・前原・菅内閣は、オバマ大統領への「お土産」として、日本国民を「人身御供」として、10人の医官や看護官を差し出すつもりのようであるが、「人身御供」にされた自衛隊員は哀れと言えよう。

とりわけ、アフガンでは、危険と言われた「タリバン」よりも、地方「軍閥」の犯罪行為が目に余っており、政府機関の「建物」が、標的にされ、多数の死傷者を出していることから、派遣される「自衛官」の安全は、これまでの派遣に倍する危険が待っている(これまでと比較すると一番危険)と言えよう。

このような危険地域に、特措法等、国会審議もせずに政府の「勝手な」判断で行おうという姿勢は、脱法行為であり許されないと言えよう。

朝日新聞や毎日新聞等マスメディア各社が、政府批判を展開すべきと思うが如何?

良識ある民主党員や自民党、公明党、みんなの党、はどう対応するのか?
日本共産党や社民党は反対するものと思われるが、見解を知りたいものである。

自衛隊員の初めての犠牲者が出ないことを望みたい。

・・・本日は、これまで・・・

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