G20 孤立深めた、アメリカ
崩れゆくアメリカの一国支配
今年のG20、アメリカが、経済対策として、「ドル安」政策をG20加盟国に認知させようとした目的が、ものの見事に外れ、アメリカが孤立した、歴史的なG20となった。
あるメディアによると、1対19と報じられていた。
G5→G7→G8と拡大され、現在では、G20になっているが、数字が大きくなるほど、アメリカの影響力が低下したことを示している。
今回の特徴は、アメリカとEU諸国、中国を中心とするGr、そして場末に、アメリカのポチとしての日本という状況になっていた。
かって、アメリカとソヴィエト連邦という二大国(冷戦時代)が、世界政治のイニシアティブを握っていたが、ソ連が崩壊し、アメリカの一国支配が続いていたが、今回のG20は、アメリカの影響力が確実に低下したことで、歴史的なG20であったと言えよう。
残念ながら、日本の政治を動かしている民主党や自民党の諸君をはじめ、経団連を中心とする経済界も、まだこのことに気づいていないようである。
「JAPAN AS No.1」と言われた、過去の栄光に引きずられて、技術革新に力を入れず、自己改革をしなかった政・官・財の中軸の指導層の怠慢が、このような結果を招いたと言える。
こういう状況の中で、強調しておきたいが、アメリカ経済が衰退方向を決定づけたのは、製造業を放棄して、帝国主義的傾向=金融産業を強めたことにあると言っておこう。
日本が発展したのも、製造業の実力強化が、アメリカをしのいだ結果であったと言えよう。
ところが、日本の現実はどうだろう。
基盤とすべき製造業は、日本の経済界を中心とする経団連の「国際競争力」論を展開して、「技術開発力」を強めるのではなく、「労務費」の安い東南アジア諸国へ移そうとしているが(産業の空洞化)、これでは、アメリカの轍を踏むこととなろう。
日本の復権のためには、今必要なことは、「じっとこらえて」、日本国内で、製造業を再構築することが最重要課題と言っておこう。
TPP問題も、アメリカが、このような状況を打開するため、TPPに加盟するという事から問題化してきたが、「農業国」アメリカの「危機対策」の側面が強く、一時的には、成功するであろうが、今回のG20と同じように、やがて、失敗することとなろう。
対中関係でも、正規の会談さえ行えないのは、アメリカのポチにすぎない日本など相手にしないという事であろう。
そういう点で、この一年間の政治を振り返ってみると、「アメリカからの自立」を主張した鳩山政権の路線が正しかったものと言えよう。
沖縄の普天間基地問題、県外あるいは国外へというスローガンが、この第一歩であったのだが、CIAの工作で潰え去ってしまったが、その影響下にある仙石・前原・菅体制も、早急につぶれることとなろう。
この面では、朝日新聞や毎日新聞等マスメディア各社の責任も大きかろう。
明けて本日、APECが開催されるが、G20以上の結果は期待できないであろう。
・・・本日は、これまで・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿