2010年10月15日金曜日

拝啓、中曽根康弘殿   日本に「有識者」はいるのか?

拝啓、中曽根康弘殿
日本に「有識者」はいるのか?

中曽根元首相が、産経新聞WEB2010.10.15 03:39)に面白い見解を述べている。
「元首相・中曽根康弘 「戦略的」はあるか」というタイトルであるが、ちょっと疑問があるので、その関連のみ抜粋して紹介しておきたい。
『・・・ 日米中の3カ国は、アジアおよび世界的に重要な共同責任を分有する競争相手であり、協力し合う隣組でもある。ただ、日米と日中にはこうした背景の違いがあり、日中間では「戦略的」という表現で、非常に長期的ながらも流動的、弾力的な相互配慮をも抱えたものとなっている。
 となると「戦略的互恵関係」は、ときの政権がその都度構築していかなければならない。平和や友好協力関係の維持を踏まえながら、安全保障を含む政治や、経済、文化、相互交流などの国家戦略を描きゆく。そして、相手の政策展開を見つめながら、最後は外交で双方の立場や内容を詰め、最重点課題を選択していく作業が欠かせなくなる。当然ながら、国益や外交的主張に触れるものには、シビアな考慮が必要だ。
 では、日本側はどのように「戦略的」を描いていけばいいか。官邸内に有識者らによる「賢人会議」を作り、会議に検討させるのも一つの方法だろう。
 同時に、政治家は約2千年に及ぶ日中関係の歴史をよく勉強する必要がある。中国民族というものも勉強しなければならない。その上で、中国のトップと友情を分かち合うまでの関係をつくっていく。中国人は家庭的な付き合いを高く評価する。トップ同士に相互尊敬関係の真の友情が生まれれば、外相ら他の閣僚による話し合いもスムーズになっていく。日本の政治家はそういう「急所」をとらえて、中国と付き合わねばならない。(なかそね やすひろ)』
論旨は、おおむね理解はできるが、氏と同じような視点に立ついわゆる「有識者」が、自民党政権時も、現民主党政権下でも、時の権力政治家に排除されているのではないか?
私の知る限り、マスメディアに重用される「有識者」のほとんどが、「日本の国益」より、「アメリカの国益」を優先した、自己利益追求の功利的な「輩」に過ぎない。
これは、マスメディアの社長会(読売の邉恒がイニシアティブ)の影響と思われるが、日本にとって、経済的、政治的自立という、一番重要な視点も持つ「有識者」が、「排除」されているためであろう。
竹中平蔵(氏)にみられるような経済学者や、森本 敏(氏)にみられるアメリカ一辺倒の軍事専門家、そして、経団連を代表するかのような清家篤氏(慶大塾長)、挙げればきりがないが、いずれも、日本の国力を低下させる主張を展開している状況では、氏が唱える、「有識者会議」も、実効を上げることにはならないであろう。
民族主義を煽る気はさらさらないが、中曽根氏が、日本の経済的・政治的自立を強めるために、今後、さらなる提言をして欲しいものである。

☆☆☆
昨日、地球と小惑星が、ニアミスしたようである。
距離が、47、000Kmだったということだが、これは、地球の直径12、756Kmであることから、極めて危険な状況であったことがわかる。
小惑星の大きさが、7m強ということのようだが、もし、地球に衝突していれば、相当な被害が出ていたであろう。
日本も観測体制の強化が望まれる。
・・・本日は、これまで・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿