2010年10月17日日曜日

武器輸出三原則 見直しは、国益に反する  日本産業を再び「死の商人」化させてはならない。  日本を三度、戦争の道へみちびくのか?

武器輸出三原則 見直しは、国益に反する
日本産業を再び「死の商人」化させてはならない。
日本を三度、戦争の道へみちびくのか?

産経新聞WEB2010.10.17 03:05)が、疑問を呈する主張を展開している。
憲法9条を有する日本の基本にかかわる問題だけに、看過できないものなので、誤りなきよう、全文を紹介し、当方の意見を述べておきたい。
「武器輸出三原則 見直し決断して国益守れ」というタイトルのもとに、以下の主張を述べている。
『 武器輸出三原則の見直し問題が浮上している。北沢俊美防衛相が先のゲーツ米国防長官との会談で「新たな防衛計画大綱の見直しの中で方向性を作りたい」と述べたのに続き、菅直人首相や仙谷由人官房長官も議論の必要性を認めている。
この三原則は国際紛争を助長しない平和国家を象徴するものとされてきたが、現実には国内の防衛技術力の低下をもたらし、国際協力促進を妨げる要因だ。日本の主権や国民の安全を危うくする政策の見直しは当然である。首相は防衛計画大綱を改定する今年末までに、見直しを決断すべきだ。
昭和42年に佐藤栄作首相が表明した三原則は、(1)共産圏諸国(2)国連決議で禁止された国(3)国際紛争の当事国-への武器輸出を禁じた。昭和51年に三木武夫内閣で、これらの対象国以外にも「憲法の精神にのっとって輸出を慎む」という見解が示され、事実上すべての武器輸出が禁じられた。
例えば、航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)と有力視されるF35ライトニングIIは米国が英国など8カ国と共同開発を進めているが、日本は参加できない。武器に加え、武器製造技術、武器への転用可能な物品の輸出も禁じると解釈されているためだ。日本の国の空を守れない由々しき事態である。さらに、航空機技術は汎用性が高く、国家としての技術レベル全体を押し上げられるかどうかにかかわる重大な問題である。
日本経済団体連合会は「防衛産業が担う防衛技術・生産基盤は国の安全保障の根幹」と、欧米諸国との共同研究開発を提言した。最先端の技術水準から取り残され、生産コスト低減化も困難にしていることが国益を損なっている。日米同盟の下で米国への武器技術供与は例外とされ、ミサイル防衛(MD)の共同技術研究が行われている。テロ・海賊対策でインドネシアに巡視船を提供した例もある。だが、三原則を残したまま、日米共同防衛などのための武器・技術供与をそのつど例外扱いにする手法は、その場しのぎでしかない。アラブ首長国連邦(UAE)からの原発受注競争で日本を破った韓国は、建設から運営まで担うパッケージに加え、軍事交流協定を結んで相手の信頼を得た。防衛分野の立ち遅れが他の分野の地位低下に及んでいる例といえよう。』(着色下線は当方)
というものである。

しかし、これは、大きな誤謬を前提とした見解と言えよう。
何故ならば、あのステルス機(F22)にみられるように、アメリカが、日本の高度技術とりわけ、軍事転用可能な技術を取得すると同時に、アメリカ以外に、転用させない意図で、アメリカが、日本に強硬的に「武器輸出3原則」の緩和を要求していることと、経団連が、日本の産業を「死の商人」化させようという意図から政府に強く要請して問題だからである。
これまで、自民党政権は、戦後一貫して、立場上「憲法9条」を盾に、「平和国家日本」を演出してきたが、日本が、平和国家日本を確立するために選択した「政権交代」させた「民主党」に、この一線を「破らせ」ようという、アメリカと、経団連の意図を許すわけにはいかないであろう。
「仙石・前原連立政権」(菅政権)も、これに呼応しようとしているが、このような動きを助長するような産経紙の主張は許されないし、産経紙が日頃主張している「民族主義」的主張にも反するのではなかろうか?・・・・
いずれにせよ、「武器輸出三原則」の緩和は、沖縄基地問題と同じように、日本国民の大反撃を齎す原動力となろう。
前原外相は、北海道で、「民主党のために活動しているのではない?(誰のために働いているのか?疑問が募る)」と言い切ったことが報道されているが、「民主党政権」の「存非」にかかわる問題だけに、慎重な対応が求められているといえよう。
朝日新聞や、毎日新聞等マスメディア各社も、この問題が、日本の針路にとって、分水嶺となりうる問題だけに、慎重な報道を期待する次第である。
日本共産党や社民党の諸君をはじめ、憲法9条を守るためのすべての勢力が、大同団結すべきであろう。

・・・本日は、これまで・・・

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