2014年6月24日火曜日

統計軽視の医学界 福島発がんリスクを見誤るな※ 3カ月ぶり同時運転、状態は安定せず ALPS※ 閣議決定案に集団安保明記せず 政府・自民、公明へ配慮※ 政府・自民党:相次ぐ舌禍…慢心?

owlmoon06_normal@hosinoojisan



統計軽視の医学界 福島発がんリスクを見誤るな

3カ月ぶり同時運転、状態は安定せず ALPS

閣議決定案に集団安保明記せず 政府・自民党方針、公明へ配慮

政府・自民党:相次ぐ舌禍…「1強」の慢心?



福島での小児喉頭がん問題で医学界から疑問の声が上がっている。

これは、専門家の中で、「真理を巡って」研究を深めるべきであろう。

津田敏秀・岡山大学教授の提言は、極めて重要と指摘しておきたい。

---

政府・自民党が、「手段的自衛権問題」で、姑息な手段に出つつある。

国民・世論の力でもあるが、「閣議決定」に、「集団的自衛権」を記述しないと言う詐術である。

これまで、自衛権行使の要件として、

1) わが国に対する急迫不正の侵害があること
2) この場合にこれを排除するためにほかの適当な手段がないこと
3) 必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと


とされてきたが、安倍政権が画策する案件には、全て適応しないからと言ってよいであろう。

これまで、政府有識者会議が提案してきた問題は、全て、この要件に適合しないからである。

アメリカの傭兵として、日本国民の「命」を無条件で奉げるなどとんでもないと言っておこう。

自衛隊員の皆さんも、アメリカのために「命をささげる」等考えていない筈、政府が強制するならば、「除隊」行動で、反撃すべきでなないかと提言しておきたい。

「徴兵制」が提起されれば、99%の国民が、反対することは明白である。

更なる国民の抗議行動で、安倍政権のたくらむ「憲法違反の行動」を阻止すべきと言っておきたい。

以上、雑感。



☆☆☆

3カ月ぶり同時運転、状態は安定せず ALPS停止系統 (2014年6月23日 福島民友ニュース) http://www.minyu-net.com/news/news/0623/news12.html  東京電力は22日、福島第1原発の汚染水からトリチウム以外の62種類の放射性物質を取り除ける「多核種除去設備(ALPS)」でA~Cの3系統のうち、部品の不具合のため唯一停止していたC系統と呼ばれる1系統でも運転を再開したと発表した。3系統全てが同時に運転するのは約3カ月ぶり。
 国と東電はALPSを汚染水対策の「切り札」と期待するが、依然として試運転から本格稼働への移行のめどはついていない。設備自体も不安定な状態から脱していない状況だ。
 東電によると、C系統は22日午前9時に起動し、異常はないという。当初は19日に汚染水処理を再開する予定だったが、点検中に配管の接続部からさびによる腐食が見つかったため、延期していた。
 東電は、さびの発生を抑える対策として、C系統の約40カ所に予防装置を取り付けた。既に再開している残りのA、Bの2系統にも今後、同様の腐食防止対策を講じるため、一時的に運転を休止する見通し。

☆☆☆

統計軽視の医学界 福島発がんリスクを見誤るな
疫学専門家に聞く 編集委員 滝順一
2014/6/23 7:00  日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1702E_Y4A610C1000000/
 岡山大学の津田敏秀教授は、多数の人間を観察対象にして病気の原因などを調べる疫学の立場から、低線量放射線被曝(ひばく)の問題を提起する。年間被曝量が100ミリシーベルト以下であっても、放射線の影響ははっきりと表れると主張。福島県の検診で見つかり始めた小児甲状腺がんの増加に警鐘を鳴らしている。 ■チェルノブイリ事故直後でも10代の子どもに発症がみられた 津田敏秀・岡山大学教授 画像の拡大 津田敏秀・岡山大学教授  ――低線量の放射線被曝のリスクに関し、「しきい値なし直線(LNT)モデル」で防護を考えるのが一般的だ。つまり放射線量がどんなにわずかであっても発がんリスクはある。ただ小さいので喫煙や生活習慣など他のリスク要因と比べて見分けがつかないとされる。  「それは誤った言い方だ。放射線の影響をすべてのがん、すべての年齢層の人間でみるからで、放射線の影響が出やすい若年層に対象を絞ったり、がんの種類別にみたりすれば、100ミリシーベルト以下でも影響が出るとした科学論文は海外にいくつもある小児の甲状腺がんのように放射線以外の理由でかかることが極めてまれな病気では影響はよりはっきりしている  「例えばエックス線CT(コンピューター断層撮影装置)で5ミリ~50ミリシーベルトのエックス線を浴びた人は、浴びていない人に比べて発がんリスクが高いことがわかっている。国際がん研究機関(IARC、世界保健機関の関連組織)が約100万人を対象にする大規模調査をしている。低線量の影響は見分けられないというのは誤った知識だ  ――福島県で、原子力発電所事故のとき18歳以下だったすべての子どもを対象に甲状腺検診が実施され、がんの子が見つかっている。これを多くの専門家は、超音波診断装置による精密検査のため触診では見つからないような小さなしこり(結節)まで見つける「スクリーニング効果」の結果だと説明している。  「スクリーニング効果の結果だとする証拠はあるのだろうか。国立がん研究センターに登録された甲状腺がんの年齢別の発生データや、福島県内の地域別の被曝量などを相互に比べて解析すると、原発から離れた中通り(福島県中部)でも統計的に有意な数の患者が見つかっている。放射性ヨウ素が事故直後に流れ込んだことと、放射性セシウムによる外部被曝が今も続くことが要因とみられる」  「福島で甲状腺がんが見つかった子どもの平均年齢が15歳前後で、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故後の発症パターンと違うとも説明される。だがチェルノブイリでも事故直後は10代の子どもに発症がみられたという事実を見落としている。検診を担当する医師らに統計学の知識が不足している」  ――製薬大手ノバルティスファーマの高血圧治療薬の臨床試験をめぐる事件では、大学医学部が製薬会社の社員に統計解析を任せていたことが明るみに出た。日本の医学界は統計解析に弱いのか 画像の拡大  「日本に近代医学が導入された19世紀後半は、欧州において実験医学が花盛りだった。フランスの医師クロード・ベルナールが代表的な存在だが、実験から病気が起きる因果関係を突き止められるとした。欧米では20世紀半ば以降、多数の人間を観察して仮説をたて病気にかかる要因を突き止めていく疫学の考え方が台頭し、医学を実験室から社会に戻したとされる。疫学において大事なのは、病気とその原因の間に一対一で対応する因果関係はないということだ。しかし日本の医学界は実験医学こそが医学の本流だと今でも信じている人が多い ■病気とその原因を1本の線で結ぶことはできない  ――生活習慣病では一対一で対応する特定の病因はないかもしれないが、感染症についての「コッホの原則」はどうか。ある病気から特定の微生物が見つかり、これを動物に感染させると発症、その患部から問題の微生物が見つかる。その場合、病気はその微生物が原因で起きたとみるのが普通だ。  「感染症であっても、自然現象は一般に一対一対で対応する因果関係を言明できない。ひどい下痢などの症状を呈する病気をコレラと呼び、その患者からみつかる微生物をコレラ菌と呼んでいるにすぎない。コレラ菌を持っていてもコレラのような症状を示さず、コレラのような症状の患者にコレラ菌が見つからないこともある。病気とその原因を1本の線で結ぶことはできない  ――疫学に対する見方として、集団を相手にするので個別の因果関係はわからないとの限界が指摘される。  「調べれば、個別の事象の因果関係がわかるとするのは誤解だ。すべての科学は仮説に基づき多数のデータを集めて解析、その結果をみて仮説を修正し、再びデータを集める。この繰り返しだ。因果関係を明らかにするのが科学の仕事なら、それはデータによるしかない。仮説(概念)と観察データ(現実)の間をつないで、真実に迫る上で不可欠なのが、統計学だ。だから統計学は科学の文法だといわれる  「日本の行政はこうした科学的なものの見方ができず、例えば水俣病においても特定の症状と水銀汚染を対応づけようとしたのが、過ちだった。同じことを福島で繰り返してはいけない」  ――福島ではどうすればいい。  「福島県内に限らず放射能で汚染されたと考えられる地域で、小児甲状腺がんの過剰発生がないか監視することだ。また放射線の影響を受けやすい妊婦や小さな子どもが、なるべく汚染された地域に住まないでいいような態勢をつくることだ ■取材を終えて  津田さんは日本の医師のあり方に対し、辛辣な分類を提唱している。自らの臨床経験だけに頼り海外論文などに疎い「直観派」、生物学的な実験で病気のメカニズムがわかると考える「メカニズム派」、疫学的なデータをもとに議論する「数量派」の3つがある。日本では直観派とメカニズム派が主流を占め数量派が極めて少数であることが、水俣など公害病や放射線問題での混乱の根っこにあるとする。  昨年来、相次いで明るみに出ている臨床研究をめぐる不正事件をみると、確かに日本の医学界は統計解析を軽視してきたように思える。  福島原発事故に起因する放射線影響は、当初心配されたほど深刻ではないとの指摘が多い。疫学はこうした楽観論が見落としがちな側面を浮かび上がらせる。福島県などは、同県以外における子どもの甲状腺検査との比較やがんの大きさなどを根拠に、これまでに見つかった甲状腺がんを事故の放射線の影響だとはみていない。これに対しても疫学からは反論がある。ここは医学者間でしっかり議論をしてもらいたい。  また、疫学だけでは特定の個人の発症原因が事故による放射線なのかどうかを明らかにはできない。津田さんによれば、発症と病因を一対一対応で証明することは原理的にできないことになる。この指摘は福島事故のこれからを考えるうえで非常に重要に思える。

☆☆☆

帰還困難区域、10年後は 国が線量を試算

2014年6月24日01時46分 朝日新聞 http://www.asahi.com/articles/ASG6R5WV3G6RULBJ016.html?iref=comtop_list_nat_n02
写真・図版
5月中旬に訪れた福島県大熊町の帰還困難区域。住民が不在となり民家に隣接する畑は雑草が生い茂っていた=仙波理撮影
写真・図版
内閣府は23日、東京電力福島第一原発の事故から10年後に、除染などによって帰還困難区域に住んでも被曝(ひばく)線量が年20ミリシーベルトを下回るという推計を発表した。年20ミリ以下は避難指示を解除するための重要な条件。政府は推計を住民向けの説明に使い、解除を進めたい考えだ。  今回の推計には除染の効果や実際の地形など不確定要素が多い。これをもとに解除を目指す政府の姿勢に、地元の理解が得られるかは不明だ。 福島第一原発がある福島沿岸部の復興を進める「福島・国際研究産業都市構想研究会」(座長・赤羽一嘉経済産業副大臣)が福島市内で開かれ、内閣府の原子力被災者生活支援チームが地元首長らに説明した。  支援チームは、帰還困難区域の線量について、半減期や風雨により放射性物質が減る「自然減衰」の効果に加え、環境省が昨年度実施した区域内でのモデル除染の実績などから、除染で線量を54~76%減らせると推計。さらに、人が実際に被曝する個人線量は、空間線量の7割と仮定した  その結果、昨年11月に年100ミリシーベルトあった地点の木造家屋に住む成人が、1日のうち6・5時間を屋外で過ごす場合、被曝線量は2021年に除染無しで年24ミリ、除染すれば年6~12ミリに減ると推計された。子どもの被曝線量は推計されていない  政府は、東京五輪が開催される20年を目標に、この地域に廃炉やロボットなどの研究や産業を集める国際研究産業都市を創設し、福島の復興を世界にアピールしたい意向だ。昨年末に示した福島復興加速化指針では、線量が低い区域には住民の早期帰還を進める一方で、帰還困難区域の住民の「移住」を選択肢に加える政策に切り替えた  これにもとづき、帰還困難区域では住民の帰還よりも、産業などの誘致を先行させる方針だ。今回の推計を避難自治体に説明しながら、帰還困難区域でも避難指示の解除を進めていくという。「線量が下がって避難指示が解除できれば、人やモノの動きが活発になり、福島の復興が目に見えて進む」(経済産業省幹部)との思惑がある。  ただ、実際の解除には、線量が年20ミリシーベルト以下になるだけではなく、日常生活に必要なインフラの復旧など、地元との十分な協議が必要だ  全町避難中の大熊町野上1区の木幡仁・行政区長は推計について「解除するには線量が大きすぎる。その推計自体も楽観的すぎるのでは。10年後ではなく、もっと近い将来について、より正確な推計を出して欲しい」と話す。 除染そのものも、帰還困難区域ではいつ始まるかすら決まっていない除染が始まったとしても、原発事故から3年以上たった現在では、放射性セシウムが建物の壁などに強くこびりついていると考えられるため、「これまでの除染で得られたような効果が期待できるかは未知数」(環境省幹部)との見方もある。(編集委員・大月規義、大岩ゆり)

☆☆☆

帰還困難区域 除染の場合の線量を初試算

(6月23日 5時58分)NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20140623/index.html
原発事故に伴う福島県の帰還困難区域を念頭に、内閣府が除染を行った場合の被ばく線量の推計を初めて試算し、事故から10年後は、除染しない場合と比べて最大で4分の1程度まで線量が下がり、避難指示を解除する要件の1つとされる20ミリシーベルトをおおむね下回るとする推計をまとめたことが分かりました。
年間の被ばく線量が50ミリシーベルトを超える福島県の帰還困難区域では、本格的な除染が行われておらず、内閣府では、除染を行った場合の事故から10年後の被ばく線量を初めて試算しました。
それによりますと、屋外で1日8時間滞在し、木造住宅に住んでいる人を想定すると、除染する場所の年間の被ばく線量が▽100ミリシーベルトの場合、20ミリから9ミリシーベルト、▽50ミリシーベルトの場合、11ミリから6ミリシーベルトの範囲に下がると推計されるとしています。

除染しない場合と比べて最大で4分の1程度まで下がっていて、避難指示を解除する要件の1つとされる20ミリシーベルトをおおむね下回る推計となっています。
さらに、これをより実際に測定される線量に近づけるため係数をかけて試算したうえで、成人男性をモデルに複数のケースを想定すると、個人の年間の被ばく線量は、年間12ミリから1ミリシーベルトの範囲になると推計しています。
一方、試算結果は、さまざまな仮定を置いたうえで推計しているため幅を持って解釈する必要があるとされていて、内閣府では、今後の帰還困難区域の将来像や除染などについて検討する際の参考材料の1つとして活用することにしています。
内閣府では、この試算を23日に福島県で開かれる会合で示すことにしています。

☆☆☆

閣議決定案に集団安保明記せず 政府・自民党方針、公明へ配慮

2014年6月23日 20時57分 東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014062301002278.html  自民党本部で開かれた安全保障法制整備推進本部の会合。左端はあいさつする石破幹事長=23日午後、東京・永田町 写真  政府、自民党は23日、集団的自衛権の行使容認に向けた閣議決定案に、国連が侵略国などへの制裁として対応する「集団安全保障」の明記を見送る方針を固めた。自民党が記述を提起したが、公明党の反発を踏まえ取り下げる。ただ、自民党は従来の「自衛権発動の3要件」を、閣議決定では「武力行使の3要件」と改称するよう主張している。改称により、機雷掃海活動など集団安保に基づく武力行使に自衛隊が参加できる解釈の余地を残す狙いとみられる。  政府は24日の与党協議に閣議決定原案の修正案を提示する見通しだ。自民、公明両党は7月1日か4日の閣議決定をにらみ調整を加速させている。(共同) 当方注:
自衛権行使の要件と効果
国連の場合 自衛権の行使に当たっては、「ウェブスター見解」において表明された自衛権正当化の要件である「即座に、圧倒的で、手段選択の余地がない」ことを基礎に、その発動と限界に関する要件が次の3つにまとめられている
  1. 急迫不正の侵害があること(急迫性、違法性)
  2. 他にこれを排除して、国を防衛する手段がないこと(必要性)
  3. 必要な限度にとどめること(相当性、均衡性)
この要件に基づいて発動された自衛権の行使により、他国の法益を侵害したとしても、その違法性は阻却され、損害賠償等の責任は発生しない[4] ただし、国連憲章では「武力攻撃が発生した場合」と規定されていることから、この要件を厳格に解して、認められないとする見解も有力である。 日本の場合 1) わが国に対する急迫不正の侵害があること
2) この場合にこれを排除するためにほかの適当な手段がないこと
3) 必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

となっている。
これを、「実力行使の3要件」と名称を変えれば、「我が国に対する・・・不正の侵害」や、「必要最小限」の規制が飛んでしまい、何でもできることとなろう。

☆☆☆

「集団安保で武力行使」棚上げ 自民、閣議決定に記さず

2014年6月24日05時47分 朝日新聞 http://www.asahi.com/articles/ASG6R6GS3G6RUTFK00X.html?iref=comtop_list_pol_n01  政府・自民党は23日、侵略した国を国連決議に基づいて制裁する集団安全保障の際、日本が他国と一緒に武力行使できるようにする案を閣議決定に明記しない方針を固めた。自衛隊の海外での武力行使の範囲が際限なく広がるとして公明が猛反発し、提案からわずか3日で棚上げした。だが、閣議決定への明記以外で集団安全保障の武力行使ができないか、さらに別の手段を模索する考えだ  自公両党はこれまで、集団的自衛権の行使を認めるかどうかを議題に協議してきた。だが、自民党は20日の与党協議で、戦争中に中東のホルムズ海峡にまかれた機雷を爆破処理する例を念頭に、集団安全保障の枠組みでも武力行使を可能にする案を突然提案した。  背景には、集団的自衛権の行使が認められたケースで自衛隊が機雷を除去中、国連安全保障理事会の決議があり、事態が集団安全保障に移行した場合の想定がある。従来は集団安全保障における戦争中の機雷除去は武力行使に当たるとされ憲法9条で認められていない。このため、自民は除去活動を中止しなければならない可能性があると問題視する。  そこで、集団安全保障での機雷除去を空爆などの戦闘行為と区別し、戦争中でも「受動的かつ限定的」な武力行使として認められると憲法解釈を変更。これを集団的自衛権行使のための閣議決定の中に一緒に明記するよう求めた。  しかし、公明は自衛隊の海外での武力行使の範囲を日本周辺に限りたいため、これに強く反発。本来の集団的自衛権をめぐる自公協議が難航していた。  自民は、集団的自衛権行使の閣議決定を優先させるため、ひとまず集団安全保障の提案を取り下げることで公明の理解を得る狙いがある。だが、集団安全保障の際の武力行使そのものは断念していない閣議決定に明記しないことで一時棚上げし、今後、憲法解釈を変えずに武力行使を伴う集団安全保障に参加できないか別の手段を探る考えだ。  一方、政府・自民は来週中にも、集団的自衛権の行使を認める閣議決定をしたい考えだ。公明の北側一雄副代表は記者団に「可能なら一定の方向性が出ればいい」と述べ、近く党の考えをまとめる意向を示した。(蔵前勝久)

☆☆☆

高村・北側両氏 決定案巡り協議

6月24日 4時15分 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140624/k10015449451000.html

集団的自衛権などを巡る与党協議が大詰めを迎えるなか、自民党の高村副総裁と公明党の北側副代表が23日夜、横畠内閣法制局長官らも交え、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈変更の閣議決定案を巡って協議しました。高村氏と北側氏は24日夕方の与党協議に向けて調整を続けることにしています。 集団的自衛権などを巡り、24日夕方、9回目の与党協議が予定されていて、自民党は今週中の公明党との合意を目指して、政府側から、行使を容認するための憲法解釈変更の閣議決定案について、修正版の提示を受けたいとしています
こうしたなか、自民党の高村副総裁と公明党の北側副代表は23日夜、横畠内閣法制局長官や兼原官房副長官補、高見澤官房副長官補を交えて会談し、閣議決定案を巡って協議しました。
関係者によりますと、会談では、高村氏が、先に示した憲法9条の下での武力行使の新たな3要件のうち、「他国に対する武力攻撃であっても、日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆されるおそれがある場合」という要件の「おそれ」ということばを公明党の意向に配慮して「明白な危険」とするなど、修正に柔軟に応じる姿勢を示しました。
ただ、北側氏は、公明党内から行使容認に慎重な意見が出ていることを踏まえ、集団的自衛権の行使をさらに限定する歯止めをかける必要があると主張して、結論は出なかったということです。
政府・自民党は、遅くとも来月上旬には憲法解釈を変更する閣議決定を行いたい考えで、公明党の執行部にも、来月5日の党の全国代表者会議の前までには結論を出すべきだという意見があり、高村氏と北側氏は24日夕方の与党協議に向けて、閣議決定案を巡る調整を続けることにしています。

☆☆☆

都議のやじ声紋分析、音源精査へ 別の発言者、特定難航も

2014/06/24 04:59 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014062401001152.html
 東京都議会のセクハラやじ問題で、被害に遭った塩村文夏都議(35)が所属するみんなの党の会派は24日までに、鈴木章浩都議(51)以外のやじ発言者を声紋分析で特定するため、業者と相談しながら音源を精査する意向を固めた。ただ、発言に不明瞭なところもあり、分析には難航も予想されるという。  同会派の両角穣幹事長は「自ら名乗り出てほしいと思う。それが難しいなら各会派がしっかり調査してほしい」と話している。  同会派によると、議会局から提供された一般質問の映像・音声データには、鈴木都議の「早く結婚した方がいい」という声は明瞭に残っていたが、ほかのやじは一部だけだった。

☆☆☆

政府・自民党:相次ぐ舌禍…「1強」の慢心?

毎日新聞 2014年06月23日 22時03分(最終更新 06月23日 22時44分) http://mainichi.jp/select/news/20140624k0000m010089000c.html 【右】石原伸晃環境相=佐々木順一撮影【左】鈴木章浩都議=西本勝撮影 【右】石原伸晃環境相=佐々木順一撮影【左】鈴木章浩都議=西本勝撮影 拡大写真 政府・自民党が、閣僚や同党の東京都議の相次ぐ失言に危機感を強めている。自民党の石破茂幹事長は23日、都議の女性蔑視ヤジ問題を陳謝し、菅義偉官房長官も「不適切な発言だ」と改めて強調。党執行部は先週末からヤジを飛ばした本人に謝罪を迫るなど早期の幕引きを求めてきた。しかし国会でも都議会でも多数を占める「1強」のおごりがゆるみにつながっているとの指摘もあり、引き締めは容易ではなさそうだ。  「党の責任者としておわびしたい。国民が(おごりだと)思われたことは事実として受け止めなければならない。今後そういうことがないよう、強く徹底したい」。石破氏は23日、鈴木章浩都議のヤジ問題などを念頭に、記者団にこう述べて党内に警鐘を鳴らした。  みんなの党会派の女性都議への18日のヤジを巡り、自民党本部は「都議会の問題」といったんは推移を見守ったが、「ヤジは自民党都議だったのではないか」との疑惑が浮上。石破氏は21、22両日のテレビ出演で「自民党だとしたら、党全体でおわびすべきだ」と強調し、都連に所属する萩生田光一・総裁特別補佐も「まったく擁護する余地はない。とりあえず謝罪は必要だ」と語り、早期収拾へ都連に圧力をかけた。  鈴木都議は23日に自民会派からの離脱を表明し、執行部は「これから先は自身の行動で示すべきだ」(石破氏)と沈静化を図る。しかし「産めないのか」など他のヤジの発言者は判明せず、火種は残っている。  政府内では22日の国会閉会直前、石原伸晃環境相の「金目(かねめ)」発言が飛び出し、撤回に追い込まれた。石原氏は23日、福島県入りして謝罪したが、反発は収まっていない。さらに麻生太郎副総理が21日に宇都宮市で、いじめ問題と集団的自衛権論議を結びつけて発言。菅氏は石原、麻生両氏について「内閣は常に謙虚であって、誤解される発言は控えるべきだ」と述べた。  鈴木都議の謝罪を受けて記者会見したみんなの党の浅尾慶一郎代表は、一連の発言問題について「政治家の緊張感の欠如、ゆるみがあった可能性は否定できない」と批判。自民党議員の一人は「通常国会をまだ開いていたら、野党から追及されて大変なことになっていた」と漏らした。【影山哲也、水脇友輔】
 ◇政府・自民党の最近の失言◇
 ◇石原伸晃環境相<16日、首相官邸で記者団に>
 (中間貯蔵施設の)説明会が終わり、(菅義偉官房)長官にスケジュール感を説明した。最後は金目でしょ
 ◇鈴木章浩・東京都議<18日、都議会で女性都議の質問中>
早く結婚した方がいいんじゃないか。 (20日、ヤジを飛ばしたかと報道陣に問われ)私はない。寝耳に水でびっくりしている。
 ◇麻生太郎副総理<21日、宇都宮市での会合で>
 学校でいじめられるやつっていうのはけんかは弱い、勉強もできない、しかも貧しい家の子。三つそろったら、まず無視。勉強ができないけんかが弱い、金持ちの子、これが一番やられる。カネはあることはわかってる。日本は、一番みんなから集中攻撃されやすい国だ。

☆☆☆

STAP細胞問題の、諸悪の根源か?

理研の施設 実験用マウスを誤って提供

6月23日 17時41分 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140623/k10015437671000.html

理研の施設 実験用マウスを誤って提供 K10054376711_1406232159_1406232216.mp4 研究機関に遺伝子を組み換えた実験用のマウスを提供している理化学研究所の茨城県つくば市にある施設が、誤って注文とは異なる遺伝子の組み換えを行ったマウス合わせて178匹を提供していたことが分かりました。 注文とは異なるマウスを提供していたのは、つくば市にある理化学研究所のバイオリソースセンターです。
この施設では、さまざまな実験ごとに違う遺伝子組み換えのマウスを開発者から預かって管理・飼育し、研究機関の注文に応じて提供しています。
理研によりますと、平成19年からおよそ7年間にわたって、海外を含む41の大学や研究機関に対し、注文とは異なる遺伝子の組み換えを行ったマウス合わせて178匹を提供していたということです。
去年7月と10月に海外の2つの大学から「注文したマウスと違う」という指摘が相次いで寄せられたことから誤りが発覚しました。
理研によりますと、マウスの遺伝子や書類を十分に確認していなかったことが原因だということです。理研では、誤ったマウスを提供した研究機関には謝罪するとともに、返金や、正しいマウスを送るなどの対応を取ったということです。また、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーには、マウスは提供していないということです
理化学研究所バイオリソースセンターは「事態を重く受け止めるとともに、確認作業を徹底し、再発防止に努めたい」と話しています。

☆☆☆

「配当長者」リスト最新版 これが日本の大金持ちだ!
2014年6月22日 日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151228 そうそうたる顔ぶれ/(C)日刊ゲンダイ 拡大する どこもかしこも好配当
 日本の大金持ちリスト――ともいえる“配当金長者”を調べてみた。
 14年3月期は、過去最高の配当金を出したトヨタ自動車(1株当たり165円/年)をはじめ、上場企業の約半数(741社)が増配(復配含む)に踏み切っている。

「好業績を背景に株主還元策を充実させる企業が続々です。個人投資家は受け取る配当金が多くなるので大歓迎だし、企業にとっては株価上昇の要因となります。NISAで個人投資家が増えているので、今後も増配ラッシュは続くでしょう」(株式評論家の杉村富生氏)
配当よりも賃金を上げて
 企業の大株主もニンマリだ。ことに創業者や創業家出身者は個人投資家とはケタ違いの株を持っている。ソフトバンクの孫正義社長は2億3120万株(19.2%)を保有。配当金は1株40円(年)なので、92億円以上(税金支払い前)を手にする。
 ユニクロ(社名ファーストリテイリング)の柳井正社長も66億円以上だ。前期(13年8月期)に30円増配を実施したことで、配当額が7億円近く増えた。
 日本電産も85円から100円に増配。永守重信社長の受取額は前年より約1億9000万円増加となる。

 そのほか創業者(創業家)を中心に保有株数から配当金額を算出してみた(別表=「会社四季報」ベース)。グリーの田中良和社長は15億円、ブリヂストン創業家の石橋寛氏(鳩山邦夫、由紀夫のいとこ)は13億円、セガサミーの里見治社長は13億円……もはやタメ息しか出てこない。大株主トップ10に顔を出していないので、表からは外したが、トヨタ自動車の豊田章男社長も配当金が7億5200万円ほどある。
「ただし、3%以上の大株主は分離課税(配当額の約20%)ではなく、総合課税(累進課税)になりますから、半分近くを税金で持っていかれるケースもあります」(杉村富生氏)
 そうだとしても、孫社長は配当金だけで年間50億円近い。柳井社長も30億円以上だ。好配当もいいが、なんで、もっと賃金を上げないのか。

☆☆☆

セクハラやじで鈴木都議謝罪…官邸が恐れる政権への飛び火
2014年6月23日日 刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151250
ヤジられた塩村文夏都議/(C)日刊ゲンダイ ヤジられた塩村文夏都議/(C)日刊ゲンダイ 拡大する 海外メディアも批判
 都議会で起きた「セクハラやじ問題」で、23日午後、発言を認めた自民党の鈴木章浩都議(51)が議会棟で塩村文夏都議(35)に謝罪した。その後、都庁内で会見し「産めない発言も一緒に報道され、謝罪する機会を逸してしまった」と釈明。「初心に帰って都議会議員として頑張りたい」と議員辞職については否定した。
「自民党都議団は当初、都議会が25日に閉会することもあって、議会を閉じてしまえば問題は収束すると甘くみていた。24日に開かれる議運の理事会で<今後は議会の品位を落とさないように努める>などといった適当な声明を出して問題を終わらせる予定だった」(都庁関係者)という。
鈴木都議もこの日午前、都議会へ向かう前に自宅でメディアの取材に応じた際はヤジを否定したが、観念したようだ。
 だが、「時すでに遅し」である。この問題は国際的にも大きな関心事になっている。海外の主要メディアが一斉に取り上げているのだ。
 英紙ガーディアンは「女性議員が性差別的な暴言を受ける」とのタイトルで報道。CNNテレビも「性差別は日本企業では一般的」と批判的に報じ、米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ヤジを受けた塩村都議のインタビューを載せている。
 海外メディアが「セクハラやじ」を大々的に報じ始めたことで、安倍官邸も頭を抱えているという。「安倍政権が女性支援策を推進する中での出来事」などと、安倍政権と絡めて報じられているからだ。
「このままでは安倍政権に火の粉が降りかかりかねない、と首相周辺は焦っています。なにしろ、海外メディアは従軍慰安婦問題をセックススレイブ(性奴隷)ととらえ、ただでさえ日本は女性の人権を軽視する国だと思っている。
しかも、安倍首相本人も“夫婦別姓”に反対し、子育ては女性がやるものだという古い考えの持ち主だと知られているだけにいつ安倍政権に批判の矛先が向かうか分からない
首相周辺からは、こうなったら次の組閣では女性大臣を5人以上誕生させて女性重視をアピールするしかない、なんて話まで出ています」(官邸事情通)
 そんなパフォーマンスに国際社会がだまされるとも思えないが……。

☆☆☆

都議会セクハラ野次 犯人疑われる自民議員の支離滅裂釈明
2014年6月21日 日刊ゲンダイ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151185 思わぬところで注目されている塩村都議/(C)日刊ゲンダイ 思わぬところで注目されている塩村都議/(C)日刊ゲンダイ 拡大する  誰がヤジを飛ばしたのか。犯人捜しが続いている。
 都議会の本会議で18日、女性の妊娠・出産に関する都の支援体制について質問した女性議員に対して、自民党の議員席から「早く結婚しろ」「産めないのか」「子供もいないのに」といったヤジが相次いだことが大問題になっている。しかも、自民党議員たちはゲラゲラと笑っていた。

「質問していたのは、みんなの党の塩村文夏議員(35)です。彼女は、かつて日テレのバラエティー番組『恋のから騒ぎ』に出演していた1回生の美人都議。彼女が質問の途中に泣き出したこともあって、テレビも取り上げる騒ぎになっています」(都庁関係者)
 自民党は「発生源が自民かどうか分からない」とトボけているが、塩村議員は発言議員を特定し処分するよう議長宛てに要求書を提出した。どうやら、犯人の目星はついているらしい。
■「ヤジは皆、言っているよ」
「犯人と疑われているのは、中堅議員のSです。19日は一日中、ソワソワと落ち着きがなかった。メディアもS議員を犯人だとみています。委員会室から出てきたところをテレビカメラに囲まれたSさんは『私ではない』と否定しながら、<もし、私だったら謝罪しなければ>と支離滅裂な言葉を発し、ますます疑惑を深めている。しかも、現場にいたくせに<どんなヤジだったの?>としらじらしいことを口にするものだから呆れられています」(都庁職員)
 ヤジを飛ばしたのは、S議員なのか。日刊ゲンダイ本紙が事務所に取材を申し入れると、1時間後、本人から電話があった。
 いきなり大声で「誰が私だって言っているんだ!」「ヤジは皆、言っているよ」と大荒れ。「ヤジは飛ばしていない」という。いったい、S議員はどんな人物なのか。
典型的な右翼政治家、声がデカイことで有名です。尖閣諸島問題で名を売った。ホームページでは<子育て支援>や<女性が働きやすい社会>をうたっています」(自民党関係者)
 ヤジの声はマスコミ各社のICレコーダーに残っている。S議員の潔白を証明するためにも、ぜひ声紋鑑定をやって欲しい。

☆☆☆

東電、ナゾの「13年度黒字決算」の理由を探る 「原発停止で経営圧迫」は本当か

MONEYzine  6月23日(月)8時0分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140623-00000000-sh_mon-bus_all 東電の決算、売上高も当期純利益もアップのナゾ 【写真・画像】東電、ナゾの「13年度黒字決算」の理由を探る 「原発停止で経営圧迫」は本当か 東電の決算、売上高も当期純利益もアップのナゾ
 東京電力の至上命題は「赤字回避」。10年度以降、4期連続で当期純利益の赤字(当期純損失)を計上すれば、金融機関の融資姿勢がより厳しくなるのは必至だったからだ。そのため、なりふり構わず黒字にしたというのが実情だ。
 13年度の売上高は電気料金の値上げもあり、期末ギリギリになって原発事故を起こした10年度と比較すると25%アップ。一方、人件費の削減、修繕工事の繰延べなどコスト削減を進めたことで燃料費の負担増をカバーし、営業利益を確保した。
 13年度の人件費総額(単体ベース)は、10年度比で20%に迫るダウン。そのため10年度には761万円管理職を含めれば809万円だった従業員平均年間給与は大幅にダウン。社内取締役の平均年俸も3888万円から1414万円(13年度は執行役の平均)と、半減どころか3分の1に迫る減額である。
 修繕費は火力や原子力など電源関係と送変電など流通部門に分かれるが、両部門とも必要な修繕を絞り込んだようで総額は4割に近い削減だ。
 また、不動産や有価証券、関係会社株式など保有する資産を切り売りするなどして特別利益を確保し、営業利益を上回る当期純利益を計上。以上が東電の13年度決算の大まかな概要である。
■「見積もりができない部分は計上しない」で赤字回避
 ただし、東電の決算を真に受ける投資家は少ないはず。廃炉など原発事故の最終的な収束に向けての費用が膨大で、現状の東電が資金手当を容易にできるとは想像できないからである。
 事実、放射性廃棄物の処理や除染などが進められているが、その費用負担について、「現時点で合理的に見積もりができない部分については引当金を計上していない」と明示。つまり、将来発生する費用に対する備えである引当金を圧縮したことで、赤字を回避したとも見て取れるのだ。

交付金を資産計上 期日のズレで利益を確保
 また、避難住民などへの賠償金の支払いのためにすでに28回にわたっておよそ4兆円を受け取っている原子力損害賠償支援機構からの交付金について、東電は「特別な収入」とでも認識しているようだ。
 東電は交付金を資産として貸借対照表に計上。同時に損益計算書にも、特別利益として、「交付金1兆6,657億円」を組入れている。同じく特別損失として「賠償費1兆3,956億円」としているが、その差額はおよそ2,700億円。交付金を受けてから賠償費を支払うまでの期日のズレを利用して、利益を確保した形だ。

 事実上国から投入されている交付金は、10兆円程度に膨らむとされるがもちろん、返済義務を伴う。他電力会社の負担分もあるが、基本的には東電が利益から払う構図になっている。果たして、返済し切れるのか、疑問符がつくところだ。
東電は7兆6,000億円の有利子負債を抱えている
 それ以前に、東電は金融機関からの借入金や社債など7兆6,000億円の有利子負債を抱えている。巨額の融資に応じるとともに、株式を取得したり、社外取締役を送り込んでいる大手銀行は、回収の実現は可能と判断しているのだろうが、回収がスムーズにいかず、株主から責任を問われる事態を招く可能性もないわけではない。
 ゼネコンの鹿島(1812)や清水建設(1803)、大成建設(1801)はかつて、東電株をそれぞれ100万株前後所有していたが、すでに売却したようで、所有株式を明示している3社の報告書からは東電の名前は消えている。

■かつての10分の1の株価でも、手は出しにくい
 会社の解散価値を表す数値である「1株当たり純資産」は約140円(単体ベース)。投資家それぞれの思惑もあって、東電の株価はこのところ400円台で推移しているようだが、決算書を見るかぎり手を出せないというのが妥当なところ。高値は4,500円台、原発事故前も2,000円台で推移していたものだが。
■原発停止で電力会社の経営圧迫、は本当か? 
 さて、原発の停止で火力発電用の燃料費が膨れ上がり、電力各社の経営を圧迫しているというのが一般的な見方だが、ほかに要因はないのだろうか。
 北は北海電力から南は沖縄電力まで、東電を含めた電力10社合計の売上規模はおよそ20兆円を数えるが、13年度分として法人税等を納付するのは、東電、東北電力(9506)、北陸電力(9505)、九州電力(9508)、沖縄電力(9511)の5社のみだ(いずれも単体ベース)。それも総額はたったの31億円に過ぎず、うち、4分の3に相当する23億円強を納税するのは、もっとも規模が小さい沖縄電力。同社は原発を所有せず、火力頼りの電力会社である。

 確かに、10社合計の燃料費は、13年度7兆7,307億円と10年度比では2.1倍になっている。東京電力に限っても、10年度1兆4,821億円が13年度は2兆9,515億円と、およそ2倍である。原発が稼働できないことでLNGや原油などの使用量が増えたことが要因だが、為替レートの円安化による影響も見過ごせない。
 たとえば、東電の場合、13年度は12年度比で燃料費が1,267億円増えているが、為替レートが80円台前半から100円になったことで負担増は4,800億円強だった。それを石炭発電の割合増加などで補って、1,267億円増にとどめたというのが現実。円安がなかったならば、13年度は12年度比で燃料費は下がっていたことになる。電力会社は、アベノミクスによる円安の最大の被害者だったともいえるわけだ。
 また、原発依存度が高かった関西電力(9503)や九電は、燃料費の増加率が高くなっているのも事実だが、10社全体でいえば、売上高に占める燃料費の割合は4割を切る。原材料費が4割程度の商売はいくらでもあり、約1兆8,000億円の当期純利益をマークしたトヨタ自動車(7203)の売上高に占める材料費率はおよそ7割である。電力会社も経営努力で燃料費の負担増を吸収することはできないはずはないだろう。
■東電の法人税納付額に見る、「原発は赤字の元凶
 実は、原発は黒字を生み出すどころか、赤字の元凶であるというデータもある。東電の単体ベースの法人税等の納付額を見てみよう。
13年度6,500万円
12年度6,400万円
11年度0
10年度0
09年度100万円
08年度1,800万円
07年度2億2,400万円
06年度1,793億1,300万円

 東電は福島原発の事故以前にも、原発トラブルを起こしている。新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発内で火災を発生させるなどして運転停止。その復旧工事の負担もあって、07年度は1,700億円台、08年度は1,100億円台の最終赤字に陥っているのだ。原発トラブルにより07年度からの7期で、黒字決算は09年度と13年度の2回のみ。あとは赤字決算なのだ。
 遡れば、03年度には原発のトラブル隠しが発覚し、全原発の停止処分も受けている。原発はトラブル続き、赤字の原因なのである。
 東電に限らす電力各社の現経営陣は、自分の在任中に原発を稼働させて燃料費を圧縮し、黒字経営に戻したいとの思惑が強いのだろうが、廃炉や核廃棄物の最終処分などの費用を勘案すれば、経済合理性において原発に有利性はないことは明らかだろう。
 16年をめどに家庭向け電力の小売も自由化される予定で、電力会社の地域独占体制は撤廃される。発電所の建設や燃料費、人件費などを電気料金に反映できる「総括原価方式」の廃止や発送電分離も避けられない流れである
 電力会社を取り巻く環境が大きく変化せざるを得ない将来を見据えれば、原発に代わる電力に注力する会社があっていいし、他社に先駆けて「脱原発」を決断する経営陣がいてもいい。そんな電力会社なら、株式購入も考えられるのではないだろうか。
(ビジネスリサーチ・ジャパン)

☆☆☆

Astronomy Picture of the Day


Discover the cosmos!
See Explanation.  Clicking on the picture will download
 the highest resolution version available. Four Lasers over Mauna Kea (マウナケアの4レーザー)

Image Credit & Copyright: Jason Chu (IfA Manoa)

☆☆☆

妻純子の状況:

ハートレイト90±10で安定中。

サチレーション測定センサー、2ヵ月もったが、こまめに変えてよいそうである。

もったいないので、できるだけ長く使おうと思っている。

・・・・・本日は、これまで・・・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿