2010年12月10日金曜日

「技術革新や人を大切にする」経済思想転換を!

仙石官房長官が、「財界批判」?

「技術革新や人を大切にする」経済思想へ転換を!

本日付の毎日新聞(毎日新聞 2010129日 東京夕刊)と、朝日新聞WEB20101292034に、仙石官房長官が、日本商工会議所との懇談内容を伝えていた。
毎日新聞の記事を一部紹介すると、『仙谷由人官房長官は9日、日本商工会議所の岡村正会頭と東京都内で懇談した。仙谷官房長官は冒頭、「日本経済のリーダーの皆さんのかつての成功体験に対する思い(への固執)が20年間のデフレと低成長を生んだ。これをどう突破するかだ」と述べた。また、政府としては新成長戦略の実行を急ぐ方針を示した。日商の岡村会頭は懇談終了後、記者団に対し「20世紀型の経営に引きずられていた。指摘は的を射ている」と語り、意識改革の必要性を認めた・・・』とのことである。
この指摘は一部正しいと思うが、本質的なものではない
本質的には、86年のプラザ合意以降の日本政府や財界の対応の誤りが、現状を作り出しているのであるが、とりわけ、「経団連(経済団体連合会と日経連の合同〈2002〉)」の誤った施策が、問題で、いわゆる「労務屋」出身の経営者の台頭が、挙げられよう。

併せて、アメリカの新自由主義経済学の労務政策、従業員を物扱いするリストラ、リエンジニアリング等が、日本経済を破壊の道に招いたと言ってよいだろう。

同時に、連合(1989)の発足が、それを補完したと言ってよい。

「対立物の統一」という哲学用語があるが、日本経済の発展は、戦後、「西洋に追い付き追い越せ」をスローガンに、経営者や労働者が、一致協力あるいは、待遇改善闘争をして、発展させてきたと言ってよいだろう。

当然、労働運動が活発になり、「総評(1962~89年解散)」の賃金引上げ闘争が、日本の国力を引き上げたことは言うまでもない。

ところが、大企業の「労務屋」が、この運動を抑えるため、暗躍し、「総評」を解散させ、「連合」を作ったことから、日本経済が、自爆して、沈没の方向へ舵を切ったと言ってよい。

日本の学力低下も、労働運動を抑えるため、「頭のよい」国民は、少数で良いとばかりに、教育介入、日教組弾圧等、管理強化策が現状を招いたと断言してもよかろう。

このような一部を検証しても明らかなように、「労務屋」出身の経営者が、日本経済を破壊の道に導いたと言ってよいだろう。

仙石氏が、「成功体験」と言っているが、あくまでも、「労務政策の成功」であり、基本である、「技術革新への邁進・人を大切にする労務政策の変更」へ舵を切らない限り、日本の発展の道はないであろう。

逆説的に言えば、「労働運動の活発化」なしには、経済の発展はあり得ないと言っておこう。
労働運動と、経営者の闘争こそ、社会発展の原動力という事を、よく噛み締めるべきであろう。

自民党や民主党、みんなの党等は、これまでの歴史を振り返り、自問すべきと言っておきたい。

・・・本日は、これまで・・・

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