@hosinoojisan
TPP問題:関税よりも非関税障壁に焦点を当てる方針(USA)
誰が、核燃再処理を進めたのか?
東電、経産省首脳:電事連でも撤退主張…
当方の見解は、各項目で、主張。
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これは、明らかなデマ、もともと、欧州諸国は、食料品等基礎的なものには、課税していない。あのサッチャー女史(元英国首相)が日本に来日の時、「日本は、食料品まで課税する」と厳しい批判をしていたことからも明らかであろう。
藤井氏ともあろうものが、こんなデマを振りまくことは許されない。
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この報道を信頼して考えると、経産省と東電に影響を与えたのは、当時の政府あるいは影響力の強い政治家?が暗躍したものと思われる。それは、誰だ?
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自国で問題があるので、止める原発を、「他国」に「勧める」事は、「倫理」に反する。
恐らく、アメリカやフランスを中心とする原発マフィアや、日本の「原子力村」を中心とした勢力の影響を受けている政治家の暗躍(特に、軍事おたくと言われる政治家例えば前原氏等)したのであろう。
ISD条項を付加するものと思われるが、反面、相手国が、「事故対応補償」を要求することは明らかで、一旦事故があれば、取り返しがつかないこととなろう。
当座の「金」目当ての、「倫理に反する商売」は、止めるべきであろう。
原発は、他のインフラ整備事業とは「異質の問題」であることを、認識すべきであろう。その意味では、公明党や日本共産党、社民党の態度は、当然と言えよう。
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結論部分には、企業の社会的責任を追究できないと言う点で、未分化状況が散見されるが、問題意識は、等を射てると言えよう。
経済発展には、企業の社会的責任(雇用政策と賃金水準の維持)による、内需拡大策と教育環境の整備を伴わない限り、発展は、望めないのである。
1980年代以降、経団連等が、「国際競争力論」を展開し、この分野を、コストダウンとして切り込んだため、日本経済を深刻な状況に陥れたのである。
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・・・・・本日は、これまで・・・・・
TPP問題:関税よりも非関税障壁に焦点を当てる方針(USA)
誰が、核燃再処理を進めたのか?
東電、経産省首脳:電事連でも撤退主張…
当方の見解は、各項目で、主張。
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「TPP交渉に日本参加」米が公告、意見募集へ
(2011年12月3日01時50分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20111203-OYT1T00065.htm?from=main6
【ワシントン=岡田章裕】米通商代表部(USTR)のウェンディ・カトラー代表補は2日のシンポジウムで、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に日本が参加する是非について、国民から広く意見を募る連邦政府官報による公告を「間もなく行う」ことを明らかにした。
日本に対しては、関税よりも非関税障壁に焦点を当てる方針だ。
カトラー代表補は、「農業、製造業、サービス業で、日本に(市場開放の)準備があるか検証する」と述べた。日本の関税の水準はすでに低いので、非関税障壁が問題との考えも強調した。日本が参加出来るか出来ないかは、日本が高い水準の市場開放を実現するかどうかにかかっていると指摘した。
連邦政府官報による公告では、全国的に日本の交渉参加方針を周知徹底し、一般の国民や、様々な業界関係者から意見を募る。意見を踏まえてUSTRは、議会や日本との調整を本格化させる見通しだ。
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消費税率10%までは低所得者対策不要…戦略相
(2011年12月2日11時08分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111202-OYT1T00351.htm
古川国家戦略相は2日の閣議後記者会見で、消費税率の引き上げに関連し、「(政府が6月に決めた社会保障・税一体改革)成案にある『2010年代半ばに10%』になった段階では、(低所得者にお金の支給や減税を行う)給付付き税額控除を考えるべきだ」と述べた。
一方で、「その前の段階で(低所得者の負担を緩和する)対策を入れる必要はない」と述べた。
政府は、消費税を「13年10月以降に7~8%、15年4月または10月に10%」と2段階で引き上げる方向で調整している。消費増税は低所得者の負担が相対的に重くなるとの指摘がある。古川氏の発言は、引き上げの第一段階での低所得者対策は不要との見解を示したものだ。
消費税の低所得者対策に関しては、民主党の藤井裕久税制調査会長も「欧州諸国は逆進性対策を税率10%よりはるかに上から始めている」と、古川氏と同様の見解を示している。
これは、明らかなデマ、もともと、欧州諸国は、食料品等基礎的なものには、課税していない。あのサッチャー女史(元英国首相)が日本に来日の時、「日本は、食料品まで課税する」と厳しい批判をしていたことからも明らかであろう。
藤井氏ともあろうものが、こんなデマを振りまくことは許されない。
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核燃再処理:電事連でも撤退主張…東電、経産省首脳
毎日新聞 2011年12月3日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111203k0000m040100000c.html
東京電力と経済産業省双方の首脳が青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理事業からの撤退について極秘協議していた02年ごろ、東電役員が電力10社で組織する業界団体「電気事業連合会」の会議で「再処理は高くつくから絶対反対だ」と複数回発言し、他社の首脳にも強く同調を求めていたことが関係者の証言で分かった。
関係者によると、東電役員は02年ごろ、電事連の会議で再処理事業継続に反対し、漏水事故などトラブルの続出を踏まえ「技術が確立するまで使用済み燃料は再処理せず、そのまま(プールなどに)貯蔵しておけばいい」と主張した。他の電力会社首脳からは「当面は高くつくが技術開発のために継続すべきだ」との反論も出て、意見はまとまらなかった。
会議に出席していた電力首脳の一人は「(東電役員は)大きな声で何度も撤退を主張した。しかし、巨費を投じており『後に引けない』と思い賛成しなかった」と振り返った。そのうえで「いまだに再処理工場は完成していない。電気料金の値上げさえ避けられない今、電力会社には(さらに料金の値上げにつながる)核燃サイクルにこれ以上、金をかけるのは難しい」と語った。
経産省関係者によると、再処理工場を建設・運営する「日本原燃」は電力各社が出資し、電事連の構成メンバーとほぼ一致している。このため再処理工場の運営方針について、電事連の会議で協議することがあるという。【核燃サイクル取材班】
この報道を信頼して考えると、経産省と東電に影響を与えたのは、当時の政府あるいは影響力の強い政治家?が暗躍したものと思われる。それは、誰だ?
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原子力協定:可決が急きょ先送り 自民党の慎重姿勢で
毎日新聞 2011年12月2日 (最終更新 12月3日 0時19分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111203k0000m010039000c.html
海外への原発輸出や原子力技術の供与を可能にするヨルダンなど4カ国との原子力協定の国会承認案は2日、衆院外務委員会で民主、自民両党の賛成多数で可決された。同日予定されていた衆院本会議での採決は、自民党が直前になって慎重姿勢を示したため急きょ6日に持ち越されたが、参院の審議日程に影響はなく、予定通り9日までに国会承認される見通しだ。
外務委には、野田佳彦首相も出席。今後の海外との原子力協力について「わが国は脱原発依存になってきたが、残念ながら世界の潮流は必ずしもそうじゃない。わが国が協力することで、各国の安全性向上に貢献できれば意義があるのではないか」と前向きな考えを示した。採決では、民主、自民両党が賛成したが、公明、共産、社民各党が反対した。
公明党は山口那津男代表が11月29日の記者会見で「国際社会の日本への期待を考えると、協定は基本的に認めた上で安全確保に十分対応するのがあるべき方向だ」と述べ、4協定に賛成する意向を示していた。しかし、1日の党政調全体会議では「政府の原子力対応が明確になっていない段階では時期尚早だ」との意見が大勢を占め、反対を決めた。
承認案について、与野党は当初2日昼に同委で採決し、同日午後の衆院本会議に緊急上程のうえ採決することで合意していた。しかし、自民党が同委と並行して開いた総務会で本会議採決に慎重意見が出たため、同日中の本会議採決の見送りを求める方針に転換。これを受け、民主、自民両党の国対委員長会談で6日に先送りすることを決めた。6日に採決すれば、当初予定していた同日の参院での審議入りが可能で、審議日程に影響はないとの判断がある。【吉永康朗、横田愛】
自国で問題があるので、止める原発を、「他国」に「勧める」事は、「倫理」に反する。
恐らく、アメリカやフランスを中心とする原発マフィアや、日本の「原子力村」を中心とした勢力の影響を受けている政治家の暗躍(特に、軍事おたくと言われる政治家例えば前原氏等)したのであろう。
ISD条項を付加するものと思われるが、反面、相手国が、「事故対応補償」を要求することは明らかで、一旦事故があれば、取り返しがつかないこととなろう。
当座の「金」目当ての、「倫理に反する商売」は、止めるべきであろう。
原発は、他のインフラ整備事業とは「異質の問題」であることを、認識すべきであろう。その意味では、公明党や日本共産党、社民党の態度は、当然と言えよう。
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「脱原発」の城南信金、東電と年内で電力契約解除
新規事業者に切り替え
信用金庫大手の城南信用金庫(東京・品川)は2日、東京電力から電力を購入する契約を年内いっぱいで解除すると発表した。東電福島第1原子力発電所の事故を踏まえた「脱原発」の取り組みの一環。来年1月以降は、天然ガスなどで発電する新規電力事業者のエネット(東京・港)から電力を購入する。
- 2011/12/2 20:31 日経新聞
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819591E2E0E2E3858DE2E0E3E0E0E2E3E39797E3E2E2E2
全85店舗のうち、入居するビルなどの制約がない77店舗で契約を切り替える。年間の電気料金は現在約2億円だが、1000万円程度の削減効果が見込めるという。
NTTファシリティーズと東京ガス、大阪ガスが出資するエネットは、ガス会社の天然ガス発電や太陽光発電、民間企業の自家発電の余剰電力などを調達して販売している。
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10万ベクレル超も埋め立て=放射能汚染の焼却灰処理で-環境省
(2011/12/02-19:46) JIJICOM
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011120200870
環境省は2日、東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された廃棄物の焼却灰について、放射性セシウムが1キロ当たり10万ベクレルを超える高濃度の灰でも埋め立てが可能とする基準をまとめた。周囲をコンクリート壁で覆った「遮断型最終処分場」への埋め立てを条件とし、地下水への汚染防止などに万全を期す。
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「長靴がズルッと溶けた」 東電事故調報告 弁明に終始、残る多くの謎
2011.12.2 22:12 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/science/news/111202/scn11120222150001-n1.htm
■ 震災直後の原発状況
福島第1原発事故をめぐり、東京電力が2日に公表した事故調査報告書。発電所員への聞き取り調査などで、事故直後の緊迫した状況が浮かび上がった。一方、事故検証では「予測できなかった」「(厳しい環境で)難しかった」などの言葉が踊り、弁明に終始。これまで謎とされてきた、多くの事項についても未解明のままで課題を残した。
■ 「長靴が溶けた」
「海水が流れ込んできている!」。福島第1原発に津波が押し寄せた3月11日午後3時半すぎ、原発をコントロールする中央操作室に運転員が駆け込んできた。室内の電源のランプが点滅を始めると、一斉に消灯。暗闇に包まれた。
「操作もできず、手も足も出ないのに、われわれがここにいる意味があるのか」。運転員から噴出する不満や不安の声。対応した責任者は頭を下げ、「ここに残ってくれ」と懇願するしかなかった。
東電による聞き取り調査で判明した、事故直後の状況だ。ほかにも原子炉の圧力を抜くベント作業に向かった作業員は「ボコッ、ボコッと大きく不気味な音を聞いた」と証言。高温場所で「長靴がズルッと溶けた」こともあった。
■ 事実の列挙
報告書で詳述された事故直後の状況だが、肝心の事故原因などについては事実関係の列挙に終始。具体的な政府とのやりとりや、判断を下した背景についての説明はなかった。
例えば、多くの専門家が高い関心を寄せる1号機の「非常用復水器(IC)」の操作については、従前の説明を繰り返すのみ。ICは緊急時に原子炉を減圧・冷却する重要な装置だが、津波直後に運転員が約3時間停止させている。
東電は「ICが空だきになって壊れ、放射能が外に出るのを防ぐため止めた」と説明するが、稼働していれば事故拡大を防げた可能性があり、操作の妥当性は検証課題として残った。
■ 全て明らかに
ほかの謎も未解明のままだ。ベント作業が遅れた点も、準備指示が出てから14時間近くかかった理由を十分に説明できていない。
2、3号機では非常用冷却システムが稼働し、燃料溶融まで2、3日の余裕があったが、その間、具体的にどのような対策を講じてきたかも説明不足だ。
九州大の工藤和彦特任教授は「事故当時の人の動きなど、東電にしか分からない情報がたくさんある。当時、運転員はどのような指示で、どう考えて事故対応にあたったのか、全て明らかにするのが東電の責務だ」と話している。
◇東電の事故調査報告書を見る限り、甘い想定を放置したことへの反省はない。
東電は津波の研究を怠っていたわけではない。報告書にも「津波の知見や学説が出た際は、自主的に検討や調査をしている」とある。実際に、福島第1原発に10メートル超の津波が来るとも試算していた。だが、知見は生かされなかった。東電は「根拠がなく仮定にすぎない」とし、「安全対策は国と一体となって進めてきた」と正当性を主張する。
これに対し、外部有識者からなる事故調査検証委員会は、一定の理解を示しつつも「地震や津波をより真剣に考えておくべきだった」とし、「事故を発生、拡大させたのは、事前の安全対策が十分でなかったことによる」と結論づけた。
検証委は「東電を含むわが国の原子力関係者において、過酷事故など起こりえないという『安全神話』を生み、抜け出せなかった」とも言及した。
今回の調査は、約250人の社員から聴取したという。だが、自浄を求める社内の声は盛り込まれていない。津波の想定を放置した社内の議論も謎のままだ。真摯な自己批判なしに、真相の究明はない。(原子力取材班)
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小沢氏、身内を固め「反野田」で結束へ
2011.12.3 00:38 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111203/stt11120300390001-n1.htm
民主党の小沢一郎元代表は、消費税率の引き上げを目指す野田佳彦首相との全面対決も辞さない決意を固め、党内の多数派工作に乗り出した。小沢氏を支持する若手議員も消費増税反対の署名活動を開始した。少なくとも衆院での消費税引き上げ法案否決に必要な80人規模以上の署名を集め「数の力」をみせつけ、首相に方針転換を迫りたい考えだ。首相も1日の記者会見で自ら先頭にたって党内調整に乗り出す考えを示しており、両者の主導権争いが激化しそうだ。
「消費増税は国民への約束違反だ」
2日夜、小沢氏は東京・紀尾井町の中国料理店に集まった自らを支持する衆院1回生議員12人を前に、繰り返し訴えた。
また、出席者を「特攻隊」になぞらえ「国のためにも、君たちは一緒に帰還してほしいんだ」と、来年に次期衆院選が行われることへの危機感も示した。
小沢氏は最近、グループ議員らとの会合を連夜開催している。これまで都内での所属議員のパーティーには原則として出なかったが最近は積極的に顔を出す。
政治資金規正法違反事件で公判を抱える小沢氏としては、復権をねらうためにも発信していく必要があると判断しているようだ。
会合での発言も決まっている。消費税率引き上げに反対ということと、来年に衆院選となると民主党は50議席程度にまで惨敗するという「予想」だ。
小沢氏が惨敗予想をあおるのは、昨年の参院選大敗のように、次期衆院選で消費税が争点になれば、同氏が手塩にかけて育ててきた「チルドレン」が大量に落選することが目に見えているからだ。「数の力」を失えば、剛腕と呼ばれた小沢氏の影響力低下は必至だ。
若手議員の中には離党を模索する動きがあるが、小沢氏は慎重だ。小沢氏は側近に「みんなが離党したがって困っている」と漏らし、国民新党の亀井静香代表に誘われた若手議員らには「慎重に行動しろ」と自制を促している。
あくまでもグループが結束して動くことが小沢氏にとって重要だ。
ただ、首相が小沢氏の反対を押し切って税率引き上げを決めた場合、方針に従うのか、それとも離党に踏み切るのか、小沢氏としても決断を迫られる。年末にかけての消費税論議は首相だけでなく、小沢氏にとっても正念場なのだ。(山本雄史)
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【第166回】 2011年12月2日 ダイヤモンド
岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
http://diamond.jp/articles/-/15139
米国で盛り上がる格差議論から学ぶこと
成長と社会的平等をいかに実現するか
米国では、家計部門の債務調整がなかなか進まない上に、財政支出も削減される中、金融業界の金持ちを攻撃するデモ(“Occupy Wall Street”)が盛り上がったように、1929年の世界恐慌以来久々に「格差」を巡る議論が盛んになっています。その議論から、日本は何を学ぶべきでしょうか。米国での格差議論
米国では貧富の格差が拡大していることを示すデータが次々と明らかになっています。例えば、1980年と現在を比較すると、国民所得の5%、すなわち6500億ドルが中流階級から約6000世帯の最富裕層にシフトしたそうです。
また、2010年の米国の家計所得の中位値は4万9445ドル(約386万円)と、1997年とほぼ同じ水準になり、4900万人もの人が貧困ラインである年収2万4343ドル(約190万円)以下の生活をし、5100万人が“near poor”(所得が貧困ラインの50%増<3万6515ドル:約285万円>以下の水準)に位置しています。即ち、米国の人口3億人のうち1億人が、年収285万円以下という低所得に喘いでいるのです。
このように貧富の格差が拡大する中、社会正義の観点のみならず、経済への影響という観点からも、格差の拡大を懸念する声が大きくなっています。かつては経済学者の多くが、成長と社会的平等のどちらか一方の実現に力点を置いていましたが、成長と社会的平等は密接にリンクしているという考えが台頭しつつあるのです。
これは、今や労働力の質が経済の繁栄のために重要であり、それが国の教育水準に左右されることから、格差が小さい社会ほど、国民の多くが十分な教育を受けられるので、成長のために望ましいという考え方に基づいています。
今年出されたIMFのレポートでも、富裕層と貧困層の格差が小さい社会ほど、長期にわたる景気拡大が可能となり、格差が拡大傾向にある米国では、今後の景気拡大は1960年代の1/3程度の長さしか持続しないだろうと述べています。実際、戦後の米国の平均的な景気拡大期間は4.8年ですが、現在の景気拡大はまだ27ヵ月しか経っていないのに、来年早々には景気後退に陥る可能性が高いと言われています。
また、シカゴ大学ビジネススクールのラジャン教授は、格差が大きい社会ほど貧困層は将来の所得増大を期待しなくなるので、政策的には再配分政策が志向されるようになり、また政治的に不安定となる結果、外的ショックへの対応として成長維持のために必要な厳しい政策が取れなくなると述べています。
日本でも拡大する格差
こうした議論の延長で、米国では、格差は株価にも影響すると言われ出しています。経済的な正義が実現されていないと、金融市場では一部の人しか儲けられないという認識が広がり、多くの潜在的投資家が市場から離れてしまうという認識です。実際、大恐慌のときにそのような動きがあったため、ダウジョーンズ工業平均株価は1929年のピーク値335.95を、1954年まで回復できなかったとのことです。
従って、所得格差の是正に取り組まないと、1929年の大恐慌や現在のような経済危機が、繰り返し起きることになると主張されています。
それでは、日本はどうでしょうか。国税庁の民間給与実態統計調査を見ると、2010年の給与所得者の平均給与は年間412万円(ピークの1997年(467万円)から約12%減少)ですが、4550万人の給与所得者のうち200万円以下の人の割合は23%、300万円以下だと41%にもなります。これに対し、給与が2000万円以上の人の割合は0.4%に過ぎません。
すなわち、米国ほど極端ではありませんが、日本でも格差は拡大していると考えざるを得ません。バラマキという再分配政策を主張した民主党が政権の座に就いたことも、ねじれ国会で政治が混乱していることも、格差の拡大がその一因なのかもしれません。
バランスを欠く民主党の政策
しかし、おそらく米国の議論から一番学ぶべきは、今や成長と社会的平等が密接不可分であるという認識ではないでしょうか。そして、そこから導かれる結論は、やはり民主党政権の経済政策は間違っているということです。
経済成長は短期的には需要と供給のバランスで決まり、長期的には労働力・資本ストック・生産性の増分に規定されます。そのように考えると、格差の是正に注力する場合でも、経済政策は成長と社会的平等の双方に、短期と長期の双方の観点から配慮しなくてはなりません。
しかし、民主党政権が展開する政策は、成長に関しては長期的な対応(成長戦略)のみの一方、社会的平等に関しては長期的対応(社会保障制度の抜本改革など)を先送りし、目先の所得減少を財政で補填する短期的なバラマキに終始しています。
つまり、民主党は短期的には平等を追求し、長期的には成長を追求しようとしているのです。しかし、その短期的なバラマキの多くは生産性の向上につながらないものばかりですし、低所得者の社会保険料負担を軽減するために、企業の健康保険組合の負担を増大するなど、成長にマイナスの影響を及ぼすものもあります。
民主党が格差を是正しようとすることは評価できるにしても、成長の視点なきバラマキばかりを行なうのではなく、教育投資など長期的な生産性向上に資する部分に重点を置くとか、財政による低所得者支援に加えてデフレ脱却による雇用創造にも注力するなど、バランスの取れた対応を行なうべきです。
年末から来春にかけて、経済財政運営の関心は消費税増税という歳入面ばかりに集中しそうですが、成長と格差是正を両立させるための歳出のあり方についてもしっかりとした議論が必要ではないでしょうか。
結論部分には、企業の社会的責任を追究できないと言う点で、未分化状況が散見されるが、問題意識は、等を射てると言えよう。
経済発展には、企業の社会的責任(雇用政策と賃金水準の維持)による、内需拡大策と教育環境の整備を伴わない限り、発展は、望めないのである。
1980年代以降、経団連等が、「国際競争力論」を展開し、この分野を、コストダウンとして切り込んだため、日本経済を深刻な状況に陥れたのである。
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・・・・・本日は、これまで・・・・・
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