2014年1月3日金曜日

木村建一@hosinoojisan



USA日本の「戦争責任」否認Gr=「靖国参拝派」と決別を決断か

オバマ政権 アジア(中国)重視政策一段と強化

南スーダン反政府勢力が東部要衝を再度制圧

なぜ「敗戦を否認」してきたか。戦前の「指導者層の権力を戦後も温存」するため



新年を迎えて、日本政治は、ますます、国際的孤立化の方向へ、突き進んでいる。

とりわけ、新藤総務大臣の靖国神社参拝は、「ダメ押し効果」となったようである。

新藤総務大臣は、太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)で戦死した旧日本陸軍の栗林中将の孫。

参拝自体は、否定しないが、政府要員である彼が、日本の「戦争責任を認め」たうえで、祖父を慰霊したとすれば、中国や韓国も「反発」しないであろう

問題は、「彼が、この点を無視」して参拝したことである。

この行動で、USAも、さじを投げ、これらの勢力との決別をオバマ大統領は決断し、中国傾斜路線を強めているようである

経済界やマスメディア諸君に「警告」しておきたい。

日本を、「まともにするため」には、安倍政権をはじめ、これらの思想的背骨になっている勢力を、淘汰する以外にないと言っておきたい。

---

南スーダン情勢、極めて厳しいようだ。このままでは、韓国兵士の他が流される恐れが強くなり、いずれ、ジュバの自衛隊にも同じ状況が降りかかりかねない

安倍政権は、「撤退」も視野に、善後策を決定すべきと言っておきたい。

以上、雑感。



☆☆☆

BLOGOS
http://blogos.com/article/77012/?axis=b:21437
2013年12月31日 09:21 しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-31/2013123102_01_1.html

主張/「原発ゼロ」/新年も、たたかいを強めて

 東京・永田町の首相官邸前、暮れも押し詰まった27日夜も、「原発ゼロ」を求める抗議行動が繰り広げられました。首都圏反原発連合が呼びかけ、ほぼ年間を通して毎週金曜日夜におこなわれてきた行動です。「原発なくせ」「再稼働やめろ」―。ドラムの音にあわせた力強いコール(掛け声)が冷たい風が吹き抜けるなか、首相官邸など官庁街と国会議事堂にこだまします。新年もたたかいを強め、「原発ゼロ」を実現する決意をこめて。

官邸前から全国へと

 毎週金曜夜の首相官邸前抗議行動は、東日本大震災と東京電力福島原発事故から1年たった2012年3月に始まりました。官邸前の行動は大阪、京都、名古屋などの主要都市や原発立地県の福井、石川、静岡など各地に広がり、「原発ゼロ」を求める大きなうねりを、粘り強く作り出しています。  毎週金曜だけでなく「NO NUKES DAY」と銘打った大規模な集会やパレードも数カ月おきに行われ、つい先日も22日の東京・日比谷野外音楽堂や国会前・官邸前を中心とした行動には、1万5000人が参加しました。9月から12月にかけ、福島、福井、福岡、愛媛など各地でも、大規模な集会が開かれました。  官邸前での行動は昨年、当時の民主党政権が福島の原発事故も収束していないのに各地の原発を再稼働しようと動いたのをきっかけに大きく盛り上がりました。一時期再稼働した原発もその後すべて停止し、ことし9月以降運転している原発はひとつもありません。「原発ゼロ」を求める国民の運動が、政府や電力会社の手を縛っているのは明らかです。  年明けには事故から3年を迎える福島原発の状況は、廃炉は決まったものの事故を起こした原子炉本体には近づくこともできず、流れ込む地下水や雨水などで増え続ける汚染水は、放射性物質を地中や海中に拡散し、その深刻化が国際的にも注目されるありさまです。政府は国の責任で対策をとると決めましたが、汚染水の流出は続き、事態はとても「収束」などと呼べるものではありません。  にもかかわらず政府が、電力会社いいなりに原発の再稼働を目指し、原子力規制委員会が「安全性を確認した原発の運転は認める」と、前のめりで動いていることに国民の反発は強まっています。  原子力規制委が決めた基準に合格すれば安全だなどというのは新たな「安全神話」そのものです。原発が事故を起こせば取り返しのつかない被害をもたらすことは、福島原発の事故で証明されました。原子力規制委の基準には、事故が起きた場合の住民の避難計画さえ含まれていません。政府がお墨付きを与えれば原発は安全などというのは、まったく通用しません。

原発依存をやめてこそ

 安倍晋三政権は年明けに決める新しい「エネルギー基本計画」で、原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけようとしており、原発再稼働に暴走しています。原発の輸出にも積極的です。  こうした安倍政権の暴走を許さないためには、「原発ゼロ」「再稼働反対」を求める国民のたたかいがいよいよ重要です。原発からの撤退が早ければ早いほど、代替エネルギーの開発も見通しが立ちます。新しい年は、「原発ゼロ」のたたかいの文字通り正念場です。

☆☆☆

BLOGOS
http://blogos.com/article/77115/?axis=b:21437

靖国参拝 米国、改めて「失望」/韓国国会が「侵略美化」糾弾決議

 安倍晋三首相による靖国神社参拝に関して、米国務省のハーフ副報道官は30日の記者会見で、「今回の場合、日本の指導者が隣国との緊張を悪化させる行動をとったことに、われわれは失望していると繰り返す」と述べ、在日米大使館や国務省の声明で述べられた立場を改めて表明しました。  「遺憾」や「懸念」ではなく、「失望」という強い言葉を使った理由を問われた副報道官は、「(首相の参拝が)緊張を悪化させると考えていることを、非常に明瞭」にするためだと語りました。  ドイツ政府のザイベルト報道官は同日の記者会見で「日本の内政にはコメントしない」としつつも、「各国は20世紀の恐ろしい戦争で果たした役割に応じて誠実に行動しなければならない。それによりかつての敵と未来を築ける」と発言しました。  韓国国会は31日、安倍首相の靖国参拝を「侵略戦争に対する真の反省もなしに、むしろ侵略行為を美化している」と糾弾する決議を採択しました。決議は「日本政府は人類の普遍的価値を否定する時代錯誤的な行為を即刻中断し、歴史に対する責任ある姿勢を取らねばならない」と述べています。(ワシントン=洞口昇幸、外信部=菅原啓)

☆☆

オバマ政権 アジア重視政策一段と強化

1月2日 4時18分 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140102/k10014229521000.html

オバマ政権 アジア重視政策一段と強化 K10042295211_1401020624_1401020625.mp4 アメリカのオバマ政権は、外交の柱に掲げるアジア重視政策を、ことし一段と強化する方針で、このうち中国とは協力できる分野を増やし、「新しい大国どうしの関係」を模索していく構えです オバマ政権は外交の柱として、21世紀に経済的に大きな成長が見込めるアジア太平洋地域を重視する政策を掲げ、アメリカ軍の再編やTPP=環太平洋パートナーシップ協定の妥結を急いでいます。
しかし、オバマ大統領は去年、内政問題やシリアの化学兵器の問題などの対応に追われ、去年10月に予定していたアジア訪問を直前になって中止したため、アメリカのアジア重視政策はどこまで実態が伴っているのか疑問の声も出ています。
このため、オバマ政権はことし、アジア重視政策を一段と強化する方針で、オバマ大統領は4月にアジア諸国を訪問してその姿勢をアピールする見通しです。

さらに、中国とは協力できる分野を増やし「新しい大国どうしの関係」を模索していく構えで、次の中国駐在の大使には与党民主党の重鎮、マックス・ボーカス上院議員を指名したほか、ことし夏にハワイ沖で行われるアメリカ軍主催の多国間軍事演習に中国を招いて交流を拡大するとしています
また、日本については同盟関係を強化していく一方で、先月の安倍総理大臣の靖国神社参拝に中国、韓国が激しく反発していることもあり、日本と中韓両国の関係にどのような影響が出るのか注視していくことにしています。
当方注:
「アジア重視」=「中国重視」へ転換。
日本の「戦争責任」放棄Gr=「靖国参拝派」と決別を決断したようだ。
日本の安倍政権は、「戦略の変更」を求められている。
ブログ末の参考資料参照

☆☆☆

李克強総理,ポールソン元米財務長官と会見 両国経済の深い融合強調 2013/06/05 中華人民共和国駐日本国大使館 http://www.china-embassy.or.jp/jpn/zgyw/t1049118.htm    中国の李克強総理は5日、北京の人民大会堂で米国のポールソン元米財務長官と会見した。    李総理は次のように述べた。中米は新しいタイプの大国関係構築に尽力している。習近平国家主席は間もなくオバマ大統領と会談する。両国関係は新たな発展のチャンスを迎えている中国は米国と共に各分野の協力を深め、両国経済の深い融合を促進し、両国の企業のために公平競争、相互補完、ウィンウィンの環境を築くことを願っている    李総理は質問に答えて中国政府の機能転換状況について説明し、次のように述べた。政府機能の転換は改革を深める重要な措置であり、カギは次の点にある。政府と市場、政府と社会との関係をうまく処理し、自由にすべきものは真に自由にして市場メカニズムの役割をより一層生かし、起業・革新の活力と内生的成長原動力を引き出す。管理すべきものはしっかり管理し、市場の監督管理を強化し、政府の効率を高める。自由化と管理を結びつけ、同時に進める。 これらは当面の成長安定、タイプ転換の促進、雇用の確保にプラスで、中国経済の長期的発展に役立つだけでなく、各国の対中協力の空間を広げるものである。    ポールソン氏は次のように強調した。米国は中国の改革と政府機能転換を注視している。これは中国の発展を促し、また中米協力の新たなチャンスを開くものだ。米ビジネス界は米中の投資保護協定交渉の進展を期待し、そのために積極的に役割を果たす用意がある。

☆☆☆

首相 米との信頼維持に努力

1月2日 17時58分 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140102/k10014238251000.html

首相 米との信頼維持に努力 安倍総理大臣は、中国が海洋進出を強めるなど、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなか、みずからの靖国神社参拝に対して、同盟国アメリカからも懸念が示されたことから、オバマ大統領のことし4月ごろの日本訪問を実現するなどして、信頼関係の維持に努めることにしています。 安倍政権は去年、外交・防衛の基本方針となる初めての「国家安全保障戦略」を決定し、中国が海洋進出を強め、北朝鮮情勢が不透明化するなど、日本を取り巻く厳しい安全保障環境の下、強固な日米同盟を背景に、「積極的平和主義」の立場から国際社会の平和と安定に寄与していく方針を打ち出しました。
こうしたなか、中国と韓国は、安倍総理大臣が、靖国神社に参拝したことに、「国連憲章を基礎とする戦後の国際秩序への挑戦だ」などと強く反発し、中国は、各国に、参拝を批判するみずからの立場に理解を求める、いわば「日本包囲網」を築こうとする動きを見せています。
さらに、この問題では同盟国アメリカからも、国務省が「アメリカ政府は失望している」という声明を出すなど、安倍総理大臣の対応に懸念を示す意見が出ています。
安倍総理大臣としては、中国、韓国との関係改善には、なお時間がかかるものの、「参拝は、戦没者を追悼し、不戦を誓うものだ」として、各国に粘り強く説明を重ね、理解を求めていくことにしています。
そして、この問題が、日米同盟を揺るがす要因になってはならないとして、オバマ大統領のことし4月ごろの日本訪問を実現させるとともに、それに向けて、日米両政府の合意に基づき普天間基地の移設などを着実に進めることや、オバマ大統領が強い意欲を示しているTPP=環太平洋パートナーシップ協定の早期合意を目指すなど、日米間の懸案に積極的に取り組むことで、信頼関係の維持に努めることにしています。
当方注:
安倍首相が、「日本の戦争責任」を認め、「靖国神社訪問を放棄」しないかぎり、日本を危険国とみなされ、友好関係は、さらに深刻化することとなろう。

☆☆☆

南スーダン反政府勢力が東部要衝を再度制圧

(2014年1月3日01時47分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20140102-OYT1T00330.htm
 【ヨハネスブルク=黒岩竹志】ロイター通信は1日、内戦の危機に陥っている南スーダンで、マシャール前副大統領が率いる反政府勢力が東部ジョングレイ州の州都ボルを再度制圧したと報じた。
 ボルの市長は同通信に対し、「政府軍が昨年12月31日、ボルから撤退した」と語った。  国連の平和維持活動(PKO)に参加している韓国軍が駐留するボルは12月15日の戦闘開始以降に反政府勢力が制圧。南スーダン政府は同24日にボルを奪還したと発表していたが、その後も現地では戦闘が続いていた。また、反政府勢力は北部ユニティ州の州都ベンティウの制圧も続けており、キール大統領は1日、ジョングレイ州とユニティ州に非常事態を宣言した。  一方、東アフリカ諸国でつくる政府間開発機構(IGAD)は12月31日、政府と反政府勢力が「大筋で停戦に合意した」と発表。両者による和平交渉は2日にも、隣国エチオピアの首都アディスアベバで始まる見通しだ。だが、マシャール氏は事前に制圧地域を拡大し、交渉を有利に進めようとしているとの見方も出ている  国連によると、戦闘の激化に伴い、これまでに国内の避難民は約18万人に達し、このうち約7万5000人が各地の国連施設で保護されているという

☆☆☆

ソマリアの首都で車2台爆発、11人死亡

(2014年1月2日21時48分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20140102-OYT1T00460.htm
 【ヨハネスブルク=黒岩竹志】AFP通信によると、東アフリカ・ソマリアの首都モガディシオで1日、高級ホテルの近くで爆弾が積まれた車計2台が相次いで爆発し、少なくとも11人が死亡した。  これを受けてアル・カーイダ系イスラム過激派組織「アル・シャバブ」は2日、同通信に対して犯行を認めた。同ホテルは外国人や政治家が頻繁に利用しているが、同組織の報道官は「これが2014年の始まりだ」と述べ、今後もテロ攻撃を続ける意向を明らかにした。

☆☆☆

CIA元職員に帰国の道を 暴露は国家に貢献と米紙

2014/01/02 22:57 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014010201001089.html
 【ニューヨーク共同】米紙ニューヨーク・タイムズは2日付の社説で、米国家安全保障局(NSA)による膨大な個人情報収集活動を暴露し、スパイ活動取締法違反容疑などで訴追されロシアに亡命中の米中央情報局(CIA)元職員スノーデン容疑者に対し、米政府が司法取引などの措置を適用し、帰国に道を開くべきだと訴えた。  元職員による暴露は犯罪行為だったかもしれないが「国家に大きな貢献をした」と主張暴露された米情報機関による情報収集活動については、二つの違憲判決が出たなどと強調した。 当方注: 非常に注目すべき論調だが、周知のとおり、USAは、ケネディ大統領暗殺事件にみられるように、暗殺天国 かえって、危険と思われる。

☆☆☆

特定秘密保護法案 『先進国で日本だけは違う』は資産」 姜尚中・聖学院大学教授【高知新聞】 13年12月31日付・朝刊 高知新聞 http://www.kochinews.co.jp/13himitsu/13himitsuinta16.html

姜尚中・聖学院大学教授「国民 外に置かれる」


【写真】特定秘密保護法が施行されれば「立法と司法が力をなくす」と話す姜尚中さん(高知市内)
 今月上旬に成立した特定秘密保護法に対しては、学術界からも強い疑義が出た。ノーベル賞受賞者、益川敏英氏らが「特定秘密保護法案に反対する学者の会」を結成すると、賛同する学者はたちまち3千人超に。呼び掛け人の一人で、政治学者の姜尚中・聖学院大学全学教授(63)に、同法を取り巻く社会状況を分析してもらった。  ―特定秘密保護法の成立後、世論調査では同法反対が約60%を占めています。一方、賛成も約25%。一定の国民は支持しています。  「法が日常生活にどう影響するのか、見えにくかったと思います。中国や北朝鮮の動きを不安に感じ、安全保障に関わることは秘密にして当然、と考える人もいました」  ―姜さんは著書「愛国の作法」で、「安心への脅威が国の求心力になる」と指摘しています。不安でいっぱいの人間は問うことも抵抗することもせず、不安をぬぐうためなら個人の自由や権利に対する侵害を受け入れる、と。  「日本を取り巻く国際環境がかなり厳しくなっている、という認識を多くの国民が持つようになりました。大震災や原発事故もあった。(人々は)不安を沈静化してほしい、国に対し『もっとコミットしてほしい』と考えます」  「国内総生産(GDP)で日本の比にならなかった中国や韓国が、競争力を持つようになった。領土・歴史問題は、国際的な力関係が変わる中で起こってます。一方、絶大な力を持っていた米国の影響力が相対的に低下したことは、日本にとって不安です。『米国なしでは周囲の脅威に対応できない』という考えを多くの国民が受け入れている。ならば必要な法整備をすべきだ、という論理で秘密保護法は生まれました。私はこの法は行き過ぎだと思います」  ―どういった点が行き過ぎだ、と?  「例えば、国は機密情報を共産党が独占し、一般市民は軍隊がどう動くのかを知りません。世界有数の戦力を持つ日本もそういう状況に向かえば、互いの国民が外に置かれたまま、衝突することになりかねない」  「最大の歯止めは国会ですが、同法はここに最大の問題があります。(10条で)機密情報を国会に出さなくても良い、という裁量が行政側に残された。三権分立における行政権のごく一部が肥大化し、立法と司法が力をなくす。そうなると、行政の暴走を止めることはできません  ―秘密保護法は「米国からの要請」といわれています。  「対米関係が深まり過ぎて自衛力を日本国外に出すと、日本でもテロが起きるようになりかねません。9・11以後、米国はテロにおびえています。捜査権限を強化した愛国者法をつくり、3万人規模の国家安全保障局(NSA)も創設。それでもテロへの恐怖は消えていません  「日本は欧米と違い、中東で戦争をしてこなかったから、中東では『先進国で日本だけは違う』と思われている。これは資産です。長い時間をかけたこの資産を捨ててはいけません」

☆☆☆

参考資料

若手論客に聞く 白井聡さん「差別的発言で敗戦認めずに済む」【神奈川新聞】

時代を読む~若手論客に聞く(1)社会思想・政治学者=白井聡さん「平和と繁栄の終わり」

2014年1月2日 」【神奈川新聞】カナロコ http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1312310019/ 白井聡さん 白井聡さん  敗戦を直視せず、米国に従属し、戦後日本は平和と繁栄を享受してきた。その時代が本当に終わりつつある。これまでの物語にしがみついて生きるのか。それともまだ見ぬ世界に踏み出すのか。社会思想・政治学者の白井聡さん(36)は、私たちの覚悟を問うている。
 ■「終戦」の意味
 戦後、日本人は敗戦を実感せずに生きてきた。もちろん1945年8月の段階では、そこら中が焼け野原で、負けは誰の目にも明らかでしたが、復興し、経済成長を遂げた。V字回復です。
 70年代以降、戦勝国であるソ連や中国と比べて生活水準にはっきりと差が出て、どちらが敗戦国か分からなくなった。むしろ「負けてよかった」という意識を日本人は持ち続けてきたのではないでしょうか。
 そのとき、日本の支配層が引いておいた「伏線」が見事に生きてきた。
 8月15日は「敗戦の日」ではなく「終戦の日」です。なぜこの日か。連合国に対してポツダム宣言を受け入れると通知した14日でも、ミズーリ号の上で降伏文書にサインした9月2日でもよかったのに。

 終戦の日は用意周到に誘導されたのです。8月15日は、死者が帰ってくるお盆に当たる。普通の死者と戦争の死者を一緒にして、戦争が天災のようなものになった。開戦の判断や降伏のタイミングなど、もっと合理的な政治判断があれば避けられた犠牲があいまいにされた。
 玉音放送だってそう。「降伏」とか「敗戦」といった言葉が出てこない。玉音放送で国家による「敗戦のごまかしプロジェクト」は始まり、経済成長によって完成した。
 では、なぜ敗戦を否認してきたか。戦前の指導者層の権力を戦後も温存するためです。
 普通に考えれば、「なんでまたあいつらが偉そうな顔をしているんだ」という話。でも、そもそも負けていないなら誰も責任を取る必要はない
 敗戦の否認を可能にしたのは冷戦構造です。米国としては、日本が社会主義陣営に走らないよう、豊かになってもらわなければならなかった。
 米国にべったりと従属して冷戦の最前線を台湾や朝鮮半島に押しつけ、日本は平和と繁栄を享受してきた。この戦後のレジーム(体制)を僕は「永続敗戦」と呼んでいます。
 ■歴史認識映す
 冷戦が終わってこのレジームは崩れたはずでした。でもしがみついてきた。
 平和と繁栄の時代が本当に終わったと社会が実感したのは東日本大震災のときです。あの光景を見れば納得できる。
 特に原発事故は大きい。日本のエリート層に対する社会の信頼が揺らいだ。優秀と思われてきた官僚機構が実は相当にスカスカだった。素人向けについた「安全神話」といううそに、彼ら自身がだまされていた。ここまでずさんで、うかつな人たちだったなんて、それこそ「想定外」です。
 それでも敗戦の否認は今も続いています。在日コリアンの排斥を主張するヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)にも、明瞭に表れている。
 大日本帝国においては朝鮮人は二級市民扱いされ、半ば公然と差別していい対象だった。敗戦の結果、同等の基本的人権を持つ存在として尊重することになった。
 それを、現実に差別的発言をすることで「本当は負けてない」という気分になれる。敗戦を認めずに済む
 怖いのは、現に声高に叫ぶ彼らは少数者だが、実はマジョリティーということ。だって戦後の日本人は敗戦を否認してきたじゃないですか。その歴史意識を非常に極端に煮詰めた、僕たちの自画像なんです。
 ■成長神話崩壊
 アジアとの関係がうまくいかないのは、米国の後ろ盾を前提に付き合おうとするからです。つまり「ドラえもん」でいうところのスネ夫。米国というジャイアンの陰に隠れて、「のび太のくせに」ならぬ「アジアのくせに」と指をさす。アイデンティティーは「家が金持ち」ということ。
 経済成長が止まって、近ごろスネ夫のアイデンティティーは崩壊しつつある。だから安倍政権は経済成長を取り戻そうと死に物狂いです。
 それにしか価値を見いだせないのは、経済成長を実現する限りにおいて戦後の保守政治は支持され、戦争責任が免罪されてきたから。その系譜を継ぐ安倍政権が経済成長を続けられなければ、その正当性は消滅してしまいます
 けれども親分であるはずの米国は丸々と太った子豚を放ってはおかない。TPP(環太平洋連携協定)のように強い収奪の姿勢をみせてきている。傀儡(かいらい)保守政権がこれに抵抗できないのは当然。これこそ永続敗戦の帰結です。
 日米同盟基軸論者は米国が日本を守ってくれることを前提にしているが、日米安全保障条約だって、日本を守ることが米国の国益になる限りにおいて日本を守るかもしれないというだけです。その意味で自主防衛以外に道はない。ただし、自己保身のために戦争を続けた末に多くの国民を死なせた人たちの継承者に国防を語る資格はありません
 ■語られぬ政治
 新年だから明るい話題? そうですね、唯一の希望は沖縄独立の動きでしょうか。元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんは「絵空事ではない。沖縄の政治エリートたちがその気になれば、短期間で独立できる」と長年強調しています。
 そういう動きは本土に大きな刺激を与える。「そういうことをしていいんだ」って。

 先日も三浦市で米軍ヘリの不時着事故があった。艦載機の飛行ルートを米軍に問い合わせても教えてもらえない。日米地位協定があるからです。沖縄や神奈川だけでなく、日本中どこも同じ。「それでいいのか」という声が、大きくならなければいけない。
 「仕方ない」とやり過ごす国民に問題がある。主権者という意識がない。憲法に書いてあったって、主権者たろうと努力しない限り主権者たりえない。
 こういう話は必ず波風が立つ。日本政治の専門家が論じるべきだけど、空気を読んでいるのか、誰も言わないから僕が言いました。若者が政治に興味を持たないと言うけれど、当たり前。生臭い政治問題を語る教育者や学者が少ないからです。
 何が起きたらこの国民は正気に返るんでしょう。原発事故で殺されかけたのに。首都圏で今こうやって生活できるのはたまたまだと、なぜ気付かないのか。政府が演出するクールジャパンとか絆じゃなくて、本当に守るべきものを僕らは持っているのでしょうか
×  ×
 われわれはいま、どのような時代を迎え、どこへ向かおうとしているのか。次世代を担う若手の論客に聞く。
◆しらい・さとし 1977年、東京都生まれ。文化学園大学助教。専攻は社会思想・政治学。近著に「永続敗戦論-戦後日本の核心」(atプラス叢書04)。

☆☆☆

Astronomy Picture of the Day


Discover the cosmos! 2014 January 2
See Explanation.  Clicking on the picture will download
 the highest resolution version available.

Reflections on Planet Earth(地球の反射)

Image Credit: Michael Fossum, STS-121 Mission, NASA

☆☆☆

妻純子の状況:

酸素濃度 5%減少、呼吸回数10回に減少設定されていた。

人工呼吸器取り外しにアプローチしている。

パルス 95±5、娘が顔を拭いてやると、気持ち宇佐層にしていた。

娘は、明日午前中、離北九州。

・・・・・本日は、これまで・・・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿