福島第1原発事故 汚染水、本当の深刻度
海に汚染水1日300トン 福島第一原発 国費で対策
「場当たり的対応だ」汚染地下水で専門家が批判
「使い古しのカス一掃したい」みんな-衰退の道選択
多くの国民は、かっての「安全神話」の影響かもしれないが、福島原発事故の深刻さを理解していないようである。
その理由は、事故時の民主党政権や現在の自民党政権が、アメリカや原発マフィアの影響を受け、深刻な事態を、隠してきたからである。
野田あほ政権は、「原発事故終息宣言」なるものを出したが、福島原発のメルトダウン、あるいは、メルトスルーによる、高濃度の放射性汚染物質が現在でも多量に流出し、地下水に混入、海洋へ300トン/日も汚染水が流出していることを、安倍政権も初めて認めた。私の推測では、それをかなり上回るとみている。
この問題、いずれ、国際問題となろうが、早急に対処すべきであろう。
この問題で、消費税増税分がまるまる東電対策費に代わる恐れさえある。
原発廃炉問題、深刻に検討する必要性があると認め、対応を速めるべきであろう。
以上、雑感。
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海に汚染水1日300トン 福島第一原発 国費で対策
2013年08月07日23時28分 朝日新聞 http://www.asahi.com/national/update/0807/TKY201308070432.html
海へ流出する汚染水と建屋を囲む予定の凍土壁のイメージ
東京電力福島第一原発の建屋近くの地下水から高濃度の放射性物質が検出されている問題で、政府の原子力災害対策本部は7日、1日あたり推定300トンの地下水が放射性物質で汚染され、海に流出しているとの試算を明らかにした。東電による汚染水対策は破綻(はたん)しており、政府は国費を投入して対策に乗り出す方針を固めた。 資源エネルギー庁によると、福島第一原発では山側から海側に1日約1千トンの地下水が流れ込んでいるという。このうち、原子炉建屋などへ約400トンが流れ込んで汚染水になっているとしていた。 しかし、試算では、残り600トンの地下水のうち300トンが建屋周辺の汚染土壌の影響で汚染水となり、海に流れ出ているとした。漏れ始めた時期は特定できず、事故直後からずっと漏れ続けている可能性も否定できないという。残りの300トンは汚染されずに海に流れているとみられる。 東電は9日にも汚染された地下水を井戸からくみ上げ始める。当面100トンくみ上げる計画で、今後井戸を増やす。増えた汚染水はタンクで保管する。 東電によると、現在の設置済みのタンク容量は計約38万トンで、うち約32万トンが汚染水の保管にすでに使われている。2015年までに70万トン、16年度中に80万トンまで増設する。 東電は汚染される地下水を1日60トンにまで減らし、タンクにためられるようにする計画だ。汚染されている土壌を薬剤で固めて壁を造って取り囲み、地下水が流れ込まないようにして汚染水を減らすという。 しかし、東電はタービン建屋から汚染水が漏出している可能性については想定していない。汚染水の放射性物質の濃度は井戸水で調べているが、採取の時期や場所によってまちまちでよくわかっていない。漏出元や汚染されている場所の範囲も特定できていない。対策の抜本的な見直しを迫られる可能性もある。 東電はさらに、原発施設を取り囲むように土を凍らせて地下水が流入するのを防ぐ。工事費は数百億円規模で東電では賄いきれないことから、国が一部費用を負担することにした。経済産業省は研究費名目で、金額を示さずに14年度予算で概算要求する方針だ。 安倍晋三首相は7日の対策本部会議で「汚染水の問題は喫緊の課題。東京電力まかせでなく国としてしっかり対策を講じる。経産相は東電を指導し、迅速かつ重層的な対策を講じてもらいたい」と指示した。
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「場当たり的対応だ」汚染地下水で専門家が批判
(2013年8月7日10時50分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130806-OYT1T01049.htm
掘削と水ガラス液剤を注入する設備を視察する県原発廃炉安全監視協(左側、6日、東電福島第一原発で)=代表撮影 東京電力福島第一原子力発電所で汚染された地下水が海に流出している問題で、地震や原子力の専門家らでつくる福島県の「廃炉安全監視協議会」が6日、現地を調査した。 東電が特殊な薬剤を地中に注入して海洋流出を防ぐ壁を作る工事を行っている現場などを見た後、東電との会合に臨んだ専門家からは、「対応が場当たり的だ」といった厳しい批判が相次いだ。 原子力規制委員会は、薬剤の注入工事の影響で水位が上昇した地下水が、防護壁を乗り越える可能性を指摘。地下水位は過去1か月近くで、約1メートル上昇しており、東電は今週末にも溝を掘って、汚染された地下水をくみ上げる計画を明らかにしたが、藤城俊夫・高度情報科学技術研究機構参与は「対症療法的な対応ではなく、リスクを踏まえた対策の全体像を示すべきだ」と指摘した。
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汚染水対策:国費投入で国も解決へ
毎日新聞 2013年08月07日 20時38分(最終更新 08月07日 23時58分) http://mainichi.jp/select/news/20130808k0000m010076000c.html 福島第1原発の汚染水と対策 拡大写真 政府は7日、深刻化する東京電力福島第1原発の放射性汚染水問題について、2014年度予算で国費を投入し対策を講じる方針を固めた。対策は原子炉建屋の周囲の土を凍らせて施設内への地下水流入を遮る壁(凍土遮水壁)を造る工事が中心となる見通し。汚染水対策は現在、東電の負担で進めているが、海洋流出が止まらないため、国も解決に乗り出すことにした。 安倍晋三首相は7日午後に開いた政府の原子力災害対策本部の会合で「汚染水問題は喫緊の課題。東電に任せるのではなく、国としてしっかり対策を講じる」と表明。茂木敏充経済産業相に対策の早急な検討を指示した。経産省は凍土遮水壁の有効性などを確認した上、14年度予算の概算要求に必要な経費を盛り込む方針だ。 凍土遮水壁は原子炉建屋を取り囲む形で地中に管を通し、氷点下数十度の冷却液を循環させて地盤を凍らせる対策。凍った地盤が壁の役割を果たし、1日当たり400トンに上る地下水の建屋への流入を抑える効果が期待されている。東電は15年前半までに運用を開始したい意向で、整備費は400億円程度に上る見込み。 汚染水対策を含む福島第1原発の廃炉費用や、外部に放出した放射性物質を除く除染費は、事故を起こした東電の負担が原則。このため、政府はこれまで東電への支援を廃炉に関わる新技術の研究・開発などに限ってきた。しかし、汚染水問題が深刻化したため、支援を広げることにした。ただ、東電が負うべき負担を国民が肩代わりすることには反発も予想されるため、経産省は対策への国費投入規模や内容を慎重に検討する。【大久保渉】
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海底の放射性物質の分布が明らかに
8月7日 18時6分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130807/k10013613821000.html
K10036138211_1308071930_1308072000.mp4 東京電力福島第一原子力発電所周辺の海底にたまった放射性物質の濃度を東京大学などのグループが計測し、周囲よりくぼんでいる場所や川の河口などで、濃度が周辺の数倍の高さになっていることが分かりました。 東京大学生産技術研究所などのグループは、先月までおよそ1年間かけて、福島県沖などの海底を合わせて400キロの距離にわたって船で調査し、土の中に含まれる放射性のセシウム137の濃度を計測しました。
その結果、福島第一原子力発電所から20キロ圏内の海底では、濃度が周囲の5倍以上の高さになっている場所がおよそ40か所見つかり、多くは土1キログラム当たり数千ベクレル程度の放射線量でした。これらの場所は、多くが数十メートルから数百メートルの幅があり、海底のくぼみと一致していたということです。
また、宮城県にある阿武隈川の河口付近でも、放射性セシウムの濃度が周囲の2倍以上になっていることが分かり、研究グループは、雨などで川に流れこんだ陸上のセシウムが、海まで運ばれてきた可能性もあるとみています。
研究グループは今後、さらに調査を進め、原発事故で放出された放射性物質が海にどのように広がっているか調べることにしています。
東京大学生産技術研究所のソーントン・ブレア特任准教授は「今回の調査では、放射性物質がどのような場所に集まるか、明らかにできた。海の中の状況を詳細に把握することで、今後の対策につなげていきたい」と話しています。生き物の影響調べる大事なデータに
魚の生態に詳しい東京大学大学院の金子豊二教授は「放射性セシウムは、泥や粘土に吸着しやすく、今回の調査でも、細かい粘土のようなところで高い値が出ている。泥に吸着した状態であれば、魚が食べても多くがふんとして排出されるので、体内にはほとんど残らないと考えられる」と話しています。そのうえで、「今回の研究では、セシウムが多く分布している海底の場所が明らかになった。こうした場所にいる生き物の影響を調べるための大事なデータになるだろう」と話しています。 当方注: 体内に残らないなら、研究する必要性はなかろう。 国民を欺く「言い方」は、科学者として止めるべきであろう。
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放射性セシウム:海底くぼ地にホットスポット
毎日新聞 2013年08月07日 21時31分(最終更新 08月07日 21時50分) http://mainichi.jp/select/news/20130808k0000m040098000c.html 東京電力福島第1原発事故で生じて海底に蓄積した放射性セシウムは、くぼんだ地形で局所的にたまりやすいと、東京大生産術研究所技や九州工大などのチームが7日、発表した。くぼみは周辺と比べて最大約20倍の高濃度の「ホットスポット」になっていた。海底の除染対策などにつながる成果という。 チームは、船からワイヤでつないだ測定器を海底に下ろし、運航しながらセシウム濃度と海底の地形を連続して測る手法を独自に開発。昨年8月から1年、同原発から半径20キロ圏内などの深さ10〜145メートルの海底で、セシウム137(半減期約30年)の濃度を調べた。 その結果、原発沖合で濃度の高い約40カ所のホットスポットを見つけ、そのうち二十数カ所は、地形が数十〜数百メートルの大きさでくぼんでいることが分かった。原発の東約10キロのくぼみ(深さ約48メートル)では、周辺の約20倍の土1キロ当たり1190ベクレルを計測した。 くぼみにたまる仕組みについて、同研究所のソーントン・ブレア特任准教授は「海水中を漂う泥の粒子にセシウムが付着して海底に広く積もり、くぼみでは海流に流されにくいためだろう」と話す。【野田武】
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漁協が試験操業延期=福島第1の汚染水流出で-いわき市
(2013/08/07-18:07) JIJICOM
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013080700790
東京電力福島第1原発で放射能汚染水が海に流出している問題で、福島県いわき市漁業協同組合は7日、9月に予定していたシラス漁と底引き網漁の試験操業を延期することを決めた。対象となる魚から基準を上回る放射性物質は検出されていないが、消費者の理解を得られないと判断した。
シラス漁は10月開始を目指す。底引き網漁は、汚染水対策の進展状況や魚の放射性物質検査の結果などを踏まえ、改めて判断する。
同漁協は原発事故以降、同原発南側の海域で漁業を自粛。その後、県や漁協の放射性物質検査で基準を下回ったため、9月開始の方向で調整を進めていた。
当方注:
?????・・・もともと汚染されていたのでは?
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特集ワイド:続報真相 福島第1原発事故 汚染水、本当の深刻度
毎日新聞 2013年07月26日 東京夕刊 拡大写真 拡大写真◇ルート未特定、まずは地下水の全体像つかめ
国際原子力機関(IAEA)が、東京電力福島第1原発事故の「収束への最大の壁」と呼んだ汚染水。これまで一応管理できているとされてきた放射性汚染水が、海に流出しているという。今そこにある「汚染水危機」の実態は? 防止策はあるのか。◇原子炉建屋から?分かれる見解
13年前まで福島第1原発の所長を務めていた二見常夫・東工大特任教授(70)は22日夜、自宅でテレビを見ていた。 「東京電力が放射性汚染水が海へ拡散している可能性があることを認めました」。アナウンサーの言葉に「やっぱり!」と思った。すぐに東電のホームページで情報を確認。「もっと早くから海への拡散に対応しておくべきだった。また後手後手に回ってしまった……」。ため息が出た。 6月3日、海から約30メートルの1、2号機近くの井戸から1リットル当たり50万ベクレルのトリチウム、1000ベクレルのストロンチウム90が検出された。その後、近くの井戸からも放射性物質が次々と検出され、7月10日にはセシウム134が1万1000ベクレル、セシウム137は2万2000ベクレルに上った。ちなみに飲料水の放射性セシウムの基準値は10ベクレル。事故直後の暫定規制値でも200ベクレルで、井戸の汚染は深刻だ。 現在原子炉建屋には、1日約400トンの地下水が流れ込んでいるとみられている。建屋は1〜4号機とも事故時に大きく破損しているが、線量が高すぎて近寄れず、詳細はいまだに分からない。 汚染水はどんなルートで海へ流出しているのか。東電は「タービン建屋から海へトレンチ(配管などを通しているコンクリートのトンネル)がのびている。そのトレンチにたまった汚染水が流出している可能性がある」。トレンチの汚染水は事故時に大量に水が漏れたり、海水を取り込んだりしたもの。原子炉建屋から汚染水が漏れ続けているわけではないと主張する。だが、専門家の間で意見は分かれているのが実情だ。 国の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長(67)=京都大名誉教授=は東電の主張を肯定し「正確には分からないが、爆発した原子炉建屋から今も流れ出ているわけではないと思う」と話す。建屋の中の水位を周囲の地下水の水位より低くすることで、水圧を低くしていることが理由だ。「原子炉建屋のあちこちに亀裂ができ、そこから地下水が流れ込んでいるだろうが、逆に外へはあまり流れ出ていないはずだ」と話す。 一方、二見教授は「原子炉建屋で溶けた燃料に触れて汚染された水が、現在もタービン建屋を伝ってトレンチに流れ出ている可能性がある」とみる。 現在、原子炉建屋とタービン建屋を渡る配管やケーブルの貫通部の隙間(すきま)などから、原子炉に注水された水がタービン建屋に漏れている。さらに2号機と3号機ではタービン建屋の水位が変わるとトレンチ内の水位も変わることが確認されており、タービン建屋とトレンチの間で水が行き来している可能性がある。この二つがつながることで、原子炉で汚染された水がトレンチまで流出するルートが想定できるという。 原子炉建屋から直接地下水に漏れている可能性を懸念する専門家もいる。産業技術総合研究所の丸井敦尚・地下水研究グループ長(55)は「原子炉建屋の壁はとても厚いが、その壁の外側から1日400トンもの地下水が流れ込んでいる。家庭の風呂の約2000杯分で、壁に大きな亀裂があると考えてもおかしくない」と指摘。その上で「そこまで壊れているのに水位を下げているから汚染水が絶対に外に漏れない、というのはちょっと乱暴な説明ではないか。漏れていると想定して先手の対策を講ずるべきだ」と話す。◇港外への漏れの有無、わき水観測で可能
現場では故吉田昌郎元所長が指揮を執っていた頃から「廃炉に向けて汚染水の処理が大きな課題」と言われていた。最も避けるべきなのは海への流出だ。また汚染水が増え続けると保管場所の確保が困難になり、廃炉作業の障害になる。海への流出が明らかになった今、汚染源や流出ルートの特定が急務だ。 海への流出ルートがトレンチだけなら「まず大量の汚染水がある2号機と3号機のトレンチと、タービン建屋のつなぎ目を早く塞ぐことが必要」と二見教授は言う。効果的なのは「つなぎ目を凍らせること」で、トレンチを水抜きし、コンクリートで埋める作業が必要だ。 しかし、トレンチだけが流出ルートとは限らない。丸井グループ長は「とにかく観測井戸が少なすぎる」と厳しい表情で語り、原発敷地の地下水の流れの全体像がつかめていないことを問題視する。「建屋と問題の井戸の間に10本も掘れば、漏れ始めたところはどこか計算できる。時間がたつとどんどん汚染が広がって調査が難しくなる。一日でも早いほうがいい」と指摘する。 東電は「専用港の外の海には漏れていない」と説明するが、丸井グループ長はその点にも疑問を示し「専用港の外側に建つ防波堤の海側の海底に地下水がわき出る場所がある。そこを調査すべきだ」と強調する。魚がよく集まる場所で、福島県の水産関係者や漁師も知っているという。海水の調査だけでは海流ですぐ希釈されてしまうが、わき出ている部分で地下水を直接観測すれば、汚染されているかどうかが分かるからだ。 東電の計算では、地下水は1年に約30メートルの速さで海に向かって流れている。問題の防波堤の海側までは建屋から2キロぐらいあり、丸井グループ長は「今ならまだ拡散を止められる」という。 海への流出とは別に、回収した汚染水の保管場所も大きな問題だ。現在約32万立方メートル(ドラム缶換算で160万本)をタンクに貯蔵しているが、大西委員長は「敷地内に保管するとなると、残るスペースはあと2年分ぐらい」と話す。二見教授は「放射線量が高い中での作業のため貯蔵タンクは急造で、溶接不良やつなぎ目の締め付けが十分でないところがある」と苦い顔だ。そこから漏れる恐れもあり「周辺の工業団地や福島第2原発の施設を使い、仮設ではなく十分に耐用性があるものを造るべきだ」と力を込める。◇「凍土で壁」に国予算 際限ない維持費
汚染水処理対策委員会は、1〜4号機の原子炉建屋とタービン建屋のまわりの土を全体的に凍らせ、水を通さなくする「凍土遮水壁」を地下水対策の「切り札」として投入することを決めた。 「問題なのは、世界で誰もやったことがない大規模な工事であることだ」と大西委員長は言う。今までの日本の地下トンネル建設で経験された長さの100倍ぐらいにはなるという。U字形のパイプを80センチから1メートルの間隔で埋め、そこに不凍液を流して周辺の土を凍らせる工法だが、本当に間の土が凍るかが大きな課題だ。 うまくいけばトレンチごと凍らせることができ、タービン建屋とトレンチの間を埋めることができる。国が予算をつけて、今年中に現地で実験する予定だ。大西委員長は「これができれば建屋内に入り込む水をある程度コントロールでき、溶けた燃料に触れて新たに生まれる汚染水を減らすことができる。周囲の線量を下げることも可能。燃料の取り出しに向けて大きな進展となる」と期待する。 これに対し丸井グループ長は「凍土方式は最新技術だが、一回始めたらやめられない麻薬のようなもの」と説明する。毎年維持費として膨大な電気代がかかるうえ、凍らせていた土が解けた場合、もともと水を通しにくかった粘土質の土に隙間ができるなど逆に水を通しやすくなってしまう。「凍土壁が解けた場合を想定し、凍土の外側に鉄の連続壁を造ったり、さらに外側に井戸を掘って周辺の地下水を減らしておくなど二重三重のバリアーが必要」と警告する。多重のバリアーは海側にも造り、遮水壁やガラス系の薬液を投入する防止壁など重層的な対策をなるべく早くしなければならないという。 「東電は『自分たちが何に困っているのか』をオープンにして、知識や技術を広く求めなくてはいけない。国はこれまで現場作業や調査はほとんど東電にまかせきりだったが、今後は本格的に協力しないととても収束ははかれない」と二見教授は忠告する。 海への汚染を広げず、何十年にもわたる廃炉の道を歩むためには、国内外の英知の結集が求められている。【田村彰子】
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(憲法はいま)沖縄、9条を刻む 碑に誓う―戦争語り継ぎ、静かな空と土地を取り戻す
2013年7月31日 朝日新聞 http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201307300593.html
9条の碑の前で子どもたちに話をする潮平正道さん=沖縄県石垣市
9条の掛け軸について語る山内徳信さん=東京都千代田区の参議院議員会館
沖縄に、「9条の碑」が立っている。9条の条文を掛け軸にして掲げる人がいる。悲惨な戦争の記憶。今も頭上をかすめていく米軍機――。平和憲法を目に見えるものにしたい。そんな渇望が表れている。 ■脅かされている平和支える 石垣市の中心部近くにある公園に、高さ2メートルほどの石碑が立っている。大書された「戦争の放棄」の文字の下に、憲法9条の全文が刻まれている。 毎年、夏が訪れるころ、潮平正道さん(80)はこの場所で地元の小中学生らに体験を語る。 米軍が沖縄本島に上陸した1945年の春、石垣島の中学に入った潮平さんは鉄血勤皇隊に動員された。米軍の上陸に備え、爆薬に見たてた木箱を背負って戦車の模型に突っ込む訓練を繰り返した。「クニノヒミツヲモラスナ」と書かれたカルタで遊び育った潮平さんにとって、国に命をささげるのは当然だった。 6月になり、潮平さんら住民は、島の山間部に避難するよう日本軍から命令された。住民が米軍の捕虜になるのを恐れたため、とされる。だが、そこはマラリアを媒介する蚊が飛ぶ地帯。蚊帳のない小屋の中、40度を超す高熱で人が次々に倒れた。薬はなかった。むしろで包んだ遺体を親やきょうだいが背負っていった。石垣島を含む八重山諸島で3600人余が命を落とした。結局、米軍は島に上陸しなかった。 「戦後、沖縄に派遣された将校の宿舎の押し入れから、マラリアの薬が見つかったんだ」。この夏、沖縄慰霊の日が近づいた6月半ばにも、子どもたちの前で話す潮平さんがいた。 「ずるい」と声があがる。潮平さんは答える。「生きて郷里に帰りたい将校の立場だったら、私も同じことをしたかもしれない」 「誰が悪いんだろうね」。沈黙の後、「戦争が悪い」と返ってくる。 戦場の極限状態では、自分を守ることしか考えられなくなる。残酷で不条理な現実を伝えたかった。 「米国に押しつけられた憲法」「自衛のための軍事力を」。改憲論議で語られるたびに思い出す。知らぬ間に「お国のため」の意識が植え付けられていった先に狂気があった。 9条の碑は2004年、潮平さんら10人ほどの有志が建てた。よく見ると、「戦争の放棄」の石が、ハトの形をした石を支えている。潮平さんがデザインした。 「平和は常に脅かされている。だから9条が支えているんだよ」。子どもたちに、そう伝えている。 ■本土にあり、ここにないもの 今月28日で社民党参院議員を引退した山内徳信さん(78)は、議員会館の自室に掲げてきた2本の掛け軸を、故郷の読谷村に持ち帰った。一つには憲法9条、もう一つには、憲法を守る義務を負うのは誰かを定めた99条の全文が書かれている。 51年、サンフランシスコ講和条約が調印され、沖縄は米軍の統治下に。山内さんはその年、読谷高校の授業で、本土に平和憲法があることを知った。 高校教師になった山内さんは65年に研究員として静岡県の学校に派遣された。そこで、上空に爆音を立てて飛ぶものがない静けさに気づく。その夏、読谷では米軍機から小型トレーラーが落下し、小学5年の女児が亡くなった。 本土にあって米軍統治下の沖縄にないもの。「心が9条をぐっと握って離さなくなった」 72年、沖縄は日本に復帰した。しかし、静かな空は実現しなかった。 復帰2年後に読谷村長になると、「戦争の放棄」と記した掛け軸を村長室に掲げた。2期目には99条の掛け軸も作った。 あるとき、村に米軍の弾薬庫を作る計画を持って来た那覇防衛施設局の担当者に、掛け軸を指さして言った。「99条に書いてある。天皇陛下も国会議員も公務員も、9条を擁護する義務があると」 いま、沖縄には在日米軍基地の4分の3が密集する。住民はおびえながら空を見上げる。「今も沖縄は憲法の恩恵を受けていない。だからこそ憲法を守れと言っているのです」 ■「独立」しても理念捨てぬ 「憲法に寄せる思いはない」と突き放すのは、沖縄国際大准教授の友知政樹さん(40)。今年5月、沖縄独立を考える「琉球民族独立総合研究学会」の立ち上げに関わった。 普天間飛行場の隣にある大学内に04年、米軍ヘリが墜落。飛行場の移設は進まず、県と41市町村が反対しても、オスプレイは配備され、その数は近く倍増する。「改憲するかどうかも、よその国の出来事という感覚だ」と話す。 南風原町に住む詩人の高良勉さん(63)も独立学会の発起人に名を連ねた。3年前に公表した「琉球共和社会ネットワーク型連邦・憲法私案」では、「第三条」で「日本国からは、独立」と踏み込んだ。 だが、「第十条」はこうした。「全ての武力を保有しない。日本国憲法第九条の精神に学びこれを創造的に継承する」 どんな形であっても、9条の理念は捨ててはならない、と思っている。 (清水大輔) ◆キーワード <9条の碑> 沖縄県内では石垣市以外にも、85年に那覇市、95年に読谷村、02年に西原町が自治体の事業で、07年には南風原町と宮古市で市民が建てた。いずれも9条の条文を彫ってある。6月23日の「慰霊の日」や5月3日の「憲法記念日」に設置された。県内の書店では、本土復帰以来、学者らでつくる沖縄県憲法普及協議会が刊行した「わたしの憲法手帳」が売れ続けている。協議会会長の高良鉄美・琉球大法科大学院教授(59)は「沖縄が最も強く憲法を欲してきた証し」と話す。
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「使い古しのカス一掃したい」みんな・渡辺代表会見要旨 2013年08月07日23時17分 朝日新聞 http://www.asahi.com/politics/update/0807/TKY201308070530.html?ref=com_top6
両院議員総会後、記者会見したみんなの党の渡辺喜美代表(左)は江田憲司幹事長を更迭したことを明言した。右は浅尾慶一郎新幹事長=7日午後、国会内、樫山晃生撮影
みんなの党の渡辺喜美代表が両院議員総会後に行った記者会見の要旨は次の通り。 江田氏会見要旨はこちら 衆参の選挙が終わり、これから党改革を断行していく、党内融和をはかる、政権戦略を新たな段階に移すには新しい体制が不可欠であると考えた。適材適所の人事を行うことで、党の中にたまったエネルギーの使い古しのカス、エントロピーを一掃したい。 端的に申し上げれば、江田憲司幹事長とは、方向性に相当ギャップが出てしまった。例えば、私は政界再編について、みんなの党を解党して維新の会に合流するという考えを拒否した。 一方、幹事長は、維新との選挙協力進めていく中で、相当シンパシーも感じたのだろう。いつの間にか私との方向性の距離感が出てきてしまった。 そして、選挙中に細野豪志・民主党幹事長に話を持ちかけ、参院選投開票の日に松野頼久・日本維新の会国会議員団幹事長とともに3人で会ったということが後で分かった。私は再三、説明を求めたが、全く返事がこない。ようやく返事が来た時は「これは茶飲み話だから報告する必要はない」という木で鼻をくくったような答えであった。代表を補佐する幹事長の立場として、根本的に信頼関係が壊れているなと感じた。 私が選任した幹事長ではある。みんなの党はツートップであるとの思いが強かったのではなかろうか。しかし、これは幹事長としてののりを超えている行為なので党内融和が図れない。 こういう状況だと党改革についても、例えば、幹事長の権限拡大ばかりに、その改革案の目がいってしまうということになりかねない危うさを感じた。党改革もギクシャクする、党内融和も図れない、政界再編の道筋の方向性が違ってくる。こういった観点から更迭はやむなし、と判断した。 私の方から、党から出て行けというつもりはまったくない。非常に能力の高い方なので、大変ご尽力をいただいたことには心から感謝している。 みんなの党を支持してくださった方々にはご心配をおかけした。内紛的なイメージで流されたことについては心からおわびをもうしあげる。党に対する大変なダメージになったのは確かだと思う。こういったことがなければもっと比例の票も取れたかと思う。 しかし今回、内紛の原因となっているところを外科的に取り除いたわけだから、これからは党内融和が図られていくものと思う。
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沖縄から撮影したH2Bロケット4号機(こうのとり4号機)打ち上げ
動画のタイトルをここに入力します
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=vq9vZhf79Zg
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Astronomy Picture of the Day
Discover the cosmos! 2013 August 7 Meteors and Aurorae over Iceland
Image Credit & Copyright: James Boardman-Woodend (Images ~ Inspired by Nature); Annotation: Judy Schmidt
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妻純子の状況:
アルブミン不足以外は、安定状態。
パルス 90、サチレーション 100、呼吸器も、酸素30%に下げているが、順調。このまま良い方向へ推移して欲しいものである。
・・・・・本日は、これまで・・・・・
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