2015年2月2日月曜日

米国と安倍政権が踏み込む泥沼の対イスラム国戦争 ※ 交渉を妨害し後藤さんを見殺し! イスラム国事件で安倍政権が犯した3つの罪  ※「政府の救出」行動は、責任回避の「お芝居」だった?

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後藤さん殺害では終わらない! 米国と安倍政権が踏み込む泥沼の対イスラム国戦争

交渉を妨害し後藤さんを見殺し! イスラム国事件で安倍政権が犯した3つの罪

「政府の救出」行動は、責任回避の「お芝居」だった?  身代金、当初から排除



「結果には、原因がある」

後藤さんの不幸な事件、どうしてこのような結果になったのか?

どうも、安倍政権は、「身代金は払わない」という事を、最優先した対応をしたようである。

となれば、有効な対応はされなかったと言える。

この背景には、「テロに屈しない」という、倒錯した思想があるようだ。

USA(アメリカ)政府が、強く主張しているが、この主張そのものが誤っている。

彼らは、「軍人の救出には躍起になる」が、民間人に対する対応は極めて冷酷である。

「国を守る軍人は大切」だが、民間人は、重視しないと言う考えがあるようだ。

しかし、民主主義の原点は、「国民主権」が原則であり、「政府」や「軍隊」は、パブリック・サーバントとしての責務がある筈であるが、これを無視すると言う、倒錯した認識のようである。

「国民を守る」という視点から考察すると、いくら経費がかかろうとも、最善の努力をすべきであろう

安倍アホ首相が、「救出のために自衛隊」の活用と言っているが、航空機を使い、数十人の自衛隊員を派遣する経費は、数十億円を超えることとなろう

USA(アメリカ)政府の救出作戦でも、空母から、ヘリコプターを使い、数十人の軍人を派遣する経費も、膨大な経費となる。

安い経費の「身代金」を払うのが良いか、膨大なオペレーション費用を使うのか、合理的に考える必要があろう

アメリカ、イギリス以外の国が、人質解放に成功しているが、これは、知恵ある対応と言っておきたい。

以上、雑感。



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アングル:後藤さん殺害で最悪の結末に、政府対応の検証に焦点

2015年 02月 1日 15:49 JST REUTERS http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKBN0L514O20150201?sp=true  2月1日、過激派組織「イスラム国」に日本人2人が拘束されていた事件は、湯川遥菜さんに続き後藤健二さんも殺害されたとみられる動画がインターネット上に投稿され、最悪の結果になった。写真は、ニュース映像の後藤健二さん、1日撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino) 1 of 1[Full Size] [東京 1日 ロイター] - 過激派組織「イスラム国」に日本人2人が拘束されていた事件は1日、湯川遥菜さんに続き後藤健二さんも殺害されたとみられる動画がインターネット上に投稿され、最悪の結果になった。 日本政府は2人の救出に最大限の努力をしてきたと強調するが、救出できる道はなかったのか、今後は政府の対応の検証が焦点となりそうだ。 <与野党一致で「イスラム国」非難> 政府が今回の動画を確認したのは、1日午前5時前後。後藤さんとみられる男性がオレンジ色の服を着せられてひざまずき、そばに黒装束の男がナイフを持って立っている様子が映っている。その後、後藤さんが死亡したとみられる映像が続いている。 動画の中で、犯行グループの男は、安倍晋三首相に対し「勝ち目のない戦争に参加する日本の決定のせいで、このナイフは後藤健二を殺害するだけでなく、さらなる日本人の殺りくを引き起こすことになる」と述べていた。 菅義偉官房長官は1日午前の会見で、殺害されたのは後藤さん本人の可能性が高いとの認識を示したうえで「卑劣極まりないテロ」とあらためてイスラム国を非難した。 イスラム国の対応に対し、2人を惨殺するという「テロ行為」であると、国内では与野党を問わず、厳しく批判する声で一致している。 ただ、2人の殺害は避けられなかったのか──。その点については、政府に他の選択肢もあったのではないか、との声が一部で出ている <ヨルダンに対策本部で異論も> 一部の中東専門家の間で指摘されているのは、ヨルダンに現地対策本部を設置したことの判断に対してだ 同国は米国を中心とした「有志連合」に加わっており、イスラム国への空爆にも参加している。イスラム国側から見れば、敵であるヨルダンに対策本部を置いたことで、日本の立場が明らかに「敵」と映った可能性がある。 また、ヨルダンとの関与を日本が強めた結果、後藤さんの解放の条件とヨルダン人パイロットの安否問題が交錯し、後藤さん解放に向けた対応がより複雑化したとの見方も専門家の中で出ており、1日の菅官房長官の会見でも、ヨルダンに対策本部を設置した判断に対する質問が出た。 シリアの日本大使館は、同国内の治安悪化を受けて2012年3月から閉鎖され、業務を在ヨルダン日本大使館内の事務所で行っている。 菅官房長官は今回の事件がシリアで発生したことから「対策本部をヨルダンに置いたことは自然なこと」としているが、これまでの対応について、有識者を招くなどして今後検証する考えを示した。 <不透明なイスラム国との交渉パイプ> また、政府がイスラム国との直接的な接触を試みたかどうかについても不明だ。ヨルダンを含めた関係諸国、部族の長、宗教指導者などに協力を要請する中で、政府は「何が最も効果的かを考えて対応した」(菅官房長官)と説明しているが、イスラム国との間で直接的なパイプを駆使して効果的な交渉を展開できたのかどうか、不透明な部分も多い。 さらに政府が警戒するのは、日本人を対象にした新たなテロ事件だ。今回の動画には、日本人に対する殺害を警告するメッセージも含まれており、政府は「テロリストの入国阻止に向け、水際作戦をしっかり行う」(菅官房長官)など、警戒を強化する方針だ。 だが、中東では多様な分野で日本人がビジネスに参画しており、これまでとは違ったリスクに日本と日本国民が、直面つつあると言えそうだ。 (梅川崇 編集:田巻一彦)

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後藤さん殺害では終わらない! 米国と安倍政権が踏み込む泥沼の対イスラム国戦争

【この記事のキーワード】イスラム国人質事件, 安倍晋三, 野尻民夫 2015.02.01 LITERA http://lite-ra.com/2015/02/post-832.html gotokenji_150201.jpg
1日にイスラム国から公開された画像を伝える日本国内のニュース(YouTube「ANNnewsCH」より)
 とうとう後藤健二氏が殺害されたと見られる映像が公開された。言語道断の残忍な所業であり、イスラム国への非難の声を上げることは当然の事だ しかし、本サイトで何度も指摘してきたように、事態は同時に、安倍晋三首相が進める「積極的平和主義」とそのための「集団的自衛権行使解禁」による対米軍事追従路線の拡大が招いた結果でもある。 「テロリストが悪い」のは当たり前で、その無法者からどうやって国と国民を守るかに腐心するのがリーダーの役目だが、世界を単純構造でしか把握できない安倍首相は真逆のことをやってしまった  しかも、安倍首相は「テロリストに罪をつぐなわせる」と話し、この事件を機にさらに強硬路線を進めようとしている。いったいその結果、何が起きるのか。そのことがよくわかるのが、現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏が書いた『アメリカはイスラム国に勝てない』(PHP新書)だ。 〈米軍の軍事行動は、さらなる暴力の“増殖”をもたらす〉(同書帯より)、〈米国の「対テロ戦争」はイスラム世界の「パンドラの箱」を開けてしまった感があるが、米国にはその蓋を閉じるための有効な方策がまったくない状態だ〉(同書「はじめに」より)。このことを理解せず、アメリカの尻尾に乗って、(今回の安倍ように)ノコノコ中東に出ていくことがいかに危険なことかを、我々日本人は知る必要がある。  まず、最初に認識しておかなければならないのが「イスラム国」の“製造物責任”はアメリカにあるということだ 「イスラム国」の前身にあたるISISの創始者はヨルダン出身のアブ・ムサブ・ザルカウィという人物で、1989年当時、ソ連のアフガニスタン侵攻に抵抗するイスラム義勇兵としてオサマ・ビン・ラディン指揮下のゲリラ訓練所だった「アル・カイーダ」(アルカイダ)に入り、テロリスト人生をスタートさせた。アルカイダはいまでは世界的な反米テロ組織としてその名が知れ渡っているが、もとは米CIAがアメリカの対ソ戦略上の必要からパキスタンの諜報機関ISIを使ってつくらせたものだ  1980年代を通じてアメリカが武器、弾薬、資金、軍事訓練などの支援を受け続けたことで、アルカイダは9.11テロを起こすほどの“化け物”に育ってしまった。前出のザルカウィはアルカイダでの活動を通じてテロリストとしての経験を積み、先鋭化していった。いま問題とされるイスラム過激派組織の“生みの親”“育ての親”は、実はアメリカだったというわけだ。  やがてザルカウィはイラク入りして、ISISの前身に当たる「イラクの聖戦アルカイダ」を結成する。このきっかけをつくったのもアメリカだった。 2003年のイラク侵攻とサダム・フセイン殺害だ。当時の米ブッシュ政権は「サダム・フセインが大量破壊兵器を所持していて、それが明日にもアルカイダ系テロリスト(ザルカウィのこと)に渡ろうとしている」などと主張し、開戦に踏み切った。 ところが、「大量破壊兵器を持っている」という情報も、「フセインがザルカウィとつながっている」という情報も完全な捏造だったことが、後に米上院情報特別委員会の調査によって明らかになる。とくに、後者はイスラエルの諜報機関モサドから米CIAにもたらされた“偽情報”だったことはよく覚えておいてほしい。  いずれにせよ、開戦前のイラクにはアルカイダもしくはアルカイダの影響を受けた組織が活動していた事実はなかった。話はむしろ逆で、アメリカの軍事介入とサダム・フセイン体制の崩壊によって生じた権力の空白に、ザルカウィらテロリストが入り込んでしまったというのが真相なのだ。そして、その後の米軍による占領政策とポストフセインとして登場したアメリカの傀儡マリキ政権の腐敗が、さらなる過激派武装組織の増長を生んでしまう。  アメリカはイラク占領後、脱フセイン政策を徹底的に推し進めた。サダム・フセインがイスラム教スンニ派だったことから、シーア派をひいきにして革命に近い状態をもたらした。フセイン時代の支配政党だったバアス党は米軍統治によってことごとく排除され、政府機関の職員や学校の教員など数十万人のスンニ派市民が解雇された。200あった国営企業も解体されて外国資本に売り飛ばされた。ここでも大量の失業と不満を生んだ。  この傾向はアメリカの指名で誕生したシーア派・マリキ政権になってさらに拍車がかかる。バアス党の高官たちは裁判にかけられ、罪を自白されられ、処刑されたり、自宅軟禁に置かれたりした。バアス党出身者がいるというだけで部族全体が公職から追放され、失業や貧困に陥った。旧政権幹部を放逐したマリキ政権の行政能力は驚くほど低かった。その上、露骨なシーア派優遇を行ったため、スンニ派地域では失業率が高まり、とくに若者たちが強い不満を募らせた。治安維持にあたった軍や警察も主にシーア派によって構成されていたため、スンニ派住民を不当に扱い、恣意的な逮捕、拷問、投獄が行われた。  こうしたなか、前出のザルカウィ率いる「イラクの聖戦アルカイダ」はフセイン政権時代の行政テクノクラートや軍の解体で職を失った人たちを吸収していった。フセイン時代の諜報機関「イラク共和国防衛隊」の将兵やフセインの民兵組織「フェダイーン」も加わった。 ザルカウィらはシーア派を“異端”と考える傾向があり、シーア派に対するテロを拡大させた。スンニ派部族の一部がザルカウィの支持に回り、過激派武装組織はしだいに「国家」としての体裁を整えていった。これが「イスラム国」の始まりだ。確実に言えるのは、アメリカのイラク侵攻がなかったら「イスラム国」の誕生もなかったということだ。 〈「イスラム国」がイラク北部を席巻したとき、スンニ派住民の多くは、彼らはマリキ前政権の圧政からの“解放者”だと考えた。(中略)「イスラム国」とスンニ派住民たちには、イラク中央政府は“共通の敵”であった〉(前掲書より)  06年にザルカウィが米軍の空爆で殺された後も組織は着実に「領土」を広げていった。殺害されたザルカウィの後を継いだのが、バグダッドの大学でイスラムの博士号をとったインテリ知識人のアブー・バクル・バグダディだ。11年のアラブの春を経て隣国シリアの内戦が泥沼化すると、バグダディはすかさず部下をシリアに派遣し、アサド政権に対する超過激テロに参戦した。やがて、アルカイダ系と袂を分かってISIS(イラクとシリアのイスラム国)と名乗り始めた。14年になると支配地域を急拡大させ、ついには「国家樹立」を宣言するまでになる。このきっかけは、またもやアメリカの大きな“判断ミス”だった。  米オバマ政権は14年6月に「イスラム国」と戦う“穏健な武装勢力”を支援するため5億ドルの資金提供を決めた。“穏健な武装勢力”とは、具体的にはシリアの反政府勢力「自由シリア軍」のことだ。 アメリカはこれまでもシリアのアサド政権打倒のため、反政府勢力に武器、弾薬、資金を与えて支援してきた。ところが、その豊富な資金と武器の一部がなんと「イスラム国」にも流れていたのだ。ルートはいろいろあって、武器の供与を受けていた組織が丸ごと「イスラム国」に吸収されてしまったり、戦利品として奪われたり、あるいはイラクのシーア派主体の政府軍から米国製武器がブラックマーケットに流れることもあったという。アメリカがアテにしていた「自由シリア軍」の兵士たちも腐敗していて、貰った兵器を「イスラム国」に売却して現金を手にする者も続出した。  要は、内戦下のイラク、シリアはぐちゃぐちゃで、“穏健な武装勢力”といっても、いつどっちに寝返るかわからない連中ばかりなのだ。「イスラム国」の手先もいれば、アルカイダにつながるテロリストも紛れ込んでいる。そんなところへアメリカは大量の武器・弾薬を投入し、結果として「イスラム国」の軍事力強化に手を貸してしまったわけだ  実は、アメリカはこれと同じ過ちを何度も何度も繰り返していた。  なぜ、こんなことが続くのか。米オバマ政権はもともとアフガニスタン、イラクへと米軍の海外展開を進めたブッシュ前政権を徹底批判し、「イラク戦争にけじめをつける」と宣言してホワイトハウス入りしたはずだ。就任から3年かけてようやくイラクからの撤兵にこぎつけ、アフガニスタンからの引き上げも数年中には完了する予定となった。 これが計画通り実行されると当然、米政府の国防予算が削られ、軍産複合体の利権が毀損される。困ったことにアメリカには、これを全力をあげて阻止しようとする勢力が存在しているのである。  米議会は15年度の軍事予算とし586億ドルを承認する予定だったが、これは14年度予算から200億ドル余りの減額になる。しかし「イスラム国」の台頭で国防費の増額が検討され、米軍需産業に再び“好況”が訪れつつあるという。米政府がシリア空爆を開始した3日後にはレイセオン社が47基の巡航ミサイル(2億5000億ドル相当)を受注した。ボーイング社が製造するアパッチヘリがバグダッド郊外に新たに配備されることになり、このヘリにはロッキード・マーティン社製のヘルファイア・ミサイルが搭載されているといった具合だ。こうして軍需産業の生産ラインが動き出せばブルーワーカーたちの新たな雇用も創出される。アメリカの経済はいまや戦争なしでは成り立たないようになっている  03年のアメリカのイラク侵攻で最大の利益をあげたのは、チェイニー元副大統領がCEO(経営最高責任者)を務めていたハリバートン社だったといわれている。同社はおよそ400億ドルの巨利をイラク戦争でむさぼったという。米軍需産業はいまや世界の武器市場の75%を占めていて、中東はその最大マーケットになっている。 これこそがアメリカが外国での軍事介入をやめられない実は本当の理由なのだと、前掲書の著者、宮田氏は指摘している。  安倍政権は、そんなアメリカの戦争に集団的自衛権を使って加担しようとしているのだ  もうひとつ、知っておかなければならないのがアメリカとイスラエルの特殊な関係だ。米上院は14年7月8日、イスラエルがガザ攻撃を始めた10日後に全会一致でイスラエル支持決議を成立させた。決議には「ハマスのイスラエル攻撃はいわれのないもの」であり、「アメリカはイスラエルとその国民を守り、イスラエル国家の生存を保障する」とあった。 イスラエルのガザ攻撃は国際法を踏みにじる行為であり、イスラム諸国はいうまでもなく、ヨーロッパ各地で大規模な抗議デモが起きている。パレスチナ人2000人以上が犠牲となり、500人余りの子どもも殺された。そんな虐殺行為が満場一致で支持されたのだ。  この“虐殺支持”の背景には、イスラエル・ロビー(圧力団体)の活動があった。アメリカの議員の多くはイスラエル・ロビーから多額の政治献金を受け取っている。イスラエル・ロビーはアメリカ社会のあらゆる分野の重要なポジションを押さえているため、彼らの活動を批判すると政治家としての地位を脅かされたり、選挙に当選することができなくなったりする。 それがアメリカの中東政策を著しく偏ったものにしている、と前出の宮田氏は言う。  イランの核開発を問題にするアメリカは、同じ中東に位置するイスラエルの核兵器についてはまったく問題にしていない。アラブ諸国に対してはNPT(核不拡散条約)に加盟することをしきりに促しているが、イスラエルにはそうした姿勢は微塵もみせない。パレスチナ人が何人殺されようと、おかまいなしだ。それどころか、全会一致で殺害行為を支持してしまう。「イスラム国」に参加する若者たちには、そんなアメリカの“不正義”に対する憤懣があるにちがいない、と宮田氏は分析する。イスラエル・ロビーの圧力を受けた米政府の“不公正”な中東政策が、結果として「イスラム国」やアルカイダなどの過激派組織の台頭をもたらし、彼らの主張や活動に正当性を与えてしまっているというのである。  それだけではない。アメリカはイスラエルの意向を受け、イスラエルにとって不倶戴天の敵であるイランに執拗な圧力をかけ続けてきた。その延長でイランとつながりの深いシリアのアサド政権も敵視し、一時は空爆による軍事介入さえしそうになった。このときも、アサド政権が化学兵器を使っているという、これまた真偽不明の情報に踊らされた。  アメリカにとってのジレンマは、アサド政権が弱体化すると「イスラム国」の勢力が拡大してしまうことだ。そこで、やむなく「イスラム国」と敵対しながら、アサド政権打倒も掲げる“穏健な武装勢力”である「自由シリア軍」を支援するという作戦をとらざるを得ない。 だが、これは支離滅裂な話である。なぜなら、作戦がうまくいってシリア国内で「イスラム国」が弱体化すると、今度はアサド政権が息を吹き返すことになるからだ。しかし、打倒アサド政権のためにアメリカが「イスラム国」を支援するわけにはいかない。本来なら、イランと和解・協力して、対「イスラム国」作戦を進めるべきだが、イスラエルやアメリカ国内の右派、ネオコンの反対もあってそれもなかなか容易でない  こうした複雑怪奇な中東世界へその地理も歴史もろくに勉強せず、世界を東西冷戦時代と同じ構図でしか認識できない安倍首相がノコノコ出かけて行って、何の想像力も覚悟もないまま、有志連合の端くれに名を連ねたいばかりに「イスラム国」と敵対する国々への援助を約束しただけでなく、こともあろうにイスラエルにまで急接近し、イスラエル国旗の前で「テロには屈しない」とやってしまったわけである。  しかも、安倍政権はイスラエルとの軍事協力まで約束してしまっている。14年5月にイスラエルのネタニヤフ首相が来日した際、「新たな包括的パートナーシップの構築に関する共同声明」という文書が交わされ、日本の国家安全保障局とイスラエルの国家安全保障会議、防衛当局同士の交流、企業や研究機関による共同の研究・開発が進められることになった。その中には兵器開発についての技術交流も含まれていた。こうして安倍政権は国民の知らないところで日本の伝統的な「アラブ寄り」という中東政策の基調を捨てて「イスラエル寄り」に転換し、あろうことか武器のやりとりを協力し合うところまで踏み込んでしまったのだ。  安倍首相の言う「積極的平和主義」とは、要するに「対米軍事追従」なのだ アメリカと同じようにイスラエルとも仲良くして、アメリカの敵とは一緒に戦う。それが日本と日本人にどういう影響を与えるかにつてはまるで想像力が働いていない。この状況で集団的自衛権行使が解禁されるとどうなるか。安倍政権はしきりに「東アジアにおける緊張の高まり」を口にするが、『日本人は人を殺しに行くのか 戦場からの集団的自衛権入門』(朝日新書)の伊勢崎賢治氏も、『国家の暴走 安倍政権の世論操作術』(角川oneテーマ21)の古賀茂明氏も、現実的に考えて東アジアでの有事はまずあり得ないと分析している。 では、何のための集団的自衛権かというと、それは中東での米軍の仕事の一部肩代わりをさせられるのが可能性としてはもっとも高いと口をそろえる  そうなると、日本はいよいよアメリカ・イスラエルの傀儡でイスラム世界の“敵”と位置付けられることになり、今回のような人質事件や過激派による国内テロはもちろん、あらゆる危険を覚悟しなければならなくなる しかもそれは出口の見えない泥沼だ。アメリカのブッシュ政権が「対テロ戦争」を宣言して今年で14年目になるが、テロ組織はなくなるどころか数も規模も拡大し、アメリカ市民は日常的にテロに怯える生活を強いられている。  安倍政権が続く限り、日本も同じ道をたどることになる。今回の人質事件は、その入口に過ぎないのだ。 (野尻民夫)

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交渉を妨害し後藤さんを見殺し! イスラム国事件で安倍政権が犯した3つの罪

【この記事のキーワード】イスラム国人質事件, 安倍晋三, 田部祥太 2015.02.01 LITERA http://lite-ra.com/2015/02/post-833.html abe_150201.jpg
首相官邸ホームページより
 2月1日早朝、イスラム国に拘束されていた後藤健二さんの殺害映像が動画サイトにアップされた。政府もメディアも「イスラム国は許しがたい」「テロには屈しない」といってすませようとしているようだが、問題はけっしてそれだけではない。  今回の事態は明らかに安倍政権の政策や判断ミスが招いたものだ。しかし、こうした指摘に対して、安倍政権の親衛隊たちは「悪いのはテロリスト。安倍政権に責任はない」と合唱し、「政権批判につなげるのは政治利用だ」などといった恫喝で批判を抑え込もうとしている。  だったら、改めて説明してやろう。後藤さんを見殺しにしてしまった責任の一端は誰がなんといおうと、安倍政権にある。それは日本政府が中東政策で対米追従路線をとってきたという大枠の話だけではない。政治信条とは関係のないプラグマティックな判断でも、安倍政権はありえないミスを犯しているのだ。 “致命的なミス”は少なくとも3つある。  1つ目はなんといっても、湯川遥菜さん、そして後藤さんが拘束された後、官邸が解放に向けて本気で動こうとしなかったことだ  いや、動かなかったどころではない。実は今回、イスラム国が動画をアップして2億ドルを要求する前に、外務省が水面下で交渉していたにもかかわらず、官邸はその交渉の障害になっていたのである 「外務省は中東アジア局長の上村局長が中心になって、昨年11月、後藤さんの妻宛てにイスラム国から最初のメールが届いた直後、仲介人を通じてイスラム国と秘密交渉をしていた。ところが、官邸はかなり冷ややかで外務省に交渉の自由を与えず、低い金額の身代金を払うかどうかの判断もしなかったんです。そのため外務省も動きようもなく、交渉は頓挫してしまった。もっとも、官邸が動かなかったのは、信念があってのことではなく、当時、この問題に全く無関心でたなざらしにしたというのが実情のようです」(外務省担当記者)  しかも、この後、官邸は解散総選挙に踏み切り、外務省は交渉を継続できなくなってしまった 「もし後藤さんが人質にとられていることが発覚すると、選挙に影響を与えるという判断があったんでしょう。情報が漏れないようにするのが最優先にされ、外務省も動きをストップさせられてしまったようです」(外務省担当記者)  このときのイスラム国と交渉がうまくいけば、かなり安い身代金を支払うことで妥結していた可能性もある。  安倍政権の親衛隊メディアはまるで身代金交渉に応じなかったことを手柄話のように語っているが、フランスやスペイン、イタリアなどは実際に裏で交渉し、低い金額の身代金で人質をとり戻す事に成功している。  ようするに、安倍政権は自分たちの政権維持のために、国民の生命を守るという作業を放棄したのである。この責任はあまりに重大だろう。  しかも、初動段階で日本政府はもうひとつ“致命的なミス”を犯している。それは、先日、本サイトでも指摘したように、交渉の窓口をトルコではなく、ヨルダンとしたことだ。  日本政府は少なくとも昨年11月の時点でヨルダンに現地対策本部を置き、以来、交渉窓口をヨルダン政府に委ねてきた。しかし、ヨルダンは親米国であるだけでなく、現状、もっとも激しくイスラム国と対立している国であり、イスラム国空爆の有志連合にも参加している。この選択がイスラム国を硬化させた可能性はいなめない。  また、ヨルダン政府をまきこんだことで、イスラム国はヨルダン国内に収監されているリシャウィ死刑囚の解放を要求するという手に打って出た。イスラム国に新たな交渉のカードを与えてしまったのである。  これは結果論でなく、専門家の間では事件発覚当初から、ヨルダンでなくアメリカの中東政策と距離を置くトルコに全面協力を求めるべきだという声があがっていた トルコは昨年9月にオバマ米大統領から「攻撃参加」を強く要請されたものの、その呼びかけを拒否した。その結果、人質に取られたトルコ国民49名全員の解放に成功している。  また、トルコはイスラム国と独自の交渉ルートをもち、情報も得やすいうえ、後藤さんが敵対する意志をもっていないことなども、そのルートを使って伝えることができる。実際、フランスなどもこのトルコルートをつかって人質解放に成功している。  テレビ朝日『報道ステーション』などで、トルコへの協力要請の必要性を訴えていた同志社大大学院教授・内藤正典氏は自著『イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北』(集英社新書)でも、アメリカと距離を置くトルコの独自路線について解説している。 それによれば、トルコの国内世論は、米軍の攻撃に参加することで、何の罪もないイラクやシリアの市民たちを巻き添えにして殺すことに極めて否定的だという。9.11に際してアメリカが仕掛けたアフガン侵攻に関しても、トルコはアフガン市民に対して一発も発砲せず、タリバンからの攻撃で一名の死者も出していない。  さらに注目すべきは、トルコは中東におけるアメリカ最大の同盟国のひとつであるにも関わらず、集団的自衛権の行使にきわめて慎重である点だ。つまり、トルコを交渉の窓口にすれば、日本はアメリカ側と必ずしも姿勢を同じくしているわけではない、というメッセージにもなり得たのだ。  では、なぜ日本政府はヨルダンを選択したのか。ひとつ確実なのは、これはアメリカの顔色をうかがった判断だということだ。「テロとの戦い」でアメリカに追従する安倍政権としては、親米で有志連合に入っているヨルダンに現地対策本部をおくのが当然と安易に考えていたのではないか。  また、この判断には外務省の事情も関係したのではないかとささやかれている。今回の人質交渉を担っているのは外務省の中東アフリカ局はアラビア語の研修を受けたアラブスクール出身者が主流を占め、局長の上村司氏も元イラク大使館参事官。そのため、トルコルートを軽視し、省内の声を抑えて、ヨルダンにベースをおいてしまったのではないかといわれている。  いずれにしても、この判断によって事態はさらに複雑になり、日本の単独意志で解放交渉ができなくなって、結局、後藤さんは殺害された。  前出の内藤氏は1月27日、自身のツイッターでこのような推論を立てていた。 「(イスラム国が)恐ろしく狡猾だと思うのは、もしサージダ(・シャラウィ死刑囚)の解放などどうでも良いとすると辻褄が合う。つまり、この件で敵国ヨルダンを翻弄した挙句、パイロットを犠牲にすることで戦果を強調することが可能。日本政府が無策なことを見透かし、欧米の追従者に過ぎないことをアピールする。」  良好だったヨルダン・日本の関係にクサビを打ち、かつ、日本がアメリカ側の国家にすぎないことをイスラム社会に喧伝する──これがイスラム国の狙いであったならば、今回の事件で日本政府は、まんまとイスラム国の思惑に乗ってしまったということになる……。  しかも、こういう致命的なミスを犯しながら、安倍政権はそれをカバーするどころか、だめ押しとなるような3つ目の決定的な“ミス”を犯す。いまさら言うまでもない、安倍首相の中東歴訪でぶちあげた2億ドル支援だ。  イスラム国による最初の殺害予告動画での身代金“2億ドル”要求は、明らかに、安倍首相のカイロでの「2億ドル支援」演説を受けてのものだった。  政府は後になって人道支援であることを強調していたが、カイロの安倍首相の発言は明らかに戦闘的だった 「支援はISILの脅威を食い止めるため」「ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します」と、軍事援助と受け取られかねない発言をしたのである  実はこれは発言だけでなく、2億ドルの中には人道支援以外の用途の資金が入っているとの見方もある。たとえば、エジプトのエルシーシ大統領との首脳会談で、安倍首相は「日本のISIL対策でのエジプトの国境管理能力強化のための50万ドルを含む、総額2億ドル規模の新規支援」を伝えている。この「国境管理能力強化のための50万ドル」は、軍備への資金提供と受け取られても仕方がないだろう  また、「2億ドル」が仮にすべて人道支援であるとしても、いや、だとしたらなおさら、安倍首相が「イスラムと闘う」と発言した罪は大きい。安倍首相はおそらく、対イスラム国に強硬的な姿勢をとるアメリカに、勇ましいことを言って、いい顔をみせたかったのだろうが、安倍首相はこの時点で、湯川さん、後藤さんが拘束されていることを知っていたはずだ。にもかかわらず、こんな挑発的な台詞を口にしたというのは、この時点で彼らの生命を一顧だにしていなかったという何よりの証明だろう。  そう。安倍首相が「人命を第一優先に」などと殊勝なことを言い始め、形だけでも救出に動き始めたのは、イスラム国が二人の動画を公開し、日本の世論が後藤さんへの同情論で盛り上がり始めて以降のことだ。それまでは、具体的に自分たちが積極的に救出に動くなんてことはさらさら考えていなかったのである。  そういう意味では、この3つは“ミス”というより、自らの意志で国民を見殺しにする“犯罪行為”といっていいだろう。
 しかし、こうした主張を少しでも口にしようものなら、産経や読売等の御用メディア、そしてネトウヨやネトサポ(J-NSC)の「イスラム国を利するつもりなのか」「テロリストとの闘いの足をひっぱるもの」といった大合唱が起きる。実際、今日の『サンデーモーニング』(TBS系)や『サンデースクランブル』(テレビ朝日系)は、コメンテーターや司会者がごく常識的な主張をしただけで、「売国」「テロ礼賛」などと大炎上をしている。
 しかし連中に怯え、口をつぐんではならない私たちが今、やらなければならないのは、イスラム国へのヒステリーを起こす事ではない。この間、政府がどんな交渉をしていたか、安倍政権がどんな意図でどう動いたかをきっちり検証することだ。それが次の悲劇を食い止められるかどうかのカギを握るのだから。 (田部祥太)

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「政府の救出」行動は、責任回避の「お芝居」だった?

身代金、当初から排除=政府、イスラム国要求に方針-安保理決議順守・邦人人質事件

(2015/02/02-02:31) JIJICOM
http://www.jiji.com/jc/isk?g=isk&k=2015020100140&rel=top01
 過激組織「イスラム国」による日本人2人の人質事件で、中東外交筋は1日までに、日本政府がイスラム国の身代金要求に対して、発覚後の早い段階で支払わない方針を固めていたことを明らかにした。政府は、身代金支払いが日本人に対する新たな人質事件を誘発しかねないほか、国連安全保障理事会の対テロ決議にも抵触すると判断した。
 同筋によると、日本政府はイスラム国が提示してきた2億ドル(約235億円)の身代金要求額は、これまでのイスラム国による要求の中でも突出しており、「政治宣伝目的が強い」と考えていた。
 さらに、国連安保理で昨年8月、イスラム国に資金や武器、構成員を供給する個人や団体は制裁対象になるとの決議が採択されたのを踏まえ、身代金を支払えば、国際社会から厳しい非難を浴びる恐れがあると懸念した。
 決議は、イスラム国の資金調達を阻止するのが狙いで、加盟国も順守が厳しく求められている。テロ組織とは交渉しないとする米英両政府も、日本政府に身代金を支払わないよう強く求めていた。
当方注:
身代金は払わない?
では、どんな方策があったのか? 
救出のため、「有効な交渉」をしなかったと言う告白と同じ。
これまでの行動は、国民だましの「お芝居」?
主権者は、国民であり、政府ではない。

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官房長官 有志連合へ支援行わず

2月1日 14時16分 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150201/k10015125761000.html

菅官房長官は記者会見でイスラム過激派組織「イスラム国」に対して、アメリカが主導する有志連合が空爆を行っていることに関連して、政府として有志連合に資金援助や後方支援などは行わない考えを示しました。 安倍総理大臣は先月29日の衆議院予算委員会で、「自衛隊の持てる能力を生かし、対応できるようにすることは国の責任だ」と述べ、海外での邦人救出も念頭に安全保障法制の整備に重ねて意欲を示しました。
これに関連して菅官房長官は記者会見で、「邦人救出のための自衛隊派遣について誤解のないように申し上げるが、安保法制と今回の事案への対応は別問題だ」と述べ、イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織が日本人を殺害したとみられる事件と、政府が検討している安全保障法制の整備は別の問題だという認識を示しました。
そのうえで菅官房長官は、アメリカが主導する有志連合が「イスラム国」に対する空爆を行っていることに関連して、記者団が「資金や人的な協力を検討する可能性はあるのか」と質問したのに対し、「それは全くない」と述べ、政府として有志連合に資金援助や後方支援などは行わない考えを示しました。

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要求なぜ二転三転? 政府の過ちは? 人質事件どう見る

2015年2月2日05時04分 朝日新聞 http://www.asahi.com/articles/ASH21533CH21UHBI024.html?iref=comtop_6_01  過激派組織「イスラム国」は日本、ヨルダン両政府に身勝手な要求を繰り返したあげく、人質となったフリージャーナリストの後藤健二さん(47)を殺害したとする映像を公表した。識者はこれまでの経過をどうみているのか。 内部に複数の考え  田中浩一郎・日本エネルギー経済研究所中東研究センター長の話 「イスラム国」が公表した一連の映像から感じるのは、後藤健二さんをどう利用するかについて、内部で複数の考え方があったということだ。  最初の映像と、今回の映像には一貫性が認められる。だが、その間に公開された画像や音声だけの映像は、内部の別のグループがつくったものではないか。このグループは、後藤さんの身柄を押さえてはいなかったが、サジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を求めていたとみられる。後藤さんという利用できそうな存在が手中にあるのだから、リシャウィ死刑囚と交換しようと考えたのではないか。  日本は軍事行動をしてこなかったが、過激派対策で米国などと歩調をあわせ、アルカイダなどから「十字軍」の一角とみられてきた。日本政府が誤りを犯したから、この事件が発生したわけではない。今回の事件は偶発的なものだ。そして、リシャウィ死刑囚の解放に焦点が移った時点で、日本政府にできることは限られていた。  今回の件が、日本の政治や外交に与える影響はない。安保法制の議論に影響を与えるとみる向きもあるが、そもそも今回のようなケースは自衛隊が出て行くような問題ではない 「イスラム国」に対抗する国際社会の一員として、日本は軍事的に貢献できないからこそ、中東への民生支援や人道支援を続けていくべきだ。難民への対処が細れば、人命が失われるだけでなく、新たな過激派を生むことにつながる  90年代にアフガニスタンが不安定化した原因の一つも、過激思想に感化された戦闘員が、難民キャンプなどから生まれたことだった。こうした戦闘員はイデオロギーから生まれるのではなく、経済や生活の状況が深く関係するからだ。(聞き手・榊原謙) 政府、二つの過ち  黒木英充・東京外国語大アジア・アフリカ言語文化研究所教授の話 日本政府は今回二つの大きな過ちを犯した。 一つは、首相の中東訪問の際、「テロとの戦いに取り組む」とイスラエルのネタニヤフ首相と並んで宣言したこと また難民向けなどの人道支援に限られているにもかかわらず、「イスラム国」と戦う国々を支援すると宣言したこと「イスラム国」による2邦人の拘束を知った上で明確な敵対心を表明した。  それに対する反発として今回、人質2人を殺害したとする映像が公開された。安倍首相は発言のリスクをきちんと考えていたのか。認識が甘かったと言わざるを得ない。もっと思慮深い発言をするべきだった。  無実の人の殺害は重大犯罪で、断固非難する。だがイスラエルと共同の場で「テロ」に言及する前に、イスラエルがどのような人々をテロリストと呼んできたか、振り返ったのだろうか 「テロ」という言葉でそれ以外のものも一括ひとくく)りにすると、「イスラム国」だけではない、あいまいなものに戦いを挑むことになる。(聞き手・高橋友佳理)

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「後藤さん殺害」:日本、引き延ばし限界

毎日新聞 2015年02月01日 23時37分(最終更新 02月02日 03時58分) http://mainichi.jp/select/news/20150202k0000m010130000c.html 後藤健二さん殺害の情報を受け、記者の質問に答える安倍晋三首相=首相官邸で2015年2月1日午前6時46分、藤井達也撮影 後藤健二さん殺害の情報を受け、記者の質問に答える安倍晋三首相=首相官邸で2015年2月1日午前6時46分、藤井達也撮影 拡大写真  イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられるグループが日本時間2月1日朝、拘束していた仙台市出身のフリージャーナリスト、後藤健二さん(47)を殺害したとする新たな映像をインターネット上で公開した。同日午前6時過ぎに首相公邸から官邸に移った安倍晋三首相は、間もなく記者団の前に姿をみせた。「政府として全力で対応してきたが、まことに痛恨の極みだ。非道、卑劣きわまりないテロ行為に強い怒りを覚える」。その目はやや赤く、手元の紙に目を落として「ああ」とうめく場面もあった。  後藤健二さん(47)と湯川遥菜さん(42)の映像が1月20日に初めて公開されて以降、首相の号令で展開された政府の「情報戦」は、ISとの交渉をできるだけ引き延ばすことに主眼があった。IS側は要求への回答期限を「72時間」(20日)、「24時間」(27日)、「日没」(29日)と次々に変え、一定の効果はあったとみられる。  政府筋は「身代金を支払う考えは首相にはなかった」と断言する。ただ、ISからの人質解放に成功した欧州諸国に対しては「金銭で解決した」との見方が根強くあり、外交筋は当初「交渉期限を引き延ばせば、金銭解決を含めたあらゆる可能性を探ることができる」とほのめかしていた。  政府が各国から寄せられた情報を分析した結果、ISの意思決定機関内で「人質をすぐに殺害するよう主張する強硬派と、当面生かして金銭などで解決を目指す穏健派に割れている」ことが次第に分かってきた。政府関係者は「あらゆるルートを使って、いろいろな情報をISに伝わるように流す。意見対立を助長し動揺を誘えば、解決のチャンスが出てくると考えた」と明かす。  しかし、ISの要求は1月24日、2人の身代金からヨルダンに収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚釈放へと変わり、政府が主体的に交渉に関わる余地は狭くなった。交渉の窓口として期待していたヨルダン政府は、ISに拘束されたヨルダン軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉の解放を優先せざるを得ず、後藤さん救出に向けた動きは不透明感を増していった。  「テロリストを決して許さない。罪を償わせるために国際社会と連携する」。情報戦に望みを託した首相は1日、ISを厳しく批判した。 当方注: 「USA(アメリカ)政府のリスク削減」の「代行としての日本の役割」見抜かれたようである このままでは、中東諸国地域はおろか、W・Wで、日本は、「テロの洗礼」を受けることとなろう。 「憲法9条」の国、日本を強く打ち出さなければ、USA(アメリカ)と「心中」する危険性がある。

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自衛隊の活用 首相が意欲 現実味薄く、自民も慎重

2015年2月1日 朝刊 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020102000117.html
写真  過激派組織「イスラム国」とみられるグループによる日本人人質事件を受け、安倍晋三首相が、今後海外で邦人が事件などに巻き込まれた場合に備え、自衛隊に救出の任務を与えるべきだと主張している。従来は憲法上の制約から禁じられていた任務だが、安倍政権が昨年、解釈改憲をした閣議決定で可能にした。安全保障法制整備をめぐる与党協議や国会審議の論点に浮上する可能性もあるが、現実味が乏しいとの指摘もある。 (生島章弘)  首相は一月二十九日の衆院予算委員会で「自衛隊の持てる能力を生かし、対応できるようにすることは国の責任だ」と強調。邦人救出を可能にする法整備に意欲を示した。  火災現場に取り残された人を助け出す消防士を引き合いに「自衛官も危険を顧みず、任務を全うするために全力を尽くす。リスクを恐れて何もしないのは決して良いとは考えない」とも述べた。  海外で邦人が事件や災害に遭った場合、自衛隊ができる活動は輸送に限られてきた。救出は憲法が禁じる他国での武力行使に当たる恐れがあるとして認められなかった。  しかし、安倍政権は昨年七月の閣議決定で「相手国の同意」などがあれば、救出活動も可能だと示した。五月の大型連休明けに提出される安保法制の関連法案にも盛り込む方針で、近く始まる与党協議で議論される。  ただ、「イスラム国」のような勢力が「国に準じる組織」とみなされれば、人質救出のための武器使用は違憲となる恐れが強い。憲法九条が禁じる「国際紛争を解決する手段」としての武力の行使になりかねないためだ。  自衛隊の能力にも限界があり、防衛省幹部は「米国ですら人質奪還作戦に失敗しており、日本にできるはずがない」と否定的だ。  自民党にも慎重論が強い。谷垣禎一幹事長は三十日の記者会見で、首相の主張について「日本ではあまり議論されていない領域だ。議論が十分に熟している状況ではない」と指摘。「日本は(邦人救出の)独自の手だてを持っていないのも事実だ」と述べるにとどめた。  民主党の岡田克也代表は記者会見で「この機に乗じて『必要だ』と訴えている感じを受ける。もう少し冷静に議論したらどうか」と首相を批判した。

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Astronomy Picture of the Day


Discover the cosmos! 2015 February 1 See Explanation.  Clicking on the picture will download
 the highest resolution version available. NGC 4676: When Mice Collide (NGC4676:マウスが衝突)
Image Credit:
ACS Science & Engineering Team, Hubble Space Telescope, NASA

説明:これら二つの強大な銀河が離れてお互いを引いている。彼らはそのような長い尾を持っているので、「マウス」として知られている、それぞれの渦巻銀河はおそらく既に他を通過した。長い尾は、それぞれの銀河の近くと遠く部品の重力引っ張る間の相対的な差によって作成されます。数億年にわたって - 距離がとても大きいので、宇宙の相互作用は、スローモーションで起こる。 NGC4676は、約3億光年離れバーニスの髪(かみのけ座)の星座に向かって位置し、銀河のコマクラスタの可能性が高いメンバーである。

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妻純子の状況:

血糖値、薬剤によって改善の方向へ向かっているようである。

来週か再来週には、方向性が明らかになるであろう。

他は、変化なし。

・・・・・本日は、これまで・・・・・

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