2011年5月12日木曜日

工程表の訂正? 国民を「欺く」?ための工程表でなく、 全てのデータを公表すべきでは?

木村建一 @hosinoojisan
 
工程表の訂正?
国民を「欺く」?ための工程表でなく、
全てのデータを公表すべきでは?

 昨日も記述したが、福島原発事故に対する対応策、1~4号機の状況は、伝えられているより、重篤の感がする。
 政府・東電も、工程表を見直すと発表したが、破損状況を正確に認識できない限り無理であろう。
 そういう意味では、政府が、東電や原子力委員会・官僚から、正確な状況の報告を受けていない可能性が強く、彼らが、責任回避のために、「工程表」を、安易に「作成」し、被害地住民を「欺くため」の手段に使われているとみても、あながち間違いではなかろう。
 東電側が、まだ何かを隠していると見るのは、私だけであろうか?
 2号機を除き、1号機、3号機、4号機は爆発事故を起こしているが、素人の私でも、1号機と3号機は水素爆発と理解するが、どうしても、3号機は、爆発の程度が違うのである
 しかも、3号機は、プルサーマル発電で、燃料棒には、プルトニウムが混入されており、状況によっては、半減期2万年と言われるプルトニウム汚染が心配される。
 漏れ出ている汚染水も高濃度に汚染されており、海洋に流れ出ているが、このままでは、東北地方全域の漁業に大打撃を与えることとなろう。
 多くの国民が、政府の対応に疑問を呈しているが、政府は、国民に対して、情報公開を徹底すべしと主張しておこう。
 毎日新聞に2本の記事があった。
 状況が比較的よく理解できるので、記録しておこう。

東日本大震災:福島第1原発事故 原子炉制御一進一退 工程表、見直しへ

 東京電力福島第1原発が東日本大震災で被災して11日で2カ月。政府と東電は先月17日に示した工程表に沿って、6~9カ月以内に原子炉内の温度を100度以下の「冷温停止」にするとの目標を掲げているが、多くの課題がある。細野豪志首相補佐官は「少しずつ進展しているが、全体としては引き続き目を離すことはできない」としており、発表から1カ月となる17日には工程表を見直す方針だ。【河内敏康、足立旬子、野田武】
 作業が最も進んでいるのは1号機だ。10日には原子炉圧力容器の水位計が作動するよう調節する作業が完了。11日には格納容器の圧力計を調節する。原子炉を安定的に冷やすための循環型冷却システムを設置する準備も進んでいる。
 だが、課題もある。原子炉建屋内の一部で9日、1時間当たり600~700ミリシーベルトもの高い放射線量を測定。作業計画の見直しを迫られる恐れもある。
 2号機では、タービン建屋の地下などにたまっている高レベルの放射能汚染水が問題だ。移送作業を続けているが、思ったほど水位が下がっていない。
 最も破損が大きい3号機では、圧力容器内の温度が上昇。注水量を増やしたが、温度が下がりきっていない。(温度徐々に上がっている…当方)
 4号機は、爆発で原子炉建屋が大破した。東電はプールの健全性を確保するため、プールを下から支える構造物を設置する。
 日本記者クラブで10日、講演した松浦祥次郎・元原子力安全委員長は、夏場に密封性の高い防護服での作業は熱中症になる恐れがあると指摘。作業環境の改善と医療体制の充実が急務と指摘した。
 ◇土壌セシウム、北西側は避難レベル チェルノブイリの基準超す
 福島第1原発からの放射性物質の放出も続き、福島県内の土壌に放射性物質が蓄積することによる、影響の長期化が懸念される。
 文部科学省は4月、米エネルギー省と共同で航空機を使ってセシウム137(半減期約30年)と134(同約2年)の土壌蓄積量を調べた。
 このうち、長期的に影響が続くセシウム137は、原発の北西方向にあたる同県浪江町、双葉町、南相馬市、飯舘村、葛尾村などで、1平方メートルあたり300万~1470万ベクレルに達した。旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)で、住民避難の判断基準とされた1平方メートルあたり55万ベクレル以上という数値を大幅に上回った
 今回の事故による避難地域は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告をもとに、空間線量が年20ミリシーベルトという数値を基準としたため、蓄積が多くても避難対象ではない地域がある。文科省は「土壌の放射性物質が、すぐ体内に入るわけではない」と説明する。一方、今後の住民の帰宅や農業の可否の判断にあたり、土壌の汚染度が議論になる可能性がある。
 名古屋大大学院の山沢弘実教授(環境放射能)は「土壌汚染は、土に付着するセシウムから出るガンマ線による外部被ばくが問題」と指摘、放射線量低減には土の入れ替えが有効と提案する。また「同じ場所で土を上下で入れ替えることも効果がある」と話す。

毎日新聞 2011年5月11日 東京朝刊

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110511k0000m040089000c.html
最終更新分↑

福島第1原発:3号機取水口で汚染水 ピットから海へ流出

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110512k0000m040096000c.html
 福島原子力発電所事故対策統合本部は11日、東京電力福島第1原発3号機の海水取水口近くにある「ピット」と呼ばれるコンクリート製の穴に、放射性物質で汚染された水が流れ込み、海に流出しているのを見つけたと発表した。いつごろ流出が始まったかは不明だが、東電は同日夕、ピットをコンクリートで埋め、流出を止める処置をした。汚染水をめぐっては、4月に2号機の取水口から高濃度の汚染水が海へ流出している。
 東電によると、同日午前、作業員が津波対策として3号機の立て坑を埋め立てる作業をしていたところ、取水口に隣接するピット(深さ約2.3メートル)に壁面から水が流れ込んでいるのを見つけた。
 調べたところ、1立方センチ当たりセシウム134が法定基準の62万倍に当たる3万7000ベクレル、セシウム137が同43万倍の3万9000ベクレルなど、計約8万ベクレルの放射能を帯びていた
 1~4号機では、タービン建屋内や、ケーブルなどを納めるコンクリート製のトンネル(トレンチ)に合計8万トン以上と見積もられる汚染水がたまっており、2号機から優先的に収容施設へ移送している。東電は今回の汚染水が2号機同様、トレンチから流れ込んだと見ている。ピット内の水位は上昇していないため、汚染水はそのまま海に流出したらしい。
 東電は発見から約8時間後の同日午後、ピットをコンクリートでふさいで海への流出を止めた。政府は在外公館へ連絡。経済産業省原子力安全・保安院は流出経路の特定や海への環境影響を調べるよう東電に指示した。【関東晋慈、日野行介】
 ◇
 また保安院は11日、1号機の原子炉建屋2階で1時間当たり1000ミリシーベルトを超える高濃度の放射性物質を測定したと発表した。1号機は冷却装置の設置に向けた準備を進めている。西山英彦審議官は「冷却のための配管のつなぎこみ作業に影響するかもしれない」との見方を示した。

毎日新聞 2011年5月11日 20時49分


 この二本の記事を見ても、3号機は、明らかに他と違いがあることがわかる。
 福島大学が、条項の線量を測定しているが、上空は、数倍の汚染のようである。
 政府は、姑息な手段をして隠蔽するのでなく、地上から上空までチェックポイントを増やして正確な状況を把握すべきであろう。
 事実は隠蔽できない。
 隠蔽すればするほど、傷が深くなることを理解して、包み隠さず、事実を天下に公表すべきと言っておきたい。

・・・・本日は、これまで・・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿